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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


24.7.2 例題2(HiRDBファイルシステム領域内の全監査証跡ファイルをデータロードする場合)

HiRDBファイルシステム領域(/secarea)内のデータロード待ちの監査証跡ファイルを監査証跡表(表名:SQL_AUDIT_TRAIL)にデータロードします。このときのpdloadコマンドの指定例は次のとおりです。

pdloadコマンドの指定例

pdload -b -W SQL_AUDIT_TRAIL /pdload/control_file
〔説明〕
  • -b及び-Wオプションは必ず指定してください。

  • 表名には監査証跡表を指定します。

  • 制御情報ファイルの内容については次で説明します。

制御情報ファイルの指定例

source bes1:(uoc)
srcuoc param='dir=/secarea,file=all,mode=normal'
〔説明〕

source bes1:(uoc):サーバ名(bes1)はHiRDB/パラレルサーバの場合に指定します。監査証跡ファイルがあるユニット内のサーバ名を指定してください。ユニット内のどのサーバ名を指定してもよいですが,バックエンドサーバを指定すると通信ネックが少なくなります。もし,監査証跡ファイルが存在するユニットが影響分散スタンバイレス型系切り替え対象ユニットの場合は,そのユニットで動作中の実行系サーバの名称を指定してください。

dir:データロード対象の監査証跡ファイルがあるHiRDBファイルシステム領域名を指定します。

file=all:HiRDBファイルシステム領域内の全監査証跡ファイルをデータロードの対象にします。ただし,現用及び閉塞状態のファイルを除きます。

mode=normal:データロード済みのファイルをデータロードの対象にしません。

備考

mode=forceを指定すると,データロード済みのファイルをデータロードの対象にします。次に示すような場合にforceを指定します。forceを指定した場合は同じデータを二重に登録する可能性があるため,事前に登録済みのデータを退避しておくなどの注意が必要になります。

  • 誤って監査証跡表のデータを削除してしまったが監査証跡表のバックアップがないため,全監査証跡ファイルをデータロードして監査証跡表を回復する場合

監査証跡ファイルの状態とユーザパラメタの指定値によるデータロードの実行可否を次の表に示します。

表24‒19 監査証跡ファイルの状態とユーザパラメタの指定値によるデータロードの実行可否

監査証跡ファイルの状態

ユーザパラメタの指定値

閉塞状態

データロードの状態

mode

file=ファイル名

file=all

非閉塞中

データロード待ち

normal

該当する監査ファイルのデータロード処理を実行します。

データロード済み

該当する監査ファイルのデータロード処理をスキップして処理を続行します。

該当する監査ファイルのデータロード処理を対象外にします。

閉塞中

データロード待ち

データロード済み

非閉塞中

データロード待ち

force

該当する監査ファイルのデータロード処理を実行します。

ユーザパラメタの指定エラーになります。

データロード済み

閉塞中

データロード待ち

該当する監査ファイルのデータロード処理をスキップして処理を続行します。

データロード済み

現用

該当する監査ファイルのデータロード処理をスキップして処理を続行します。

該当する監査ファイルのデータロード処理を対象外にします。

(凡例)

−:該当しません。