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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)


13.5.2 空き領域の再利用機能とは

空き領域の再利用機能とは,表の使用中セグメントがユーザの指定したセグメント数に達し,そのセグメントが満杯になるとページサーチモードを空きページ再利用モードに切り替えて,使用中ページの空き領域を使用する機能です。指定した数のすべてのセグメントに空き領域がなくなると,新規ページ追加モードに切り替わり,新規に未使用セグメントを確保します。

セグメント数を指定しない場合は,RDエリア中に未使用ページがなくなったときに空きページ再利用モードに切り替わります。

RDエリア中に未使用ページがなくなった場合,空き領域の再利用機能による空きページ再利用モードの方が,この機能を使用しないときに比べて,サーチ効率が良くなります。空きページ再利用モードの場合は,次回サーチ位置を記憶していてそれ以降をサーチしますが,この機能を使用しない場合は,常に先頭からサーチします。

なお,空き領域の再利用機能を使用しない場合,常に新規ページ追加モードで動作します。この場合,未使用セグメントがなくなると,性能が大きく低下してしまうため,その前に表の再編成や,使用中空きページ及び使用中空きセグメントの解放などを行って,未使用セグメントを増やしてください。

空き領域の再利用機能の概要を次の図に示します。

図13‒4 空き領域の再利用機能の概要

[図データ]

〔説明〕
  • 空き領域の再利用機能を使用しない場合

    RDエリア中に未使用ページがなくなると,その後データが挿入されるたびに使用中セグメントの先頭から使用中ページの空き領域をサーチして空き領域にデータを格納します。

  • 空き領域の再利用機能を使用した場合(セグメント数指定あり)

    指定したセグメント数に達した後で表にデータを挿入しようとすると,未使用セグメントを確保しないで,使用中ページの空き領域を使用中セグメントの先頭からサーチしてそこにデータを格納します。そこで次回サーチ開始位置を記憶しておき,次に空き領域をサーチするときはそこからサーチを開始します。

  • 空き領域の再利用機能を使用した場合(セグメント数指定なし)

    RDエリア中に未使用ページがなくなってからデータを挿入しようとすると,使用中ページの空き領域を使用中セグメントの先頭からサーチしてそこにデータを格納します。そこで次回サーチ開始位置を記憶しておき,次に空き領域をサーチするときはそこからサーチを開始します。