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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


11.8.4 バックエンドサーバの構成例

負荷均等化を行うときのバックエンドサーバの構成例について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 構成例1(2業務,3ユニット,4バックエンドサーバで構成する)

想定する業務
  • 勤休業務と旅費清算業務の2業務が存在する

  • 勤休業務と旅費清算業務にそれぞれバックエンドサーバを二つずつ割り当てて,業務間で排他的に利用する

  • 通常時は旅費清算業務の性能が求められる

  • 月末は勤休業務の負荷が高くなる

  • 月末は旅費清算業務より勤休業務を優先する

負荷均等化を行うときのバックエンドサーバの構成例を次の図に示します。

図11‒11 負荷均等化を行うときのバックエンドサーバの構成例1(2業務,3ユニット,4バックエンドサーバの場合)

[図データ]

( )内の数字は各バックエンドサーバのユニット内の切り替え優先順位を示しています。この数字は,各サーバマシンのHAモニタのservers定義で指定する各サーバの予備系サーバ(initalオペランドにstandbyを指定)のstandbypriオペランドの値と同じです。

なお,(0)は現用系を意味しています。この場合,該当するサーバマシン,又はサーバのservers定義のinitalオペランドにはonlineを指定し,standbypriオペランドは指定しません。

〔説明〕
  • 勤休業務の負荷が高くなる月末には,バックエンドサーバを移動して負荷均等化を行います。

  • バックエンドサーバ移動の基本シナリオを2個組み合わせてこのシナリオを実現します。

  • 図中に示す優先順位を指定すると,バックエンドサーバの移動後に障害が発生した場合,バックエンドサーバの負荷アンバランスを避けられます。

(2) 構成例2(2業務,4ユニット,14バックエンドサーバで構成する)

想定する業務
  • 勤休業務と旅費清算業務の2業務が存在する

  • 勤休業務にバックエンドサーバを八つ,旅費清算業務にバックエンドサーバを六つ割り当てて,業務間で排他的に利用する

  • 通常時,勤休業務と旅費清算業務は同等の性能が求められる

  • 月末は勤休業務の負荷が高くなる

  • 月末も旅費清算業務の性能低下は極力避ける

負荷均等化を行うときのバックエンドサーバの構成例を次の図に示します。

図11‒12 負荷均等化を行うときのバックエンドサーバの構成例2(2業務,4ユニット,14バックエンドサーバの場合)

[図データ]

( )内の数字は各バックエンドサーバのユニット内の切り替え優先順位を示しています。この数字は,各サーバマシンのHAモニタのservers定義で指定する各サーバの予備系サーバ(initalオペランドにstandbyを指定)のstandbypriオペランドの値と同じです。

なお,(0)は現用系を意味しています。この場合,該当するサーバマシン,又はサーバのservers定義のinitalオペランドにはonlineを指定し,standbypriオペランドは指定しません。

〔説明〕
  • 勤休業務の負荷が高くなる月末には,バックエンドサーバを移動して負荷均等化を行います。

  • バックエンドサーバ移動の基本シナリオを3個組み合わせてこのシナリオを実現します。