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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


23.8.1 RDエリア単位の物理的解析情報

確認する目的

RDエリア単位の物理的解析情報では,RDエリアの使用効率や容量の状態をRDエリア定義時の容量又はセグメントサイズなどから,妥当性を判断するために取得します。

表やインデクスを意識しないでRDエリア内のすべてのセグメント,及びすべてのページの格納状態を解析し,RDエリアの使用効率や容量の状態をつかんでください。

解析結果の妥当性を判断する方法
●使用中セグメント比率が低い場合

未使用セグメントが多いと考えられます。このため,次に示す内容を検討してください。

  • 一つのRDエリアを複数のHiRDBファイルで構成している場合,個々のファイル容量から,すべてのHiRDBファイルが使用されていないか調査してください。

  • 今後予定されているデータの追加量,表やインデクスの定義などから判断してください。

使用中セグメント比率が高く使用中ページ比率が低い場合

次に示す要因が考えられるため,セグメント内の空きページ比率が大き過ぎないか確認してください。

  • RDエリアが効率良く使用されていないと考えられます。

  • 使用中セグメント比率が高くなる要因としては,RDエリア定義時に指定したセグメントサイズが,RDエリアの容量と比較して大きい値を設定するとセグメント数が少なくなり,定義した表やインデクスがすべてのセグメントを使用していると考えられます。

●使用中セグメント比率が高く,使用中ページ比率が高い場合

次に示す要因が考えられます。

  • RDエリア内に空きが少ないことが考えられます。

  • 満杯ページ比率が高い場合は,容量が不足していることが考えられます。

対策方法

RDエリアの作成時に指定したセグメントサイズが妥当な値であるかどうかを調査してください。該当するRDエリアに格納する表又はインデクスの件数と,データ件数から妥当性を判断してください。特に満杯ページ比率が高い又は低い場合は,次に示す方法で対策してください。

  • 満杯ページ比率が高い場合は,データベース構成変更ユティリティで,RDエリアを拡張してください。又は,RDエリア内の表やインデクスを,ほかのRDエリアに移してください。

  • 満杯ページ比率が低い場合は,RDエリア内の格納効率が下がり,データの配置に乱れが発生していることが考えられます。この場合,データベース再編成ユティリティで,RDエリア単位に表を再編成してください。

  • データディクショナリ用RDエリアの場合は,データベース再編成ユティリティで-Cオプションにdirを指定して,再編成してください。なお,データディクショナリ用RDエリアを再編成するときは,特定のディクショナリ表だけを再編成するか,又はすべてのディクショナリ表を再編成するかを選択できます。ディクショナリ表の指定を省略すると,すべてのデータディクショナリ用RDエリアを対象に再編成します。