Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム導入・設計ガイド(UNIX(R)用)


1.3.1 最初に作成するファイル

〈この項の構成〉

(1) HiRDB管理者が作成するディレクトリ及びファイル

HiRDB管理者が作成するディレクトリ及びファイル構成を次の表に示します。

表1‒1 HiRDB管理者が作成するディレクトリ及びファイル構成

ファイル又はディレクトリ名

説明

$PDDIR/conf/pdsys

システム共通定義を格納するファイル

$PDDIR/conf/pdutsys

ユニット制御情報定義を格納するファイル

$PDDIR/conf/pdsvrc

サーバ共通定義を格納するファイル

$PDDIR/conf/サーバ名

各サーバ定義を格納するファイル

$PDDIR/conf/pduapenv

UAP環境定義を格納するディレクトリ

$PDDIR/conf/chgconf

システム構成変更用定義ファイルを格納するディレクトリ

任意

通信情報ファイルを格納するディレクトリ

注※

pd_ipc_file_dirオペランドでディレクトリのパス名を指定します。

(2) HiRDBが作成するディレクトリ及びファイル

HiRDBが作成するディレクトリ及びファイル構成を次の表に示します。

表1‒2 HiRDBが作成するディレクトリ及びファイル構成

ファイル又はディレクトリ名

説明

$PDDIR/bin

HiRDBのコマンド及びユティリティを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib

HiRDBの共用ライブラリ,及びメッセージテキストファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib/sysconf

HiRDBシステム定義の定義解析用ファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib/sysdef

$PD DIR/lib/sysdef_r

$PDDIR/lib/sysdef_v94

$PDDIR/lib/servers

HiRDBサーバの実行ファイル及びライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib/save

pdmemsvコマンドでライブラリを共用化した場合に内容を保存しておくディレクトリ

$PDDIR/lib/chinese

EUC中国語漢字コードパーサライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib/chinese-gb18030

中国語漢字コードパーサライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib/lang-c

単一バイト文字コードパーサライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib/sjis

シフトJIS漢字コードパーサライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib/ujis

EUC日本語漢字コードパーサライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib/utf-8

Unicode(UTF-8)パーサライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/lib/utf-8_ivs

Unicode(IVS対応UTF-8)パーサライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/client/lib

HiRDBクライアントのライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/client/xds/lib

バージョン09-50より前のHiRDBとの互換のためのディレクトリ

$PDDIR/client/lib10_20

HP-UX 10.20版のHiRDBクライアントのライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/client/utl

HiRDBクライアントのコマンド及びユティリティを格納するディレクトリ

$PDDIR/include

UAPを作成するときに使用するヘッダ情報を格納するディレクトリ

$PDDIR/spool

HiRDBの作業ファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/save※1

退避コアファイル,及びサーバプロセス異常終了情報ファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pdshmdump※1

共用メモリダンプファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pdlckinf※1

デッドロック・タイムアウト情報ファイル,及び排他資源管理テーブル情報ファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pdsysdump※1

システム共通の簡易ダンプファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pdsdsdump※1

シングルサーバ用の簡易ダンプファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pdfesdump※1

フロントエンドサーバ用の簡易ダンプファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pddicdump※1

ディクショナリサーバ用の簡易ダンプファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pdbesdump※1

バックエンドサーバ用の簡易ダンプファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pdstj1,pdstj2

統計ログファイル

$PDDIR/spool/pdlog1,pdlog2

メッセージログファイル

$PDDIR/spool/pdjnlinf

システムログ情報出力ファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pdjnlinf/errinf

システムログエラー情報出力ファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/scdqid1,scdqid2

