8.1.4 システム構成例
系切り替え機能使用時のシステム構成例について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) スタンバイ型系切り替え機能のシステム構成例
(a) 1:1系切り替え構成
実行系と待機系が1:1に対応している構成です。系が切り替わってもレスポンスタイムを保証したい場合にこの構成を適用します。ただし,待機系のサーバマシンのリソースは使用できません(サーバマシン2台のうち1台のリソースが使用できません)。1:1系切り替え構成を次の図に示します。
(b) 2:1系切り替え構成
実行系と待機系が2:1に対応している構成です。予備系をマルチHiRDBの構成にします。系が切り替わってもレスポンスタイムを保証したい業務にこの構成を適用します(二つの実行系が同時に切り替わった場合は,レスポンスタイムが低下します)。ただし,待機系のサーバマシンのリソースが使用できません(サーバマシン3台のうち1台のリソースが使用できません)。2:1系切り替え構成を次の図に示します。
(2) 1:1スタンバイレス型系切り替え機能のシステム構成例
1:1スタンバイレス型系切り替えの代表的なシステム構成例を説明します。
(3) 影響分散スタンバイレス型系切り替え機能のシステム構成例
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能のシステム構成例を次の図に示します。正規ユニットでの障害発生時に,障害対象の現用系のバックエンドサーバへの処理を稼働中の複数のサーバマシンがバックエンドサーバ単位で分担して実行します。
- 〔説明〕
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ユニット1に障害が発生した場合は,ユニット2でBES1がゲストBESとして処理を実行し,ユニット3でBES2がゲストBESとして処理を実行します。
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ユニット1の障害中に更にユニット2で障害が発生した場合は,ユニット3でBES1,BES2,BES3,BES4がそれぞれゲストBESとして処理を実行します。
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(4) 1:1スタンバイレス型とスタンバイ型を混合したシステム構成例
1:1スタンバイレス型とスタンバイ型を混合したシステム構成例を次の図に示します。
注※ クラスタソフトウェアがHAモニタ(UNIX版限定)の場合,Hitachi HA Toolkit Extensionは必要ありません。
- 〔説明〕
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MGR(システムマネジャ),FES(フロントエンドサーバ),DS(ディクショナリサーバ)のユニットはスタンバイ型系切り替え機能(相互系切り替え構成)を使用します。
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BES(バックエンドサーバ)のユニットは1:1スタンバイレス型系切り替え機能(相互代替構成)を使用します。
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全サーバマシンにHiRDB Advanced High Availabilityが必要になります。スタンバイレス型系切り替え機能を適用しないサーバマシン,及び系切り替え機能を適用しないサーバマシンにもHiRDB Advanced High Availabilityが必要です。
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