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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 コマンドリファレンス(Windows(R)用)


15.3.2 RDエリア単位の状態解析(物理的解析)

表やインデクスを意識しないで,RDエリア内の全セグメント,及び全ページの格納状態を解析します。

〈この項の構成〉

(1) 使用目的

一つのRDエリア内の全セグメント,及び全ページの格納状態が表示されます。表示された解析結果の情報から,RDエリアの使用効率,容量の状態が分かります。

(2) 解析結果の情報

RDエリア単位の状態解析(物理的解析)で表示される解析結果を次に示します。

[説明]

RDエリアの情報は,RDエリア名の昇順に表示します。また,HiRDBファイルの情報は,物理ファイルID順に表示します。

  1. 状態解析の基になる情報の取得完了年月日時刻を,YYYY/MM/DD hh:mm:ssの形式で表示します。

    YYYY:年(西暦) MM:月 DD:日 hh:時 mm:分 ss:秒

  2. 解析したRDエリアの中で,最大の総セグメント数を表示します。

  3. 解析したRDエリアの中で,最大の総ページ数を表示します。

  4. 指定したRDエリア数/その中で正常に解析できたRDエリア数を表示します。

  5. 解析したRDエリアの名称を表示します。

  6. RDエリアを管理するサーバの名称を表示します。

  7. RDエリア内の未使用セグメント数の合計を表示します。括弧内は該当するRDエリア内の,更新凍結状態でないHiRDBファイルの未使用セグメント数の合計となります。

  8. 1セグメントのサイズをセグメント内のページ数で表示します。

  9. 1セグメントのサイズをページ単位で表示します。

  10. 使用中セグメント数の比率を表示します。

    ↑使用中セグメント数÷14の値↑×100(%)

  11. 満杯セグメント数の比率を表示します。

    ↑満杯セグメント数÷14の値↑×100(%)

  12. 使用中セグメント数を表示します。pdreclaimでの解放途中セグメントは,使用中セグメントとして表示します。

  13. 満杯セグメント数を表示します。

  14. RDエリア内のセグメント数の合計(使用中セグメント数+未使用セグメント数)を表示します。

  15. 使用中ページ数の比率を表示します。

    ↑使用中ページ数÷19の値↑×100(%)

  16. 満杯ページ数の比率を表示します。

    ↑満杯ページ数÷19の値↑×100(%)

  17. 使用中ページ数を表示します。

  18. 満杯ページ数を表示します。

  19. RDエリア内のセグメント中のページ数の合計(使用中ページ数+未使用ページ数)を表示します。

  20. RDエリアの自動増分機能の適用有無を表示します。

    USE:RDエリアの自動増分機能を適用しています。

    NOUSE:RDエリアの自動増分機能を適用していません。

    最後のHiRDB File Nameに表示されているHiRDBファイルが,自動増分の対象となります。

  21. 増分セグメント数を表示します。

  22. 自動増分可否を表示します。

    SUP:抑止されている状態です。

    NOSUP:抑止されていない状態です。

  23. 自動増分ができなかった場合のエラーコードを表示します。

    -1556の場合:

    次のどちらかの対策をしてください。

    ・該当するHiRDBファイルシステムがあるHiRDBファイルシステム領域のエクステントを,pdfbkup,pdfmkfs,及びpdfrstrコマンドで統合する。

    ・pdmodでRDエリアを拡張する。

    上記以外の場合:

    マニュアル「HiRDB Version 9 メッセージ」のHiRDBファイルシステムのエラーコード一覧を参照してください。

  24. 該当するRDエリアのHiRDBファイル名称を表示します。

  25. HiRDBファイルの総セグメント数を表示します。

  26. HiRDBファイルの分割格納数/分割格納上限数を表示します。

  27. LOB用RDエリアが乱れているかどうかを表示します。

    Y :乱れています。

    N :乱れていません。

  28. 使用されているセグメントの最後を示す位置情報を表示します。最終位置/総セグメント数の形式で表示します。27がYのときは,常に最後のセグメントを示します。

  29. LOB管理エントリがすべて使用されているかどうかを表示します。

    Y :すべて使用されています。

    N :未使用のエントリが残っています。

  30. 解析したRDエリアの名称を表示します。

  31. 常に0を表示します。

  32. 常に0を表示します。

  33. 該当するRDエリアの閉塞履歴情報です。

    History1:閉塞解除する一つ前の閉塞情報(現時点で閉塞中の場合は現在の閉塞情報)

