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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 解説


付録A.1 10-04

〈この項の構成〉

(1) セキュリティの強化

セキュリティの強化に関連するサポート項目を次の表に示します。

表A‒1 セキュリティの強化に関連するサポート項目

機能項目名

特長,メリット

参照箇所

通信情報ファイルディレクトリ変更機能サポート

【UNIX版限定】

これまで通信情報ファイルディレクトリはルートファイルシステム(/dev)下の固定のパスでしたが,任意のパスに変更できるようになりました。

これにより,通信情報ファイルディレクトリを/dev以外に作成することで,ルートファイルシステムへの負荷を減らすことができます。

また,マルチHiRDB構成では,各HiRDBシステムで異なるHiRDB管理者がそれぞれの通信情報ファイルディレクトリを管理することができます。

運用

(2) 運用性の向上

運用性の向上に関連するサポート項目を次の表に示します。

表A‒2 運用性の向上に関連するサポート項目

機能項目名

特長,メリット

参照箇所

システムファイル残量警告機能の強化

空きシステムログファイルの数がユーザが指定したしきい値を下回った場合に,警告メッセージを出力する機能をサポートしました。

これにより,運用に合わせたタイミングで警告メッセージを出力できるようになり,警告メッセージ出力に応じて対処することで,空きシステムログファイル不足によるシステムダウンを回避できます。

運用

(3) 開発/移行容易性の向上

開発/移行容易性の向上のサポート項目を次の表に示します。

表A‒3 開発/移行容易性の向上に関連するサポート項目

機能項目名

特長,メリット

参照箇所

Python Database APIを使用したUAPの実行機能サポート

【Linux版およびWindows版限定】

HiRDBにアクセスするアプリケーションインターフェースとして,Python Database API Specification v2.0をサポートしました。

これにより,Pythonで作成したUAPから,HiRDB ODBCドライバ経由でHiRDBにアクセスできるようになります。

UAP

(4) トラブルシュートの強化

トラブルシュートの強化に関連するサポート項目を次の表に示します。

表A‒4 トラブルシュートの強化に関連するサポート項目

機能項目名

特長,メリット

参照箇所

マスタディレクトリ-関連RDエリア間 整合性チェックの強化

データベース回復ユティリティ(pdrstr)を使用してデータベースを回復する場合,マスタディレクトリ用RDエリアの回復も必要なときに警告メッセージを出力する機能をサポートしました。

これにより,マスタディレクトリ用RDエリアの回復が漏れて,マスタディレクトリ用RDエリアと関連RDエリアが不整合になることを予防できるようになります。

コマンド

pdinfoget(障害情報の取得と容量見積もり)によるcoreファイル取得機能サポート

【Linux版限定】

LinuxでOSのcoreファイル出力先設定ファイル(/proc/sys/kernel/core_pattern)に「systemd-coredump」を指定したシステムで,HiRDBが出力したcoreファイルをpdinfogetコマンドで取得できるようにしました。

また,pdinfogetコマンドでcoreファイルが取得できなかった場合に,個別にcoreファイルを取得する運用コマンド「pdinfocoreget」を追加しました。

コマンド

pdaudput(JP1/NETM/Audit用監査ログユティリティ)実行時の排他資源不足エラーの改善

pdaudputコマンドの監査証跡表操作で,-wに指定した検索条件によって,監査証跡表で出力対象となる行数に応じて排他資源を要求しないように処理を変更しました。

これにより,大量の監査証跡表データを検索するときなどに発生していた排他資源不足エラーが発生しなくなります。

コマンド