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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


9.7.1 ポート番号を範囲指定する方法及び注意事項

HiRDBサーバとHiRDBクライアント間,又はHiRDBサーバ間の通信処理で使用するポート番号は,OSが自動的に割り当てています。通信処理が大量に発生すると,ポート番号の不足によって処理が中断したり,又はほかのプログラムの通信処理に影響を及ぼしたりします。これを防ぐために,HiRDBが通信処理で使用するポート番号を範囲指定できます。

なお,通信処理で使用するポート番号が少ない場合には,この機能を使用する必要はありません。また,この機能はサーバ間通信に該当します。HiRDB下のすべてのプロセスに有効となるものではありません。コマンドなどの通信処理ではOSが割り当てるポート番号を使用します。

Linux版の場合にポート番号を範囲指定するかどうかを検討してください。そのほかのOS版ではポート番号の範囲指定は必要ありません。

〈この項の構成〉

(1) HiRDBが使用するポート数

HiRDBが使用するポート数については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

(2) ポート番号を範囲指定するには

pd_registered_portオペランドでポート番号を範囲指定します。

(3) 注意事項

pd_registered_portオペランドで範囲指定するポート番号は,次に示すポート番号と重複しないようにしてください。重複すると,HiRDBを開始できないなどの不具合が発生することがあります。

  1. pd_name_portオペランドで指定したポート番号

  2. pd_service_portオペランドで指定したポート番号

  3. pdunitオペランドの-pオプションで指定したポート番号

  4. /etc/servicesに登録されているポート番号

  5. クライアント環境定義のPDCLTRCVPORTオペランドで指定したポート番号(HiRDBクライアントがHiRDBサーバと同一サーバマシン上に存在する場合)

  6. ほかのプログラムで使用しているポート番号

pd_registered_port_checkオペランドにY,C,又はWを指定すると,4のポート番号の重複チェックをHiRDBが行います。このオペランドにNを指定した場合は,ポート番号の重複チェックをHiRDBは行いません。この場合,HiRDB管理者がポート番号の重複チェックを行う必要があります。

ポイント
  • マルチHiRDB環境の場合,各HiRDBのポート番号の予約範囲(pd_registered_portオペランドの指定範囲)が重複しないようにしてください。

  • 系切り替え機能を使用していて,一つのサーバマシンに複数のユニットが存在する場合は,システム共通定義ではなく,ユニット制御情報定義のpd_registered_portオペランドを指定してください。そのとき,各ユニットのポート番号の予約範囲が重複しないようにしてください。

  • pd_registered_port_levelオペランドでHiRDB予約ポート機能の対象範囲を指定できます。詳細については,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。