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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 コマンドリファレンス(Windows(R)用)


1.5.2 運用コマンド,ユティリティでのRDエリアの指定

運用コマンド,ユティリティでのRDエリアの指定について説明します。

〈この項の構成〉

(1) RDエリアの指定

運用コマンド,及びユティリティでRDエリアを指定する場合,次の方法が選択できます。

(a) RDエリア名を指定する(直接指定)

RDエリア名をコマンドラインで直接指定できます。

(b) 複数のRDエリアをグループ化して指定する(一括指定)

運用コマンドで指定するRDエリアは,次の方法で一括指定できます。これによって,複数のRDエリアをグループ化して指定できます。

表1‒5 RDエリアを一括指定する方法

項目

パターン文字列の例

意味

指定例

前方一致

nnn*

先頭部分がnnnのRDエリアが対象となります。

RDUSER*

(RDUSERで始まるRDエリアが対象となります)

nnn*mmm*

先頭部分がnnn,任意の部分にmmmを含むRDエリアが対象となります。

RD*USER*

(RDで始まり,USERを含むRDエリアが対象となります)

nnn*mmm

先頭部分がnnn,最後の部分がmmmのRDエリアが対象となります。

RD*USER

(RDで始まり,USERで終わるRDエリアが対象となります)

中間一致

*nnn*

任意の部分にnnnを含むRDエリアが対象となります。

*RDUSER*

(RDUSERを含むRDエリアが対象となります)

*nnn*mmm*

任意の部分にnnnとmmmを含むRDエリアが対象となります。

*RD*USER*

(RDとUSERを含むRDエリアが対象となります)

後方一致

*nnn

最後の部分がnnnのRDエリアが対象となります。

*RDUSER

(RDUSERで終わるRDエリアが対象となります)

*mmm*nnn

任意の部分にmmmを含み,最後の部分がnnnのRDエリアが対象となります。

*RD*USER

(RDを含み,USERで終わるRDエリアが対象となります)

.nnn

.の後にnnnで終わるRDエリアが対象となります。pdcopy及びpdrstrの場合だけ指定できます。

..RDUSER

(任意の2文字の後がRDUSERで終わる,8文字のRDエリアが対象となります)

(c) 運用コマンド又はユティリティの引数にALLを指定する(ALL指定)

ALLを指定すると,すべてのRDエリアに対して処理を実行します。

ALLは,引数の先頭に記載してください。また,ALLを指定したときは,同時に直接指定と一括指定を指定することはできません。

(2) RDエリアを指定する場合の規則

  1. 運用コマンド,又はユティリティによって,直接指定,一括指定,ALL指定の指定可否が異なります。直接指定,一括指定,ALL指定の指定可否を次の表に示します。

    表1‒6 直接指定,一括指定,ALL指定の指定可否

    運用コマンド,及びユティリティ名

    指定方法

    直接指定

    一括指定

    ALL指定

    pdhold

    pdrels

    pdopen

    pdclose

    pddbls

    pddbfrz

    pdmemdb

    pdbufmod

    ×

    ×

    pdrdrefls

    pdrorg

    ×

    ×

    pdreclaim

    ×

    ×

    pdpgbfon

    ×

    ×

    pddbst

    再編成時期予測

    ×

    ×

    状態解析結果蓄積

    RDエリア論理解析

    RDエリア物理解析

    pdcopy

    ×

    pdrstr

    ×

    (凡例)

    ○:指定できます。

    ×:指定できません。

  2. RDエリアを指定する場合,文字列長の上限は,OSやバッチファイルの指定文字列長の制限に従います。その値を超えるとエラーとなり,運用コマンド及びユティリティは実行されません。

  3. RDエリア名を重複して指定した場合,重複排除して処理されます。ただし,次の運用コマンド又はユティリティを指定した場合は,重複排除しないでエラーとなります。

    • pdrorg

    • pdreclaim

    • pdpgbfon

  4. 指定できるRDエリア数の上限値を次の表に示します。重複排除された結果の値と処理対象として指定できるRDエリア数です。なお,重複排除されたRDエリアの数が上限値を超えるとエラーとなります。

    表1‒7 指定できるRDエリア数の上限値

    運用コマンド,及びユティリティ名

    重複排除された

    RDエリア数の上限値

    処理できるRDエリア数の

    上限値

    pdhold

    4,096

    上限なし

    pdrels

    4,096

    上限なし

    pdopen

    4,096

    上限なし

    pdclose

    4,096

    上限なし

    pddbls

    4,096

    上限なし

    pddbfrz

    4,096

    上限なし

    pdmemdb

    4,096

    上限なし

    pdbufmod

    4,096

    4,096

    pdrdrefls

    上限なし

    上限なし

    pdrorg

    1

    1

    pdreclaim

    1

    1

    pdpgbfon

    1

    1

    pddbst

    再編成時期予測

    1

    上限なし

    状態解析結果蓄積

    4,096

    上限なし

    RDエリア論理解析

    4,096

    上限なし

    RDエリア物理解析

    4,096

    上限なし

    pdcopy

    上限なし

    上限なし

    pdrstr

    上限なし

    上限なし

(3) 注意事項

  1. パターン文字列中に指定する「*」及び「.」についての注意事項を示します。

    • pdcopy,及びpdrstrの場合

      パターン文字列中に指定する「*」及び「.」は,任意の位置で任意の個数指定できます。ただし,「*」だけのパターン文字列,「.」だけのパターン文字列,及び「*」と「.」だけのパターン文字列は指定しないでください。

    • pdcopy,及びpdrstr以外の場合

      パターン文字列中に指定する「*」は,任意の位置で任意の個数指定できます。ただし,「*」だけのパターン文字列は指定しないでください。

  2. パターン文字列中には,「%」を含めないでください。

  3. RDエリア名,及びパターン文字列中の英字の大文字と小文字を区別する場合,全体を「\""」と「"\"」で囲んでください。「\""」と「"\"」で囲まない場合はすべて大文字として扱われます。また,空白を含む場合も「\""」と「"\"」で囲んでください。

    ただし,pdcopy,及びpdrstrにパターン文字列を指定した場合は,「\""」と「"\"」の有無に関係なく,文字を大文字と小文字に区別します。

  4. 一括指定でグループ化されたRDエリアと,ほかのRDエリア名の指定(ほかの一括指定でグループ化されたRDエリア名も含む)が重複した場合,複数回処理をするかどうかについては運用コマンド及びユティリティによって異なります。RDエリア名が重複した場合の運用コマンド及びユティリティの処理方法を次に示します。

    表1‒8 RDエリア名が重複した場合の運用コマンド及びユティリティの処理方法

    運用コマンド,及びユティリティ名

    重複した場合の処理

    pdhold

    重複排除しないで複数回処理を実行します。

    pdrels

    重複排除しないで複数回処理を実行します。

    pdopen

    pdclose

    pddbls

    pddbfrz

    重複排除しないで複数回処理を実行します。

    pdmemdb

    重複排除します。

    pdbufmod

    該当しません。

    pdrdrefls

    重複排除します。

    pdrorg

    該当しません。

    pdreclaim

    pdpgbfon

    pddbst

    再編成時期予測

    状態解析結果蓄積

    重複排除します。

    RDエリア論理解析

    RDエリア物理解析

    pdcopy

    pdrstr

  5. 指定するパターン文字列の文字数の合計が指定可能なRDエリア名称の長さ(30文字)を超えないようにしてください。