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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


26.7.12 複製ディスク機能を用いた系切り替え構成の回復方法

複製ディスクで片方のディスクに障害が発生した場合,及びマシンダウンなどによって系切り替えが発生すると,2つのディスクの整合性がとれていない状態になります。この状態を回復するために,整合性をとる方法について説明します。

ディスクの同期をとるには,pdfssyncコマンドを使用します。ディスクの状態については,次のどちらかの方法で確認します。

待機系のディスクに障害が発生した場合,待機系を停止させます。障害回復後に,pdstartコマンドで待機系を再開始してください。

〈この項の構成〉

(1) システムログファイルの回復方法

システムログファイルを格納しているデバイスに障害が発生した場合の回復方法を次に示します。

  1. 障害が発生したデバイスを使用できる状態にします。

  2. 障害が発生したHiRDBファイルシステム領域に現用ファイルが含まれている場合,別のHiRDBファイルシステム領域に含まれるファイルグループにスワップするまで,pdlogswap -d sysコマンドを実行します。

  3. 障害が発生したHiRDBファイルシステム領域に配置したすべてのファイルグループを,pdlogcls -d sysコマンドでクローズします。

  4. pdlogls -d sysコマンドで状態を確認し,3.でクローズしたファイルグループが次のすべての条件を満たすまで待ちます。

    • ファイルグループのオープン状態がクローズ中

    • ファイルグループのアンロード状態がアンロード済み状態

    • HiRDB Datareplicatorによるデータ連動情報の抽出状態が抽出済み状態

    • pdlogchgコマンド又はpdlogunldコマンドで使用していない状態

    • ファイルグループのオンライン再編成上書き状態が,オンライン再編成上書き可能状態

    pdlogls -d sysコマンドの結果と確認方法を次に示します。

    pdlogls -d sys
    HOSTNAME : host1(110029)
    Group    Type Server   Gen No.  Status  Run ID    Block No.         Ex-Status
    logfg01  sys  sds            13 oc-d--u 5afce1a5     8ba5     908c  --------
    logfg02  sys  sds             e os----u 5afce1a5     64db     6c9d  --------
    logfg03  sys  sds             f cn----u 5afce1a5     6c9e     745e  --------
    logfg04  sys  sds            10 os----u 5afce1a5     745f     7c20  --------
    logfg05  sys  sds            11 os----u 5afce1a5     7c21     83e2  --------
    logfg06  sys  sds            12 os----u 5afce1a5     83e3     8ba4  --------

    上記の結果から,logfg03が回復可能な状態であることが確認できます。下線部分の情報の詳細を次に示します。

    • ファイルグループのオープン状態(Statusの1つめ)

      'c':クローズ中

    • ファイルグループのアンロード状態(Statusの3つめ)

      HiRDB Datareplicator連携をしていない場合

      '-':アンロード済み状態

      HiRDB Datareplicator連携をしている場合

      '-':アンロード済み,かつHiRDB Datareplicatorによるデータ連動情報の抽出済み状態

    • ファイルグループのHiRDBでの状態(Statusの5つめ)

      '-':pdlogchg若しくはpdlogunldコマンドで使用していないか,又は回復処理で使用していない状態

    • ファイルグループのオンライン再編成上書き状態(Ex-Statusの1つめ)

      '-':オンライン再編成上書き可能状態

  5. 障害が発生したHiRDBファイルシステム領域に対して,pdfssyncコマンドを実行してディスクの同期をとります。

  6. 3.でクローズしたファイルグループをpdlogopen -d sysコマンドでオープンします。

(2) シンクポイントダンプファイルの回復方法

シンクポイントダンプファイルを格納しているデバイスに障害が発生した場合の回復方法を次に示します。

  1. 障害が発生したデバイスを使用できる状態にします。

  2. 回復対象のHiRDBファイルシステム領域に上書きできない状態のファイルグループが含まれている場合,pdlogsync -wコマンドで上書きできる状態にします。

  3. 回復対象のHiRDBファイルシステム領域に配置したすべてのファイルグループを,pdlogcls -d spdコマンドでクローズします。

  4. 回復対象のHiRDBファイルシステム領域に対して,pdfssyncコマンドを実行してディスクの同期をとります。

  5. 3.でクローズしたファイルグループをpdlogopen -d spdコマンドでオープンします。

(3) ステータスファイルの回復方法

ステータスファイルを格納しているデバイスに障害が発生した場合の回復方法を次に示します。

  1. 障害が発生したデバイスを使用できる状態にします。

  2. 回復対象のHiRDBファイルシステム領域に現用ファイルが含まれている場合,別のHiRDBファイルシステム領域に含まれる論理ファイルにスワップするまで,pdstsswapコマンドを実行します。

  3. 回復対象のHiRDBファイルシステム領域に配置したすべての論理ファイルを,pdstsclsコマンドでクローズします。

  4. 回復対象のHiRDBファイルシステム領域に対して,pdfssyncコマンドを実行してディスクの同期をとります。

  5. 3.でクローズした論理ファイルをpdstsopenコマンドでオープンします。

(4) RDエリアの回復方法

RDエリアの構成ファイルを格納しているデバイスに障害が発生した場合の回復方法を次に示します。

  1. 障害が発生したデバイスを使用できる状態にします。

  2. 障害が発生したディスクに配置しているすべてのRDエリアを,参照可能バックアップ閉塞状態(pdhold -b),又はコマンド閉塞かつクローズ状態(pdhold -c)にします。

  3. pdfssyncコマンドでディスクの同期をとります。

  4. 2.で閉塞させたRDエリアの閉塞状態を,RDエリアの閉塞解除コマンド(pdrels)で解除します。

    注※

照可能バックアップ閉塞(更新WAITモード:pdhold -b -w)にする場合,更新するSQLのトランザクションは排他待ちになります。RDエリアの回復が完了するまでの時間を見積もり,トランザクションの排他待ち時間をシステム定義のpd_lck_wait_timeoutオペランド,又はクライアント環境定義のPDLCKWAITTIMEに設定してください。

(5) 監査証跡ファイルの回復方法

監査証跡ファイルを格納しているデバイスに障害が発生した場合の回復方法を次に示します。なお,監査証跡ファイルは,HiRDB起動中は回復できないため,HiRDBを停止させる必要があります。

  1. 障害が発生したデバイスを使用できる状態にします。

  2. HiRDBを停止します。

  3. 回復対象のHiRDBファイルシステム領域に対して,pdfssyncコマンドを実行してディスクの同期をとります。

  4. HiRDBを開始します。

(6) アンロードログファイルの回復方法

アンロードログファイルを格納しているデバイスに障害が発生した場合の回復方法を次に示します。

  1. 障害が発生したデバイスを使用できる状態にします。

  2. 自動ログアンロード機能を使用している場合は,pdlogatul -t -wコマンドで中断させます。pdlogunldコマンドでアンロードしている場合は,pdlogunldコマンドを中止させるか,又は出力先を障害が発生したHiRDBファイルシステム領域以外に変更してください。

  3. 回復対象のHiRDBファイルシステム領域に対して,pdfssyncコマンドを実行してディスクの同期をとります。

  4. 自動ログアンロード機能を使用している場合は,pdlogatul -bコマンドで再開始します。pdlogunldコマンドでアンロードしている場合は,出力先を障害が回復したHiRDBファイルシステム領域にして,コマンドの実行を再開します。

(7) 回復時の注意事項