26.5.3 HAモニタに関する準備
クラスタソフトウェアにHAモニタを使用している場合にこの項をお読みください。ここでは,次に示すHAモニタの定義ファイルのうち,HiRDBに関連するオペランドの指定値の目安について説明します。
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sysdef定義ファイル
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servers定義ファイル
- 参考
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sysdef定義ファイル及びservers定義ファイルのパス名はOSごとに異なるので注意してください。
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影響分散スタンバイレス型系切り替え対象のホスト数及びサーバ数が,HAモニタが管理できる上限値(32)を超える場合は,HAモニタの系切り替え構成を複数のグループに分ける必要があります。
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これらの定義文の各オペランド,これらの定義文を格納するファイルのパス名,及びHAモニタの環境設定については,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) sysdef定義ファイル
(a) servmaxオペランド
このオペランドはHAモニタのバージョンが01-08以降の場合に指定できます。
HAモニタの系切り替え対象のサーバで,一つのサーバマシン上で同時に実行又は待機状態として起動できるサーバの最大数を16又は64で指定します。
16:同時に起動できるサーバの最大数を16に設定します。
64:同時に起動できるサーバの最大数を64に設定します。
一つのサーバマシン上で系の切り替え単位であるサーバ数が16を超える場合は64を指定してください。
HAモニタの系切り替え対象のサーバ数は,HiRDB以外の系切り替え対象製品を含めた値です。HiRDBでは系切り替え対象のサーバ数を次の計算で求めます。
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一つのサーバマシン上で動作するスタンバイ型系切り替えの実行系ユニット数と待機系ユニット数の合計数
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一つのサーバマシン上で動作する1:1スタンバイレス型系切り替えの正規BESユニット数と代替BESユニット数の合計数
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一つのサーバマシン上で動作する影響分散スタンバイレス型系切り替えのホストBES数とゲスト用領域数の合計数
(2) servers定義ファイル
(b) switchtypeオペランド
このオペランドにはサーバ障害を検出したときの処理を指定します。
- switch:
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ユニットが異常終了すると系を切り替えて切り替え先の系でHiRDBを再開始します。
ゲストBES用のservers定義ファイルにはswitchを指定することをお勧めします。switchを指定すると,ゲストBESが稼働中のユニットで障害が発生した場合,ゲストBESがほかのユニットに切り替わるため,再開始後の負荷を分散できます。
- restart:
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障害が発生した系でユニットを再開始します。障害が発生した系でHiRDBを再開始できないときに,系を切り替えて切り替え先の系でHiRDBを再開始します(KFPS00715-Eメッセージが出力された時点で系を切り替えます)。
ゲストBES用のservers定義ファイルにはrestartを指定しないことをお勧めします。restartを指定指定すると,ゲストBESの稼働中のユニットで障害が発生した場合,ユニットの再開始後にゲストBESが処理を継続するため,再開始後の負荷を分散できません。
- manual:
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ユニットを再開始できなくても自動的に系を切り替えません。そのため,通常はmanualを指定しないでください。
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能の場合,HAグループ内の全バックエンドサーバのswitchtypeオペランドには同じ値を指定してください。
(c) nameオペランド
影響分散スタンバイレス型系切り替えの場合は,HiRDB識別子とサーバ名を「/」で組み合わせて指定します。HiRDB識別子がDB01で,サーバ名がBES1の場合は次のように指定します。
DB01/BES1
(d) aliasオペランド
HAモニタを適用したシステムで一意となる識別名を指定します。現用系と予備系とで同じ識別名にする必要があります。
影響分散スタンバイレス型系切り替えの場合は,系切り替え対象サーバのサーバ名を推奨します。
(e) diskオペランド
HiRDBファイルシステム領域を作成したDISK領域(ボリュームグループ及びパーティション)の名称を指定します。詳細については,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。
(f) lan_updownオペランド
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能の場合,HAグループ名ユニットの開始前に,pdunitオペランドの-xオプションに指定したIPアドレスを起動しておいてください。
HAモニタ用のaliasオペランドの値.upファイルや,aliasオペランドの値.downファイルには,pdunitオペランドの-xオプションに指定したIPアドレスを指定しないでください。
(g) groupオペランド
連動系切り替えをする場合にこのオペランドを指定します。系切り替え対象のサーバがHiRDBだけの場合はこのオペランドを指定する必要はありません。このオペランドにはサーバグループ名称を指定します。指定の目安を次に示します。
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OpenTP1と連動系切り替えをする場合は,同じ系のOpenTP1について指定したサーバ対応の環境を設定する定義ファイルと同じ値を指定します。
