15.4.6 例題5(抽象データ型が定義されている場合)
ユーザ用RDエリア(RDAREA1)を再初期化します。このとき,RDエリアの容量を大きくします。
-
RDAREA1には表(TABLE1)の抽象データ型列構成基表が格納されています。TABLE1には,プラグインが提供する抽象データ型(SGMLTEXT型)が定義されています。
-
SGMLTEXTデータは,ユーザLOB用RDエリア(RDAREA2)に格納されています。
-
プラグインインデクスは,ユーザLOB用RDエリア(RDAREA3)に格納されています。
- 〈手順〉
-
-
pdfstatfsコマンドでHiRDBファイルシステム領域に空きがあるか確認します。
-
HiRDBファイルシステム領域を準備します。
-
pdholdコマンドでRDAREA1及びRDAREA2を閉塞します。
-
pdlogswap -d sys -wコマンドで,システムログファイルをスワップします。
-
pdcopyコマンドでバックアップを取得します。
-
pdrorgコマンドの制御文ファイルを作成します。
-
pdrorgコマンドでTABLE1のデータをアンロードします。
-
pdcloseコマンドでRDAREA1をクローズします。
-
pdmodコマンドの制御文ファイルを作成します。
-
pdmodコマンドでRDAREA1を再初期化(容量拡張)します。
-
pdopenコマンドでRDAREA1をオープンします。
-
pdrorgコマンドの制御文ファイルを作成します。
-
pdrorgコマンドでTABLE1のデータをリロードします。
-
pdlogswap -d sys -wコマンドで,システムログファイルをスワップします。
-
pdcopyコマンドでバックアップを取得します。
-
pdrelsコマンドでRDAREA1及びRDAREA2の閉塞を解除します。
手順の数字はこの後で説明している( )レベルに対応しています。例えば,3の操作は(3)で説明しています。
-
- 〈この項の構成〉
-
(1) pdfstatfsコマンドでHiRDBファイルシステム領域に空きがあるか確認します
pdfstatfs /rdarea/area01
(2) HiRDBファイルシステム領域を準備します
(1)の結果,HiRDBファイルシステム領域に空きがないとします。再初期化するときにRDエリアの容量を大きくするため,次に示すどれかの方法でHiRDBファイルシステム領域を準備してください。
-
既存のHiRDBファイルシステム領域より大きいHiRDBファイルシステム領域を新規に割り当てる
-
既存のHiRDBファイルシステム領域に加えて新規のHiRDBファイルシステム領域を割り当てる
-
既存のHiRDBファイルシステム領域を大きくする
ここでは,1の方法でHiRDBファイルシステム領域を準備します。
pdfmkfs -n 100 -l 10 -k DB -i /rdarea/area02
(3) pdholdコマンドでRDAREA1及びRDAREA2を閉塞します
pdhold -r RDAREA1,RDAREA2
(4) pdlogswap -d sys -wコマンドで,システムログファイルをスワップします
pdlogswap -d sys -w
(5) pdcopyコマンドでバックアップを取得します
pdcopy -m /rdarea/mast/mast01 -M r -a -b /pdcopy/backup01 -p /pdcopy/list01
- 〔説明〕
-
-m:マスタディレクトリ用RDエリアの先頭のHiRDBファイル名称を指定します。
-M:バックアップ取得モードを指定します。
-a:このオプションを指定すると,全RDエリアのバックアップを取得します。RDエリアを再初期化すると,「同時にバックアップを取得する必要があるRDエリア」で説明しているRDエリアが更新されるため,6.3で説明しているRDエリアのバックアップを取得する必要があります。ここでは全RDエリアのバックアップを取得します。
-b:バックアップファイル名を指定します。
-p:pdcopyコマンドの処理結果リストの出力先を指定します。
バックアップの取得については,「バックアップの取得方法」を参照してください。
(6) pdrorgコマンドの制御文ファイルを作成します
pdrorgコマンドのunload文を記述した制御文ファイル(/pdrorg/unld01)を作成します。制御文ファイルの内容を次に示します。
unload /unld/unldfile1
- 〔説明〕
-
アンロードファイルの名称を指定します。
