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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


23.8.3 表,インデクス単位の論理的解析情報

確認する目的

表を横分割した場合,分割した表やインデクスが,正しく分割されているか検討してください。この場合,出力されたデータ量(セグメント数,ページ数)と,見積もったデータ量と比較して,分割方法が正しいかどうか確認します。また,表又はインデクスの格納状態から,データベースを再編成するかどうかも確認できます。

解析結果の妥当性を判断する方法
●表に関する状態解析情報
  1. 満杯セグメント比率や満杯ページ比率が80%以上の場合

    見積もったセグメント数からみて,使用中ページ比率が非常に高い場合,表の格納状態が乱れていると考えられます。

  2. 表を横分割している場合

    特定のRDエリアの使用中セグメント数が多いとき,又は特定のRDエリアに格納されている行数が多いときは,表を最適に分割していないと考えられます。あらかじめ予想されているデータ量から,表の横分割方法を見直してください。また,既にハッシュ分割している場合は,ハッシュ関数を変更してください。このとき,RDエリアごとの格納行数を確認して,行数が均等になるようにしてください。

  3. 表の総未使用ページ比率{(総ページ数−総使用中ページ数)÷総ページ数}が,表定義時に指定したセグメント内の空きページ比率よりも小さい場合

    データを繰り返し追加したため,未使用ページが少なくなっていることが考えられます。

  4. これから追加するデータ量に比べて空きページが多い場合

    セグメント内の空きページ比率が大き過ぎると考えられます。又は,データの削除によって使用中空きページが増えたと考えられます。

●インデクスに関する状態解析情報
  1. 表の格納行数からインデクスの格納ページ数を計算し,解析結果の総使用中ページ数より少ない場合

    特定範囲の行を大量に削除すると対応するインデクスのキー値も削除されるため,インデクスページに使用中空きページが発生していると考えられます。

  2. 使用中ページがほとんど満杯ページの場合

    データベース再編成ユティリティでインデクスを再編成してもこの状態になる場合は,セグメント内の空きページ比率が適切な値でないと考えられます。又は,データを追加しているため,ページ内の空き領域がなくなっていると考えられます。

対策方法
●表に関する状態解析情報
  1. 満杯セグメント比率や満杯ページ比率が高い場合

    今後もデータを追加するときは該当する表を再編成してください。

  2. 空きページ(未使用ページ)が多い場合

    セグメント内の空きページ比率を見直してください。

  3. データの削除で使用中空きページが増えている場合

    表を再編成するか,インデクスを再編成するか,又は使用中空きページを解放してください。

  4. RDエリア内に未使用セグメントが少ない場合

    RDエリアを拡張してください。

●インデクスに関する状態解析情報
  1. 使用中空きページが多い場合

    表を再編成するか,インデクスを再編成するか,又は使用中空きページを解放してください。

  2. 今後もデータの追加などが予想される場合

    定義したインデクスの列のデータがランダムに発生するときは,インデクスを再度定義し,PCTFREEオペランドで適切な値を指定してください。

  3. ほかのRDエリアに比べて,特定のRDエリアだけが使用中ページ数が多い場合

    表の分割方法を再度検討してください。表の横分割後のデータ量がすべてのRDエリアで平均するようにしてください。

  4. 特定のRDエリアだけ使用中空きページが多い場合

    RDエリア内の表及びインデクスを再編成するか,使用中空きページを解放してください。