1.4.7 バージョンアップ時の留意事項
(1) バージョンアップ時のディクショナリ表メンテナンス
HiRDBのバージョンアップ後に,データベース再編成ユティリティ(pdrorg)を実行することで,ディクショナリ表のメンテナンスを行います。運用手順の詳細は,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」の「データベース再編成ユティリティ」の「ディクショナリ表のメンテナンス」を参照してください。
(2) バージョン10-05以前とのFLOAT型・SMALLFLT型の差異について
FLOAT型・SMALLFLT型について,バージョン10-05以前の場合と比較して,次の差異があります。
(a) 文字列から数値への変換精度の向上
次の文字列から数値への変換が伴う操作をした際に,仮数部が17桁を超える文字列を数値変換すると,バージョン10-05以前の場合とは,変換結果が変わることがあります。
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SQL中にFLOAT型,SMALLFLT型の値を文字列として埋め込む場合
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CAST関数等によって文字列をFLOAT型,SMALLFLT型に変換する場合
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データベース作成ユティリティによってDAT形式,又は文字で記述した固定長データ形式の入力データファイルを使用してFLOAT型,SMALLFLT型列を持つ表へデータロードする場合
(b) 数値から文字列への変換時の形式変更
数値から指数形式文字列への変換形式が,バージョン10-05以前の場合とは異なります。
- 10-05以前:指数部が常に3桁の指数形式
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(例)
+1.000000000000000E+000
- 10-06以降: 指数部が2桁以内に収まる場合は2桁で出力
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(例)
+1.000000000000000E+00
これによって,次の操作でバージョン10-05以前の場合とは,変換結果が変わることがあります。
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CAST関数,XQueryなどによってFLOAT型,SMALLFLT型の値を文字列に変換する場合
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データベース再編成ユティリティによってFLOAT型,SMALLFLT型列を含む表のdat,extdat,fixtext形式pdload用アンロードファイルを作成する場合