11.3.2 HiRDBの処理方式に関するオペランド
- ◆ pd_dbsync_altwrite_skip = Y|N|REF|ALL
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- 《オペランドの省略値》
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推奨モード適用時の省略値:Y
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0904互換モード適用時の省略値:N
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シンクポイント取得処理中に更新バッファに対して参照要求及び更新要求が発生した場合,その更新バッファの内容をデータベースに書き込む処理は,参照要求及び更新要求をしたトランザクションを実行するサーバプロセスが代行します。この代行処理をスキップするかどうかをこのオペランドで指定します。
- Y又はREF:
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シンクポイント取得処理中のグローバルバッファ参照要求ヒット時のデータベース書き込み処理をスキップします。シンクポイント出力対象バッファに参照要求がヒットした場合,トランザクションプロセスでの代行出力を行いません。
- ALL:
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シンクポイント取得処理中のグローバルバッファ参照要求ヒット時,及びグローバルバッファ更新要求ヒット時のデータベース書き込み処理をスキップします。シンクポイント出力対象バッファに参照要求,及び更新要求がヒットした場合,トランザクションプロセスでの代行出力を行いません。そのため,Y又はREFを指定したときよりシンクポイント処理中の更新トランザクションの性能は安定します。
- N:
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シンクポイント取得処理中のグローバルバッファ参照要求ヒット時,及びグローバルバッファ更新要求ヒット時のデータベース書き込み処理代行をスキップしません。シンクポイント出力対象バッファに参照要求及び更新要求がヒットした場合,トランザクションプロセスでの代行出力を行います。
このオペランドの指定値の比較を次に示します。
pd_dbsync_altwrite_skipオペランドの値
更新バッファに対する要求
参照要求
更新要求
Y又はREF
○
−
ALL
○
○
N
−
−
- (凡例)
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○:サーバプロセスは要求の代行処理をスキップします。
−:サーバプロセスは要求の代行処理をスキップしません。
- 《指定値の目安》
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シンクポイント取得処理中にトランザクション性能が安定しない場合に指定します。シンクポイント時のデータベース書き込み処理代行が発生しているかどうかは,統計解析ユティリティのグローバルバッファプールに関する統計情報を実行し,シンクポイント時の参照要求ヒットによるデータベース書き込み処理代行回数(ALTRW),及び更新要求ヒットによるデータベース書き込み処理代行回数(ALTUW)を確認してください。この値が大きいと,シンクポイント取得処理中の参照トランザクション,及び更新トランザクションの性能が安定しません。
pd_dbsync_altwrite_skipオペランドの値
指定値の目安
Y又はREF
参照トランザクションの性能とシンクポイントの取得時間を安定させる場合に指定します。
ALL
参照トランザクションと更新トランザクションの性能を安定させる場合に指定します。
N
シンクポイントの取得時間を短くしたい場合に指定します。
- 《注意事項》
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このオペランドにALLを指定すると,更新トランザクションの性能が安定し,更新処理量が増加することがあります。この場合,シンクポイント間の出力ログ量が増えるおそれがあるため,システムログファイル容量の再見積もりをしてください。
- 《ほかのオペランドとの関連》
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このオペランドは,pd_dfw_awt_processオペランドと関連があります。
デファードライト処理の並列WRITE機能を使用し,シンクポイントの書き込み処理に掛かる負荷を分散させてください。