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HiRDB Datareplicatorと連動系切り替えをする場合は,同じ系のHiRDB Datareplicatorについて指定したサーバ対応の環境を設定する定義ファイルと同じ値を指定します。
(i) standbypriオペランド
このオペランドはHAモニタのバージョンが01-08以降の場合に指定できます。
HAモニタのマルチスタンバイ機能を使用して,マルチスタンバイ構成で運用する場合(sysdef定義ファイルのmultistandbyオペランドにuseを指定する場合),このオペランドで待機系の優先度を指定します。
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を使用する場合は,ゲストBESに優先度を指定します。例えば,切り替え先の優先度が1番のゲストBESの場合は1を,優先度が2番のゲストBESの場合は2を指定します。
(j) servers定義ファイルの定義例
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を次に示すような3ユニット構成で行います。
この場合,次に示すグループごとにグローバルバッファを共用します。
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Aグループ:BES1A,BES2A,BES3A
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Bグループ:BES1B,BES2B,BES3B
この場合の各ユニットの優先順位を次に示します。
サーバ |
online |
優先順位第1位 |
優先順位第2位 |
---|---|---|---|
BES1A |
unt1 [1] |
unt2 [2] |
unt3 [3] |
BES1B |
unt1 [4] |
unt3 [5] |
unt2 [6] |
BES2A |
unt2 [7] |
unt3 [8] |
unt1 [9] |
BES2B |
unt2 [10] |
unt1 [11] |
unt3 [12] |
BES3A |
unt3 [13] |
unt2 [14] |
unt1 [15] |
BES3B |
unt3 [16] |
unt1 [17] |
unt2 [18] |
この場合のservers定義ファイルの指定例を次に示します。
- ●サーバマシン1のservers定義ファイル
server name PDB1/bes1A, alias bes1A, patrol 10, disk /dev/vg01, initial online; ....[1] server name PDB1/bes1B, alias bes1B, patrol 10, disk /dev/vg02, initial online; ....[4] server name PDB1/bes2A, alias bes2A, patrol 10, disk /dev/vg03, initial standby, standbypri 2; ...[9] server name PDB1/bes2B, alias bes2B, patrol 10, disk /dev/vg04, initial standby, standbypri 1; ...[11] server name PDB1/bes3A, alias bes3A, patrol 10, disk /dev/vg05, initial standby, standbypri 2; ...[15] server name PDB1/bes3B, alias bes3B, patrol 10, disk /dev/vg06, initial standby, standbypri 1; ...[17]
- ●サーバマシン2のservers定義ファイル
server name PDB1/bes1A, alias bes1A, patrol 10, disk /dev/vg01, initial standby, standbypri 1; ....[2] server name PDB1/bes1B, alias bes1B, patrol 10, disk /dev/vg02, initial standby, standbypri 2; ...[6] server name PDB1/bes2A, alias bes2A, patrol 10, disk /dev/vg03, initial online; ...[7] server name PDB1/bes2B, alias bes2B, patrol 10, disk /dev/vg04, initial online; ...[10] server name PDB1/bes3A, alias bes3A, patrol 10, disk /dev/vg05, initial standby, standbypri 1; ...[14] server name PDB1/bes3B, alias bes3B, patrol 10, disk /dev/vg06, initial standby, standbypri 2; ...[18]
- ●サーバマシン3のservers定義ファイル
server name PDB1/bes1A, alias bes1A, patrol 10, disk /dev/vg01, initial standby, standbypri 2; ...[3] server name PDB1/bes1B, alias bes1B, patrol 10, disk /dev/vg02, initial standby, standbypri 1; ...[5] server name PDB1/bes2A, alias bes2A, patrol 10, disk /dev/vg03, initial standby, standbypri 1; ...[8] server name PDB1/bes2B, alias bes2B, patrol 10, disk /dev/vg04, initial standby, standbypri 2; ...[12] server name PDB1/bes3A, alias bes3A, patrol 10, disk /dev/vg05, initial online; ...[13] server name PDB1/bes3B, alias bes3B, patrol 10, disk /dev/vg06, initial online; ...[16]