Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)


2.3.6 リモートシェル実行環境の設定

実行者 HiRDB管理者

次に示す場合に,HiRDBは各ユニットのホスト間でコマンドのリモート実行やファイル転送を行います。

このため,対象となるユニットの間で相互にログインを許可する設定が必要です。次の表に設定が必要となる条件と対象を示します。複数の条件に該当する場合は,それぞれの条件をすべて満たすように設定します。

表2‒8 リモートシェル実行環境の設定が必要になる場合

設定が必要となる条件

相互にログインを許可する設定が必要となる対象

HiRDB/パラレルサーバの場合

HiRDB/パラレルサーバを構成する各ユニットの間

IPアドレスを引き継がない系切り替え機能を使用する場合

現用系を構成するサーバマシンと,予備系を構成するサーバマシンとの間

ユティリティ専用ユニットを使用する場合

HiRDB/シングルサーバとユティリティ専用ユニットとの間

注※

システム定義(pdunit -xオプション,pdunit -cオプション)へ指定したすべてのホストの間で相互にログインを許可する設定が必要です。

〈この項の構成〉

(1) 事前準備

HiRDBを構築する環境に合わせて,HiRDBがリモート実行やファイル転送に使用するコマンドの種類を選びます。次の表にHiRDBが使用するコマンドを示します。

表2‒9  HiRDBがリモート実行やファイル転送に使用するコマンド

分類

HiRDBが使用するコマンド

コマンドを配置するパス

備考

リモートシェル

rsh,rcp

/usr/bin

セキュアシェル

ssh,scp

サーバマシンで,SSHプロトコルを利用可能にする必要があります。

(凡例)

−:備考はありません。

注※

上記のパスにコマンドが配置されていない場合は,配置してください。

HiRDBを構築するすべてのサーバマシンで,リモート実行やファイル転送に使用するコマンドを統一してください。

(2) 環境設定(リモートシェル/セキュアシェルの設定)

対象のサーバマシン間,又は各ユニットのホスト間で相互にログインできるように環境設定を行います。ログイン時にパスワードやパスフレーズの入力など,プロンプトへの入力をしないでログインできるように設定してください。詳細はOSのマニュアルを参照してください。

ログインを許可するホスト名は,システム定義(pdunit -xオプション,pdunit -cオプション,pdstart -xオプション)へ指定したホスト名を指定してください。

なお,$HOME/.cshrcファイルを作成する場合,登録端末がないときは標準出力又は標準エラーファイルにデータを出力しない構造にしてください。

(3) 環境設定(システム定義の設定)

HiRDBがリモート実行やファイル転送に使用するコマンドにセキュアシェルを選択した場合,システム共通定義でpd_cmd_rmode=sshを指定してください。