(7) pdrorgコマンドでTABLE1のデータをアンロードします
pdrorg -k unld -j -t TABLE1 /pdrorg/unld01
- 〔説明〕
-
-k:アンロードをするためunldを指定します。
-j:次に示す表をアンロードする場合に指定します。
・LOB列がある表
・LOB属性の抽象データ型を定義した表
-t:アンロードをする表の名称を指定します。
/pdrorg/unld01:(6)で作成したpdrorgコマンドの制御文ファイル名を指定します。
(8) pdcloseコマンドでRDAREA1をクローズします
pdclose -r RDAREA1
(9) pdmodコマンドの制御文ファイルを作成します
pdmodコマンドのinitialize rdarea文を記述した制御文ファイル(/pdmod/init01)を作成します。制御文ファイルの内容を次に示します。
initialize rdarea RDAREA1 1 with reconstruction 2 file name "/rdarea/area02/file01" 3 initial 3000 segments; 4
- 〔説明〕
-
RDAREA1には新規追加したHiRDBファイルシステム領域を割り当てます。
-
再初期化するRDエリア(RDAREA1)を指定します。
-
再初期化前とファイル構成が変わるため,with reconstructionを指定します。
-
RDエリアを構成するHiRDBファイルを指定します。
-
HiRDBファイルのセグメント数を指定します。
-
(10) pdmodコマンドでRDAREA1を再初期化(容量拡張)します
pdmod -a /pdmod/init01
- 〔説明〕
-
-a:(9)で作成したpdmodコマンドの制御文ファイル名を指定します。
(11) pdopenコマンドでRDAREA1をオープンします
pdopen -r RDAREA1
(12) pdrorgコマンドの制御文ファイルを作成します
pdrorgコマンドのunload文,index文,及びsort文を記述した制御文ファイル(/pdrorg/reld01)を作成します。制御文ファイルの内容を次に示します。
unload /unld/unldfile 1 index INDEX1 /unld/index_inf 2 sort /tmp/sortwork 3
- 〔説明〕
-
-
アンロードファイルの名称を指定します。
-
インデクス識別子(INDEX1),及びインデクス情報ファイル名(/unld/index_inf)を指定します。
-
ソート用ワークディレクトリの名称を指定します。
-
(13) pdrorgコマンドでTABLE1のデータをリロードします
pdrorg -k reld -j -t TABLE1 /pdrorg/reld01
- 〔説明〕
-
インデクス(INDEX1)も同時に作成するため,-iオプションを省略してインデクス一括作成モードでインデクスを一括作成します。
-k:リロードをするためreldを指定します。
-j:次に示す表をリロードする場合に指定します。
・LOB列がある表
・LOB属性の抽象データ型を定義した表
-t:リロードをする表の名称を指定します。
/pdrorg/reld01:(12)で作成したpdrorgコマンドの制御文ファイル名を指定します。
(14) pdlogswap -d sys -wコマンドで,システムログファイルをスワップします
pdlogswap -d sys -w
(15) pdcopyコマンドでバックアップを取得します
pdcopy -m /rdarea/mast/mast01 -M r -a -b /pdcopy/backup02 -p /pdcopy/list02
RDエリアを再初期化すると,「同時にバックアップを取得する必要があるRDエリア」で説明しているRDエリアが更新されるため,6.3で説明しているRDエリアのバックアップを取得する必要があります。ここでは全RDエリアのバックアップを取得します。バックアップの取得については,「バックアップの取得方法」を参照してください。
(16) pdrelsコマンドでRDAREA1及びRDAREA2の閉塞を解除します
pdrels -r RDAREA1,RDAREA2
コマンドの実行後,実行結果が正しいかどうか確認することをお勧めします。コマンドの実行結果の確認方法については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。