20.3.1 コンフィグレーションファイルの作成
HiRDB/シングルサーバの場合に作成するコンフィグレーションのファイル名と内容,HiRDB/パラレルサーバの場合に作成するコンフィグレーションのファイル名と内容を次の表に示します。
なお,各ファイルを使用する場合,$PDDIR/conf下に複写した後,注意に従って変更してください。
また,環境変数PDDIRにはHiRDB運用ディレクトリのパスを設定してください。
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HiRDB/シングルサーバのとき:/opt/HiRDB_S
-
HiRDB/パラレルサーバのとき:/opt/HiRDB_P
表20‒8 HiRDB/シングルサーバの場合に作成するファイル名と内容 ファイル名
内容
注意
pdsys
システム共通定義
-
ポート番号は22200になっています。実行環境に合わせて変更してください。
-
ホスト名はhost1になっています。実行環境に合わせて変更してください。
pdutsys
ユニット制御情報定義
特にありません。
sds01
シングルサーバ定義
sysfmkfs
システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域の作成コマンド
sysfint
システムファイルの初期コマンド
logunld
システムログファイルのアンロードコマンド
-
あらかじめ,アンロードログファイル格納ディレクトリ(/opt/HiRDB_S/unloadlog )を作成しておいてください。
-
アンロードログファイル格納ディレクトリを変更する場合は,pdlogunldの-oの指定を変更してください。
表20‒9 HiRDB/パラレルサーバの場合に作成するファイル名と内容 ファイル名
内容
注意
pdsys
システム共通定義
-
ポート番号は22200になっています。実行環境に合わせて変更してください。
-
ホスト名はそれぞれhost1,host2になっています。実行環境に合わせて変更してください。
pdutsys1
host1のunt1用のユニット制御情報定義
host1の環境に複写後,pdutsysというファイル名に変更してください。
pdutsys2
host2のunt2用のユニット制御情報定義
host2の環境に複写後,pdutsysというファイル名に変更してください。
pdsvrc
サーバ共通定義
特にありません。
fes1
フロントエンドサーバfes1用の定義
bes1
バックエンドサーバbes1用の定義
bes2
バックエンドサーバbes2用の定義
dic1
ディクショナリサーバdic1用の定義
sysfmkfs1
host1のunt1で使用するシステムファイル用のHiRDBファイルシステム領域の作成コマンド
host1から入力してください。
sysfmkfs2
host2のunt2で使用するシステムファイル用のHiRDBファイルシステム領域の作成コマンド
host2から入力してください。
sysfint
host1,host2で使用するシステムファイルの初期化コマンド
-
host1から入力してください。
-
ホスト名はそれぞれhost1,host2になっています。実行環境に合わせて変更してください。
feslogunld
pdfesのシステムログファイルのアンロードコマンド
-
あらかじめ,アンロードログファイル格納ディレクトリ(/opt/HiRDB_P/unloadlog )を作成しておいてください。
-
アンロードログファイル格納ディレクトリを変更する場合は,pdlogunldの-oの指定を変更してください。
bes1logunld
pdbes1のシステムログファイルのアンロードコマンド
bes2logunld
pdbes2のシステムログファイルのアンロードコマンド
dic1logunld
pddicのシステムログファイルのアンロードコマンドです。
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- 〈この項の構成〉
(1) HiRDBファイルシステム領域の確保及び初期化
(a) データベース用のHiRDBファイルシステム領域の作成
次に示すように実行し,HiRDBファイルシステム領域を作成してください。
HiRDB/シングルサーバの場合
- 次に示すシェルスクリプトを実行してください。
$PDDIR/sample/sampleconf/fmkfile
注 環境変数PDDIRは必ず設定してください。
HiRDB/パラレルサーバの場合
- 各ホスト(host1,host2)で,次に示すシェルスクリプトを実行してください。
$PDDIR/sample/sampleconf/fmkfile
注 環境変数PDDIRは必ず設定してください。
(b) システムログなどのファイルの確保
次に示すように実行し,システムログなどのファイルを確保してください。
HiRDB/シングルサーバの場合
- 次に示すシェルスクリプトを実行してください。
$PDDIR/sample/sampleconf/sysfmkfs
注 環境変数PDDIRは必ず設定してください。
HiRDB/パラレルサーバの場合
- host1側では,次に示すシェルスクリプトを実行してください。
$PDDIR/sample/sampleconf/sysfmkfs1
注 環境変数PDDIRは必ず設定してください。
- host2側では,次に示すシェルスクリプトを実行してください。
$PDDIR/sample/sampleconf/sysfmkfs2
注 環境変数PDDIRは必ず設定してください。
(c) システムログなどのファイルの初期化
次に示すように実行し,システムログなどのファイルを初期化してください。
HiRDB/シングルサーバの場合
- 次に示すシェルスクリプトを実行してください。
$PDDIR/sample/sampleconf/sysfint
注 環境変数PDDIRは必ず設定してください。
HiRDB/パラレルサーバの場合
- システムマネジャを定義したホスト側(host1)で,次に示すシェルスクリプトを実行してください。
$PDDIR/sample/sampleconf/sysfint
注 環境変数PDDIRは必ず設定してください。
(2) 初期設定制御文ファイルの作成
次に示すように実行し,初期設定制御文ファイルを作成してください。
なお,初期設定制御文ファイル名は,$PDDIR/sample/sampleconf/rdinit01です。
HiRDB/シングルサーバの場合
- 次に示すシェルスクリプトを実行してください。
$PDDIR/sample/sampleconf/mkinit
注 環境変数PDDIRは必ず設定してください。
HiRDB/パラレルサーバの場合
