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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)


8.4.3 ユーザ用RDエリアの配置

〈この項の構成〉

(1) システムログファイルとの関連

システムログファイルを配置したディスクとは異なるディスクに,ユーザ用RDエリアを配置するようにします。このようにすることで,シンクポイント時のシステムログファイルとユーザ用RDエリアを構成するHiRDBファイルへの入出力処理を複数のディスクに分散できるため,シンクポイントでの処理時間を削減できます。

(2) システム用RDエリアとの関連

システム用RDエリアを配置したディスクとは異なるディスクにユーザ用RDエリアを配置するようにします。

(3) 表を横分割した場合

表を横分割した場合,横分割表を格納するRDエリアを異なるバックエンドサーバに配置します。また,横分割表を格納するRDエリアを異なるディスクに配置します。ユーザ用RDエリアの配置例を次の図に示します。

図8‒10 ユーザ用RDエリアの配置例(HiRDB/パラレルサーバの場合)

[図データ]

(4) フロータブルサーバの設置

複数のバックエンドサーバにわたる結合処理やソート処理などの,表に対する複雑な問い合わせ処理をするときは,ユーザ用RDエリアの配置に注意します。

すべてのバックエンドサーバにユーザ用RDエリアを配置すると,あるバックエンドサーバがユーザ用RDエリアに対するアクセスのほか,複雑な問い合わせ処理をするため,このバックエンドサーバの負荷が高くなります。このため,システム全体のスループットが低下することがあります。

よって,サーバマシンの台数に余裕がある場合,ユーザ用RDエリアを配置しないバックエンドサーバ(フロータブルサーバ)を設置します。フロータブルサーバを設置すると,複雑な問い合わせ処理をフロータブルサーバに割り当てるため,各バックエンドサーバの負荷を軽減できます。