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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)


10.4.1 非同期READ機能の効果と指定方法

プリフェッチ機能を使用してグローバルバッファ上に複数のページを一括入力するとき,一括入力用のバッファにDB処理サーバプロセスから同期処理で一括入力して先読みをしています。非同期READ機能とは,プリフェッチ機能使用時に一括入力用のバッファを2面用意し,DB処理が一つのバッファを使用中にDB処理とは非同期に非同期READプロセスがもう一つのバッファに先読み入力をする機能です。DB処理と先読み入力を同時に実行させることで処理時間を短縮できます。また,HiRDB/パラレルサーバの場合は,入出力の待ち時間にスレッドを切り替えて処理することで入出力待ち時間を削減できます。

なお,非同期READ機能はローカルバッファには使用できません。また,SCHEDULE属性のRDエリアには適用されません。プリフェッチ機能で動作します。

〈この項の構成〉

(1) 非同期READ機能の効果

プリフェッチ機能と同じですが,プリフェッチ機能だけを使用した場合と比べて,非同期READ機能は処理負荷が高いジョイン処理などで有効です。非同期READ機能は,入出力処理時間が長いキャラクタ型スペシャルファイルを使用している場合,特に効果があります。逆に,入出力時間が掛からない通常ファイル又は日立ディスクアレイシステムのディスクなどを使用している場合は余り効果が得られないことがあります。

(2) 指定方法

プリフェッチ機能の指定(pdbufferオペランドの-mオプションに1以上を指定)をしていることが前提です。

pd_max_ard_processオペランドで,非同期READプロセス数を指定します。0を指定するか,又はこのオペランドを省略した場合,非同期READ機能は動作しません。

(3) 指定上の考慮点

プリフェッチ機能を使用する場合,グローバルバッファとは別に一括入力専用のバッファが2面取られます。これによって,グローバルバッファ用の共用メモリが増加します。グローバルバッファが使用する共用メモリの計算式については,「HiRDBのメモリ所要量」を参照してください。