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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


13.13.10 障害時の運用

〈この項の構成〉

(1) 障害時の戻し運用

ALTER TABLE実行中に異常終了した場合,表の変更処理はロールバックするため,回復は必要ありません。ALTER TABLEを再度実行します。

しかし,ALTER TABLE実行後は,RDエリアのデータが削除されたりするために,バックアップを取得していないと,ALTER TABLE実行前の状態には回復できません。

このため,すべての運用パターンについて,事前にバックアップし,回復時はそのバックアップから回復する必要があります。バックアップの取得対象を次に示します。

(2) 分割後の格納条件に合わないデータが残った場合の回復手順

不当にWITHOUT PURGEを指定した結果,分割後の格納条件に合わないデータが残った場合,分割キーで検索すると,データが検索できないなどの不具合が発生します。分割後の格納条件に合わないデータが残った場合の回復手順の例を次の図に示します。この例は,本来はR04に格納するはずの不正なデータがR03に残っている場合の回復手順です。

図13‒87 分割後の格納条件に合わないデータが残った場合の回復手順の例

[図データ]

注 1.〜4.は,手順の項番に対応しています。

〈手順〉
  1. 不正なデータが格納されているRDエリアの表データをデータベース作成ユティリティで入力できる形式でアンロードします。

  2. 本来格納されるはずのRDエリア内の表データをデータベース作成ユティリティで入力できる形式でアンロードします。

  3. 不正なデータが格納されているRDエリアに対して,1.で作成したアンロードデータファイルを入力として,RDエリア単位にデータベース作成ユティリティを作成モードで実行します。

    アンロードデータファイル中には,分割後の格納条件に合わないデータが含まれているため,エラーデータ情報が出力されます。エラーデータ情報が不要な場合は,option文のdivermsg=offを指定して,エラーデータ情報の出力を抑止します。

  4. 本来格納されるはずのRDエリアに対して,1.,及び2.で作成したアンロードデータファイルを入力として,RDエリア単位にデータベース作成ユティリティを作成モードで実行します。

    アンロードデータファイル中には,分割後の格納条件に合わないデータが含まれているため,エラーデータ情報が出力されます。エラーデータ情報が不要な場合は,option文のdivermsg=offを指定して,エラーデータ情報の出力を抑止します。