HiRDB内部のスケジュールキュー情報を格納するファイル

$PDDIR/spool/oslmqid

メッセージキューのIDを格納するファイル

$PDDIR/spool/oslsmid

セマフォのIDを格納するファイル

$PDDIR/spool/pdprcsts

prcステータスファイル

$PDDIR/spool/.pdatmode

開始・終了用ステータスファイル

$PDDIR/spool/.pdipcid

セマフォのIDを管理するファイル

$PDDIR/spool/.pdommenv

共用メモリの情報を格納するファイル

$PDDIR/spool/cmdlog/cmdlog1,cmdlog2

実行したコマンドの履歴ファイル

$PDDIR/spool/cmdlog/cmdlogr1,cmdlogr2

リモートシェル/セキュアシェルの実行情報を格納するファイル

$PDDIR/spool/errlog/errlog1,errlog2

HiRDBの内部稼働履歴ファイル

$PDDIR/spool/olkfifs

スレッドロック用パイプファイルを格納するディレクトリ※7

$PDDIR/spool/olkrsfs

スレッドサスペンド/リジューム用パイプファイルを格納するディレクトリ※8

$PDDIR/spool/oslcntl

パイプファイル数管理ファイル

$PDDIR/spool/cnctusrinf

正常停止又は計画停止コマンド実行時にHiRDBに接続しているユーザがいた場合,接続ユーザ情報を格納するファイル

$PDDIR/spool/cnctusrdtl

正常停止又は計画停止コマンド実行時にHiRDBに接続しているユーザがいた場合,pdls -d act,pdls -d prc,pdls -d trnのコマンド実行結果を格納するファイル

$PDDIR/spool/pdsqldump※1

アクセスパス情報ファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/pdtrninf

リアルタイムSANレプリケーション使用時のトランザクション情報ファイル出力ディレクトリ

$PDDIR/spool/pdprf

PRFトレースファイル出力ディレクトリ

$PDDIR/spool/pdeeinf

バージョン09-50より前のHiRDBとの互換のためのディレクトリ

$PDDIR/spool/pduaperr

SQLエラーレポートファイルディレクトリ

$PDDIR/spool/pdcwwrn

SQL実行時間警告情報ファイルディレクトリ

$PDDIR/spool/utlrpt

処理性能情報ファイル出力ディレクトリ

任意※2

RPCトレースファイル

/dev/HiRDB/pth/※3

通信情報ファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/tmp※4

HiRDB内部用ワークディレクトリ

$PDDIR/tmp/pdommenv

共用メモリの情報を格納するファイル

$PDDIR/tmp/home/HiRDBが管理する識別子のディレクトリ

カレントワーキングディレクトリ

$PDDIR/conf

HiRDBシステム定義ファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/conf/backconf

システム構成変更コマンド実行時の,変更前のHiRDBシステム定義を格納するディレクトリ

$PDDIR/conf/Inittab

/etc/inittab退避ディレクトリ

$PDDIR/.dbenv

HiRDBデータベース環境情報ファイルを格納するディレクトリ

$PDCLTPATH/pdsql1.trc,pdsql2.trc※5

UAPが実行したSQLのトレース情報を格納するファイル

$PDCLTPATH/pderr1.trc,pderr2.trc※5

UAPとサーバ間の通信エラー情報を格納するファイル

$PDDIR/plugin

HiRDBプラグイン運用ディレクトリを統括するディレクトリ

$PDDIR/plugin/.sys

HiRDB内部用ワークディレクトリ

$PDDIR/plugin/lib

プラグインライブラリを格納するディレクトリ

$PDDIR/plugin/プラグイン名称

プラグイン運用ディレクトリ

$PDDIR/plugin/プラグイン名称/.sys

HiRDB内部用ワークディレクトリ

$PDDIR/plugin/プラグイン名称/bin

プラグイン専用コマンドを格納するディレクトリ

$PDDIR/plugin/プラグイン名称/etc

各プラグイン共通に必要なファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/plugin/プラグイン名称/conf

プラグイン用コンフィグレーションファイルを格納するディレクトリ

$PDDIR/jre※6

Java実行環境

$PDDIR/renew

修正版HiRDBの入れ替え用ディレクトリ

$PDDIR/renew_bak

修正版HiRDBに入れ替えるときの,稼働中のHiRDBのバックアップ用ディレクトリ

$PDDIR/.pdlogprgid

syslogのプログラムIDを管理するファイル

●HP-UXの場合

 /sbin/init.d/

 /sbin/rc1.d/

 /sbin/rc2.d/

●Linux(Linux 6以前)の場合

 /etc/init.d/

 /etc/rc0.d/

 /etc/rc1.d/

 /etc/rc2.d/

 /etc/rc3.d/

 /etc/rc5.d/

 /etc/rc6.d/

●Linux(Linux 7以降)の場合

なし

OS起動時,又はOSシャットダウン時に動作するスクリプトファイルを格納するディレクトリ

ファイル名:

●HP-UXの場合

 HiRDB/シングルサーバはHiRDB_S,K090HiRDB_S,又はS910HiRDB_S

 HiRDB/パラレルサーバはHiRDB_P,K090HiRDB_P,又はS910HiRDB_P

●Linux(Linux 6以前)の場合

 HiRDB/シングルサーバはHiRDB_S,K09HiRDB_S,又はS91HiRDB_S

 HiRDB/パラレルサーバはHiRDB_P,K09HiRDB_P,又はS91HiRDB_P

$PDDIR/pdistup

簡易セットアップツールを格納するディレクトリ

$PDDIR/spool/tmp

作業用一時ファイル格納ディレクトリ

$PDDIR/spool/pdcmdact1,pdcmdact2

コマンド実行権限変更機能適用時に,コマンド実行権限の変更操作とコマンド実行操作の内容を記録するファイル

注※1

このディレクトリは,HiRDBがトラブルシュート情報を出力するディレクトリで,容量が増え続ける可能性があります。そのため,定期的に削除する必要があります。pdcspoolコマンドで定期的に削除してください。

なお,次のオペランドでトラブルシュート情報を定期的に削除する設定ができます。オペランドの詳細は,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。

  • pd_spool_cleanup_interval

  • pd_spool_cleanup_interval_level

  • pd_spool_cleanup

  • pd_spool_cleanup_level

注※2

pd_rpc_trace_nameオペランドでファイル名を指定します。

注※3

サーバマシン中のすべてのHiRDBサーバを停止した状態の場合,このディレクトリ下のファイルを削除できます。

なお,pdsetupコマンドに-Iオプションを指定した場合には作成されません。

注※4

HiRDBが内部的に使用するディレクトリです。このディレクトリ下にディレクトリ及びファイルを作成しないでください。また,HiRDBがファイルを作成するディレクトリにこのディレクトリを指定しないでください(例えば,pd_rpc_trace_nameオペランドなど)。このディレクトリはユニットを開始するときに毎回削除及び新規作成されます。

注※5

このファイルは,PDCLTPATHで指定したディレクトリに二つ出力されます。PDCLTPATHの指定がない場合,UAPを起動したときのカレントディレクトリOpenTP1から起動されるUAPの場合,$DCDIR/tmp/home/サーバ名xxのディレクトリ下に出力されます。

作成されるファイル名は,X/Openに従ったAPI(TX_関数)の使用の有無によって異なります。TX_関数の使用時に作成されるファイル名は次のようになります。

  • pdsqlxxxxx-1.trc,pdsqlxxxxx-2.trc

  • pderrxxxxx-1.trc,pderrxxxxx-2.trc

(凡例)xxxxx:UAP実行時のプロセスID

ファイル名がプロセスIDになるため,UAP実行時のサーバプロセス数分のファイルが出力される可能性があるので注意が必要です。

注※6

バージョン07-03より前の場合は作成されます。バージョン07-03以降の場合は,JREが同梱されないため,作成されません。

注※7

このディレクトリ下には,pd_max_server_processオペランドの値×2+100個のパイプファイルが作成されます。

注※8

このディレクトリ下に作成されるパイプファイルの個数の概算式を次に示します。

  • HiRDB/シングルサーバの場合

    pd_max_server_processの値+127+pd_max_usersの値×4

  • HiRDB/パラレルサーバの場合

    pd_max_server_processの値+127+a

    a:次の計算式の値になります。

    フロントエンドサーバの場合:pd_max_usersの値×2

    ディクショナリサーバの場合:pd_max_dic_processの値×35

    バックエンドサーバの場合:pd_max_bes_processの値×35

    ユニット内にあるサーバの分を計算して合計してください。