    History2:History1の一つ前の閉塞情報

  34. 該当するRDエリアの閉塞種別を表示します。履歴がない場合は空白を表示します。

    CMD:HiRDBの障害検知によるコマンド閉塞

    FLT:障害閉塞

  35. 該当するRDエリアの閉塞要因コードを表示します。閉塞要因コードについては,「LOB用RDエリア以外の場合」を参照してください。

  36. 該当するRDエリアの閉塞時刻を表示します。履歴がない場合は空白を表示します。

  37. RDエリアが更新凍結されているかどうかを表示します。

    Y:pddbfrzコマンドで更新凍結されています。

    N:pddbfrzコマンドで更新凍結されていません。

  38. RDエリアを構成するHiRDBファイルが更新凍結されているかどうかを表示します。

    U:

    更新凍結されていません。バックアップ取得時には,バックアップ対象にする必要があります。

    F:

    更新凍結されています。表示された日時以降にバックアップを取得している場合は,新たにバックアップを取得する必要はありません。

  39. 更新凍結状態の変更日時です。

    ****/**/** **:**:**の場合:

    該当するRDエリアを作成又は再初期化してから,一度も更新凍結していない場合に表示されます。

    上記以外の場合:

    更新凍結状態を設定又は解除した日時が表示されます。

  40. RDエリアの自動増分時にHiRDBファイルシステム領域内の空き領域がなくなった場合,HiRDBファイルシステム領域を自動的に拡張するかどうかを表示します。

    USE:自動増分機能を使用しています。

    NOUSE:自動増分機能を使用していません。

注1

10,11,及び15〜19は,LOB用RDエリアの場合は表示しません。

注2

27〜29,及び37は,LOB用RDエリアの場合に表示します。

注※1

タイトルバーは,-hオプションを指定した場合に表示します。

注※2

出力形式が文字列の場合,""で囲んで表示します。最大長の値には,""を含みません。出力形式が文字列以外の場合は,""で囲まないで表示します。

注※3

LOB用RDエリアの場合だけ表示します。LOB用RDエリアでない場合,データを出力しません(例:...,,...)。

注※4

データを出力しません(例:...,,...)。

注※5

一度も閉塞されていない場合は,データを出力しません(例:...,,...)。

注※6

自動増分抑止状態の出力値を次に示します。

システム定義のpd_rdarea_extension_fileオペランドの指定値

RDエリアの状態

ファイルの状態

出力値

"all"

抑止されている

抑止されている

"RSFS"

抑止されていない

"RSFN"

抑止されていない

抑止されている

"RNFS"

抑止されていない

"RNFN"

"last"

抑止されている

"SUP"

抑止されていない

"NOSUP"

(凡例)

−:該当しません。

注※7

自動増分エラーコードの出力値を次に示します。

システム定義のpd_rdarea_extension_fileオペランドの指定値

出力値

"all"

HiRDBファイルごとの値を出力します。

"last"

最後に割り当てた,HiRDBファイルの情報を出力します。

(3) 解析結果の分析

RDエリア単位の状態解析(物理的解析)の解析結果は,次の表のように分析できます。

表15‒6 RDエリア単位(物理的解析)の解析結果の分析

RDエリア内の状態

内容

RDエリア全体

未使用セグメント

多い

容量に余裕があります。

少ない

使用中空きページ

多い

RDエリアが効率的に使用されていません。RDエリア単位の状態解析(論理的解析)を実行し,使用中セグメント数が多く,未使用ページ数が多い表又はインデクスがないかを調査し,必要に応じて表若しくはインデクスの再編成,又は空きページの解放をしてください。※1

少ない

容量が不足しています。RDエリアを拡張してください。※2

注※1

表及びインデクスの再編成については,「データベース再編成ユティリティ(pdrorg)」を参照してください。表及びインデクスの空きページ解放については,「空きページ解放ユティリティ(pdreclaim)」を参照してください。

注※2

RDエリアの拡張については,「データベース構成変更ユティリティ(pdmod)」を参照してください。

ユーザLOB用RDエリアの場合は,次のように分析できます。

プラグインが提供する抽象データ型のLOB属性を格納するRDエリア,又はプラグインインデクスを格納するRDエリアの状態を解析した場合,RDエリア内の使用中セグメントの割合は,プラグインのセグメントの割り当て方に依存します。例えば,インデクス定義時にセグメントの割り当てを終えてしまうようなプラグインの場合は,定義直後(データをまだ格納していない状態)でもほとんどのセグメントが使用中セグメントになることがあります。

注※1

RDエリアの拡張については,「データベース構成変更ユティリティ(pdmod)」を参照してください。

注※2

表及びインデクスの再編成については,「データベース再編成ユティリティ(pdrorg)」を参照してください。