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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


10.2.1 作成手順

キャラクタ型スペシャルファイル又は通常ファイルをpdfmkfsコマンドで初期設定すると,HiRDBファイルシステム領域として使用できるようになります。HiRDBファイルシステム領域を作成するときの手順を次に示します。

〈手順〉
  1. ファイル名をシンボリックリンクします。

  2. HiRDBファイルシステム領域の所有者及びアクセス権を変更します(キャラクタ型スペシャルファイルの場合)。

  3. HiRDBファイルシステム領域を初期設定します。

  4. OS又はデバイスドライバの機能で,物理ボリューム及び論理ボリュームの入出力エラーを検知するまでの時間を指定します。

〈この項の構成〉

(1) ファイル名をシンボリックリンクします

実行者 スーパユーザ

HiRDBファイルシステム領域の名称には,キャラクタ型スペシャルファイル又は通常ファイルの実体名称をそのまま使用しないで,OSのlnコマンドで実体名称にシンボリックリンクした名称を使用することをお勧めします。こうすると,次に示す場合の運用が容易になります。

lnコマンドについては,OSのマニュアルを参照してください。

(2) HiRDBファイルシステム領域の所有者及びアクセス権を変更します(キャラクタ型スペシャルファイルの場合)

実行者 スーパユーザ

HiRDBファイルシステム領域の所有者及びアクセス権を変更してください。そうすれば,権限を持たないユーザからの不当なアクセスを防止できます。HiRDBファイルシステム領域に設定する所有者及びアクセス権を次の表に示します。

表10‒2 HiRDBファイルシステム領域に設定する所有者及びアクセス権

所有者,アクセス権

設定する情報

実行するコマンド

所有者

ユーザID

HiRDB管理者

chownコマンド

グループID

HiRDBグループ

chgrpコマンド

アクセス権

所有者

rw(読み書きができます)

chmodコマンド

グループ

rw(読み書きができます)

その他

−−(アクセスできません)

注※ OSのコマンドです。OSのマニュアルを参照してください。

(3) HiRDBファイルシステム領域を初期設定します

実行者 HiRDB管理者

pdfmkfsコマンドで,キャラクタ型スペシャルファイル又は通常ファイルをHiRDBファイルシステム領域用に初期設定します。HiRDBファイルシステム領域の設計方法については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

コマンド実行例を次に示します。

(例)
pdfmkfs -n 25 -l 5 -k DB -e 5 /svr01DB001
〔説明〕
-n:HiRDBファイルシステム領域の領域長をメガバイト単位で指定します。

ここで指定する領域長は,パーティションの領域長と同じにするか,又は小さくしてください。パーティションの領域長より大きくすると,そのパーティションに物理的に続くパーティションを破壊する場合があります。

-l:HiRDBファイルシステム領域に作成するHiRDBファイルの最大数を指定します。

-k:HiRDBファイルシステム領域の使用目的を指定します。

DB:RDエリア用のHiRDBファイルシステム領域とします。

SYS:システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域とします。

WORK:作業表用ファイル用のHiRDBファイルシステム領域とします。

UTL:ユティリティ用のHiRDBファイルシステム領域とします。

SVR:すべての目的で使用できるHiRDBファイルシステム領域とします(ユティリティ用を除く)。

-e:HiRDBファイルの増分回数の最大値を指定します。

/svr01DB001:作成するHiRDBファイルシステム領域(キャラクタ型スペシャルファイル又は通常ファイル)の名称を指定します。キャラクタ型スペシャルファイルの場合は,シンボリックリンクした名称を指定してください。

pdfmkfsコマンドの実行後,pdfstatfsコマンドで実行結果を確認することをお勧めします。pdfstatfsコマンドについては,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。

(4) OS又はデバイスドライバの機能で,物理ボリューム及び論理ボリュームの入出力エラーを検知するまでの時間を指定します。

実行者 スーパユーザ

詳細については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「HiRDBファイルシステム領域を作成する準備」を参照してください。