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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


3.8.5 障害発生時の対策方法

自動ログアンロード機能の使用時に障害が発生したときの対策方法を次の表に示します。

表3‒9 自動ログアンロード機能の使用時に障害が発生したときの対策方法

障害内容

対策方法

KFPS01157-W (reason=1662)メッセージが出力された場合

pd_log_auto_unload_pathオペランドに指定したディレクトリパス長,又はディレクトリの指定数に誤りがあります。

pd_log_auto_unload_pathオペランドの指定値を見直し,HiRDBを再開始してください。

KFPS01155-W (reason=1667)メッセージが出力された場合

アンロードログファイル作成ディレクトリがあるディスクに障害が発生しました。

アンロードログファイルがなくなる可能性があるため,いったん運用を停止してバックアップを取得してください。ディスク障害が発生したアンロードログファイル作成ディレクトリを使用している全サーバ下のRDエリアのバックアップを取得してください。

なお,障害が発生したディスクを回復すれば,自動ログアンロード機能を再実行できます。

KFPS01151-I (reason=1665)メッセージが出力された場合

アンロードログファイル作成ディレクトリがあるディスクの容量が満杯です。

ディレクトリが一つの場合は自動ログアンロード機能を停止します。ディレクトリ内のアンロードログファイルを別の媒体に移動するか,不要なファイルを削除してください。その後,pdlogatulコマンドで自動ログアンロード機能を開始してください。

ディレクトリが二つ以上の場合はディレクトリを切り替えます。全ディレクトリのディスク容量が満杯になると,自動ログアンロード機能を停止します。この場合,ディレクトリ内のアンロードログファイルを別の媒体に移動してください。その後,pdlogatulコマンドで自動ログアンロード機能を開始してください。

KFPS01150-Eメッセージが出力された場合

自動ログアンロード機能が停止しました。

  • pd_log_auto_unload_restartオペランドにYを指定しているか,指定を省略した場合

    障害原因を取り除いてください。システムログファイルのスワップを契機にHiRDBは自動的にアンロードをリトライします。

  • pd_log_auto_unload_restartオペランドにNを指定している場合

    障害原因を取り除いた後にpdlogatul -bコマンドで自動ログアンロード機能を再実行してください。

障害の原因としては,すべてのアンロードログファイル作成ディレクトリが次に示す状態になったため,アンロードログファイル作成ディレクトリが使用できなくなったことが考えられます。

  • ディスク満杯

  • ディスク障害

  • パーミッション不正

  • ディレクトリが存在しない

  • 前回のHiRDB稼働時に作成されたアンロードログファイルがある

上記の要因に当てはまらない場合は,次に示す資料を取得して保守員に連絡してください。

  • syslogfile

  • $PDDIR/spool下の全ファイル

  • pdloglsコマンドの実行結果

  • HiRDBシステム定義ファイルのバックアップ

KFPS01280-Eメッセージが出力された場合

自動ログアンロード処理に失敗しました。

KFPS01280-Eメッセージの直後にKFPS01271-Iメッセージが出力されているかを確認してください。

  • KFPS01271-Iメッセージが出力されている場合

    アンロードログファイルは正常に作成されているため,対策は必要ありません。

  • KFPS01271-Iメッセージが出力されていない場合

    次の2点を確認してください。次のようになっていれば,対策する必要はありません。

    ・アンロードログファイル作成ディレクトリに,該当する世代のアンロードログファイルがある

    ・pdlogucatコマンドの実行結果から,該当するアンロードログファイルのアンロードの完了状態が「completed」となっている

    上記のようになっていない場合,一部のアンロードログファイルが消失しているため,アンロードログファイルを使用したデータベース回復を行うことができません。この場合,一度運用を停止してHiRDBのバックアップを取得してください。

KFPS01158-Wメッセージが出力された場合

自動ログアンロードの再開始に失敗しました。

システムマネジャユニットのsyslogfileに出力されたKFPS01150-Eメッセージを確認し,メッセージの理由コードから原因を特定して対策してください。

また,自動ログアンロード機能が停止しているため,アンロード待ち状態のシステムログファイルグループが残っています。次のどちらかのコマンドを実行し,アンロード済み状態にしてください。

  • pdlogunldコマンド

  • pdstartコマンド(次回のHiRDB開始時に行われる自動ログアンロード機能によるアンロード)

注※

ディスク容量不足などでアンロード処理に失敗した場合,HiRDBは未完成のアンロードログファイルを削除します。アンロードログファイルの作成中にいったんディスク容量が満杯になった後にそのファイルを削除するため,ディスク容量に空きがあるように見えることがあります。