- ディクショナリサーバ側で,次に示すシェルスクリプトを実行してください。
$PDDIR/sample/sampleconf/mkinit
注 環境変数PDDIRは必ず設定してください。
(3) HiRDBの開始
pdstartコマンドでHiRDBを開始します。
(4) 表定義
データベース定義ユティリティ(pddef)を次に示すように実行してください。
- 日本語版の場合
$PDDIR/bin/pddef < $PDDIR/sample/sampleDB/tblecreate
- 注
-
環境変数PDUSER,PDDIR,PDNAMEPORT及びPDHOSTに値を設定してください。
- 英語版の場合
$PDDIR/bin/pddef < $PDDIR/sample/sampleDB/tblecreate_e
- 注
-
環境変数PDUSER,PDDIR,PDNAMEPORT及びPDHOSTに値を設定してください。
(5) データロード
次に示すシェルスクリプトを実行し,データベース作成ユティリティ(pdload)でデータロードをしてください。データロードについては,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。
- 日本語版の場合
$PDDIR/sample/sampleDB/loadinf
- 英語版の場合
$PDDIR/sample/sampleDB/loadinf_e
(6) コマンドを別名で実行するためのシェルスクリプトの作成
HiRDBのコマンド名とOSやほかのプログラムが提供しているコマンド名が同一になり,HiRDBのコマンドが実行できない場合があります。このような場合,次に示す回避策があります。
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環境変数の設定でHiRDBのコマンドを優先します。
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絶対パスを指定してコマンドを実行します。
上記二つの回避策が実行できない場合に,HiRDBのコマンドを任意の名称で実行する方法があります。HiRDBではこの方法を実現するために必要なシェルスクリプトのひな形を提供しています。
(a) HiRDBが提供しているシェルスクリプトのひな形ファイル名
HiRDBでは,プラットフォームに合わせたシェルスクリプトのひな形ファイルを提供しています。HiRDBが提供しているシェルスクリプトのひな形ファイルと内容を次の表に示します。ファイルの格納場所を次に示します。
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HiRDB/シングルサーバのとき:/opt/HiRDB_S/sample/sampleconf
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HiRDB/パラレルサーバのとき:/opt/HiRDB_P/sample/sampleconf
表20‒10 コマンド名の別名実行用シェルスクリプトのひな形ファイルと内容 ファイル名
内容
注意
aliascmdbsh
Bourneシェル用のひな形ファイル
HiRDB運用ディレクトリ下のbin及びlibの二つのディレクトリ以下にはコピーしないでください。
aliascmdcsh
Cシェル用のひな形ファイル
(b) コマンド名の別名を作成する手順
次に示す手順で,コマンドの別名を作成します。
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シェルスクリプトのひな形ファイルを任意のディレクトリにコピーします。複数のコマンドの別名を作成したい場合は,コマンドの数だけコピーしてください。ただし,HiRDB運用ディレクトリ下のbin及びlibのディレクトリ以下にコピーしないでください。
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ひな形ファイルのコピー先のディレクトリをサーチパスとして環境変数PATH又はpathに設定します。
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手順1でコピーしたファイル名をHiRDBのコマンドの別名として使用したいコマンド名にします。例えば,データベース構成変更ユティリティ(pdmod)のコマンド名を変更したい場合,「hirmod」のように変更します。
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コピーしたひな形ファイルを開き,次の図に示す「cc....cc」の部分を別名で実行させたいHiRDBのコマンド名に変更します。
図20‒4 Bourneシェルのひな形ファイル 図20‒5 Cシェルのひな形ファイル
以上の設定によって,HiRDBのコマンドを任意の名称で実行できます。また,オプションもHiRDBのコマンドと同様に指定できます。
(c) 注意
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ひな形ファイルのコピー後の名称には,HiRDBのコマンドとは異なる名称を指定してください。
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HiRDB運用ディレクトリ下の二つのディレクトリ($PDDIR/bin及び$PDDIR/lib)は,pdsetup -dコマンド実行時にディレクトリごと削除される可能性があります。このため,この二つのディレクトリ以下にひな形ファイルをコピーしないでください。
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ひな形ファイルの内容は,HiRDBのコマンド名の設定箇所以外は変更しないでください。
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作成した別名コマンドを実行中に,そのコマンド処理を中断させる場合には別名プロセスの延長で起動しているHiRDBコマンドプロセスを停止させてください。別名プロセスを停止させるだけでは,HiRDBコマンドプロセスは停止しません。
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作成した別名コマンドを実行して,HiRDBコマンドが応答入力待ち状態のときに別名プロセスを停止させると,HiRDBコマンドの実行がエラーになったり応答入力待ち状態を継続している場合があります。応答入力待ちが継続されていた場合には,HiRDBコマンドプロセスを停止させてください。