Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 10 解説


付録A.1 10-08

〈この項の構成〉

(1) 高信頼ノンストップDBサーバ

高信頼ノンストップDBサーバに関連するサポート項目を次の表に示します。

表A‒1 高信頼ノンストップDBサーバに関連するサポート項目

機能項目名

特長,メリット

参照箇所

CLUSTERPRO X 5.1対応

クラスタソフトウェアCLUSTERPRO X5.0以降のバージョンに対応しました。

運用

OCI(Windows)でのCLUSTERPROサポート【Windows版限定】

クラスタソフトウェアCLUSTERPRO及びHitachi HA Toolkit Extensionと連携することで,Oracle Cloud Infrastructure環境で系切り替え機能を使用できるようにしました。

これによって,業務処理中のHiRDBに障害が発生した場合,待機用のHiRDBに業務処理を自動的に切り替えて運用できます。

運用

(2) 運用性の向上

運用性の向上に関連するサポート項目を次の表に示します。

表A‒2 運用性の向上に関連するサポート項目

機能項目名

特長,メリット

参照箇所

CLT-SVR間接続方式変更機能サポート(Windows)

UNIX版同様にWindows版でも,クライアント−サーバ間の接続で新たな接続方式をサポートしました。これによって,クライアント側ファイアウォールでポート開放が不要となるほか,NAPTが設定されたネットワーク環境で接続できます。

UAP

RDエリア名指定のPURGE TABLE文

PURGE TABLE文実行時にアクセスするRDエリア名称をSQL文中に指定できるようにしました。

これによって,UAPから発行するSQL文でRDエリア単位の一括削除ができます。

SQL

デッドロック監視中断機能

デッドロック監視処理が長時間化した場合に,デッドロック監視を中断する機能をサポートしました。

デッドロック監視を中断することで,排他取得や排他解除ができるようになり,トランザクション処理を続行できます。

運用,定義

(3) 開発/移行容易性の向上

開発/移行容易性の向上のサポート項目を次の表に示します。

表A‒3 開発/移行容易性の向上に関連するサポート項目

機能項目名

特長,メリット

参照箇所

グローバルバッファ設計容易化

一つのグローバルバッファを複数に分割する機能をサポートしました。これによって,一つの大きなグローバルバッファを定義してもグローバルバッファの競合を減らすことができ,グローバルバッファの設計を容易にできます。

運用,定義

JDBC4.3版Type4 JDBCドライバサポート

JDBC4.1,JDBC4.2及びJDBC4.3に対応したType4 JDBCドライバをサポートしました。

これによって,JDBC4.3で追加された以下の機能を使用したアプリケーション開発やJDBC4.3を前提とした製品と連携できるようになります。

  • Connectionインタフェース,ResultSetインタフェース及びStatementインタフェースでのtry-with-resources文

  • DatabaseMetaDataインタフェースでの擬似列,自動生成キーの返却有無,LOBの最大論理サイズ,REF CURSORのサポート有無及びShardingサポート有無を返す機能

  • Connectionインタフェースでのスキーマを設定する機能

  • StatementインタフェースでのResultSetクローズ時にStatementクローズを可能とする機能

  • Statementインタフェースでの大きい更新カウント(2147483648以上)を扱う機能

  • StatementインタフェースでのSQL識別子を判断又は返却する機能

UAP

システムログ非同期I/O機能サポート

システムログ出力バッファ満杯発生時に,HiRDBのシステムサーバがトランザクションとは非同期にシステムログを出力する機能をサポートしました。

これによって,ログ出力バッファ満杯時のシステムログ出力処理によるトランザクション実行時間への影響を削減できます。

定義

(4) セキュリティ

セキュリティのサポート項目を次の表に示します。

表A‒4 セキュリティに関連するサポート項目

機能項目名

特長,メリット

参照箇所

CLT-SVR間通信暗号化機能サポート

クライアントとサーバ間のネットワーク上で送受信するデータを暗号化する機能をサポートしました。

これによって,パケットスニファリングなどで悪意のあるユーザが不正にデータを参照することを防止できます。

定義,UAP

(5) トラブルシュート

トラブルシュートのサポート項目を次の表に示します。

表A‒5 トラブルシュートに関連するサポート項目

機能項目名

特長,メリット

参照箇所

pdobils改善(デッドロック検知時に情報出力)

デッドロック検知時に,デッドロックSQL情報ファイルにユーザ識別子ごとのSQLオブジェクト情報を出力できるようにしました。

これによって,デッドロック情報ファイルとデッドロックSQL情報ファイルに出力されるユーザ識別子を対応づけて,デッドロック発生要因のSQL文を確認できます。

定義