3.10.1 HiRDB/パラレルサーバの環境設定手順
簡易セットアップツールの初期値では,サーバマシンが一つの構成のため,HiRDB/パラレルサーバの場合はサーバマシンを追加することから始めます。ここでは,バックエンドサーバ(BES)を追加する例を示しながらHiRDB/パラレルサーバの環境設定手順を説明します。
- 〈この項の構成〉
-
(1) サーバマシンを追加します
[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウで,次のどちらかの方法でサーバマシンを追加します。
-
新規追加
システム構成ツリービューで[システム共通定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[追加]−[マシン]を選択します。
[マシン情報編集]ダイアログボックスが表示されるので,追加するマシンの情報を設定します。[マシン情報編集]ダイアログボックスについては,「マシン情報の編集」を参照してください。
-
既存のマシン情報をコピー
システム構成ツリービューで既存の[マシン情報]を選択した状態で,メニューの[編集]−[コピー]を選択します。システム構成ツリービューで[システム共通定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[貼り付け]を選択します。
コピーしたサーバマシンと同じ内容のサーバマシン情報が追加されます。不要な情報は削除します。
1.の場合はHiRDBファイルシステム領域やRDエリアの情報などが設定されません。2.の場合は既存の情報がそのままコピーされ,既存の情報を基に編集できるため,2.をお勧めします。
サーバマシンを追加した[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウを次の図に示します。
(2) 追加したBESの情報を編集します
[マシン情報編集]ダイアログボックスで,追加したBESのホスト名,HiRDB運用ディレクトリ,システムファイル及びRDエリア格納先の情報を編集します。
(3) 追加したBESのHiRDBファイルシステム領域を編集します
システム構成ツリービューで,追加したBESの[ユニット制御情報定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[HiRDBファイルシステム領域]を選択して,[HiRDBファイルシステム領域編集]ダイアログボックスを表示し,各HiRDBファイルシステム領域の情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
-
追加したBESのHiRDBファイルシステム領域の定義(ユニット制御情報定義unt2の定義)
ファイル名※
領域サイズ
最大ファイル数
使用目的
増分回数
初期化
%PDDIR%\area\unt2\sysstsut
5
10
SYS
1
○
%PDDIR%\area\bes3\rdworkb3
25
10
WORK
255
○
%PDDIR%\area\bes3\rddatb3
20
10
DB
1
○
%PDDIR%\area\bes3\rdlobb3
10
10
DB
1
○
%PDDIR%\area\bes3\sysstsb3
30
10
SYS
1
○
%PDDIR%\area\bes3\sysspdb3
5
10
SYS
1
○
%PDDIR%\area\bes3\syslogb3
70
10
SYS
1
○
- (凡例)
-
○:[領域を初期化する(-iオプション)]チェックボックスをチェックしています。
注※ %PDDIR%は,追加したサーバマシンのHiRDB運用ディレクトリです。
なお,既存のサーバマシンをコピーしてサーバマシン情報を追加した場合,コピー元のサーバマシンの情報が設定されているため,上記以外の情報をすべて削除してください。
(4) 追加したBESのRDエリアを編集します
システム構成ツリービューで,追加したBESの[ユニット制御情報定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[RDエリア]を選択して,[RDエリア編集]ダイアログボックスを表示し,各RDエリアの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
-
追加したBESのRDエリアの定義(ユニット制御情報定義unt2の定義)
-
各RDエリアの情報
RDエリア名
RDエリアの種類
サーバ名
ページ長
セグメントサイズ
bes3data
user used by PUBLIC
bes3
4,096
10
bes3indx
user used by PUBLIC
bes3
4,096
10
bes3lob
LOB used by PUBLIC
bes3
8,192
1
-
各RDエリアに割り当てるHiRDBファイルの情報
RDエリア名
HiRDBファイル名※
セグメント数
bes3data
%PDDIR%\area\bes3\rddatb3\bes3data
300
bes3indx
%PDDIR%\area\bes3\rddatb3\bes3indx
100
bes3lob
%PDDIR%\area\bes3\rddatb3\bes3lob
400
-
注※ %PDDIR%は,追加したサーバマシンのHiRDB運用ディレクトリです。
なお,既存のサーバマシンをコピーしてサーバマシン情報を追加した場合,コピー元のサーバマシンの情報が設定されているため,上記以外の情報をすべて削除してください。
(5) 追加したBESのユニットステータスファイルを編集します
システム構成ツリービューで,追加したBESの[ユニット制御情報定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[ステータスファイル]を選択して,[ステータスファイル編集]ダイアログボックスを表示し,各ステータスファイルの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
-
追加したBESのユニットステータスファイルの定義(ユニット制御情報定義unt2の定義)
論理ファイル名
A系ステータスファイル名※
B系ステータスファイル名※
レコード長
レコード数
ut2sts1
%PDDIR%\area\unt2\sysstsut\ut2sts1a
%PDDIR%\area\unt2\sysstsut\ut2sts1b
4,096
40
ut2sts2
%PDDIR%\area\unt2\sysstsut\ut2sts2a
%PDDIR%\area\unt2\sysstsut\ut2sts2b
4,096
40
ut2sts3
%PDDIR%\area\unt2\sysstsut\ut2sts3a
%PDDIR%\area\unt2\sysstsut\ut2sts3b
4,096
40
注※ %PDDIR%は,追加したサーバマシンのHiRDB運用ディレクトリです。
(6) 追加したBESのステータスファイルを編集します
システム構成ツリービューで,追加したBESの定義を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[ステータスファイル]を選択して,[ステータスファイル編集]ダイアログボックスを表示し,各ステータスファイルの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
-
追加したBESのサーバステータスファイルの定義(バックエンドサーバ定義bes3の定義)
論理ファイル名
A系ステータスファイル名※
B系ステータスファイル名※
レコード長
レコード数
bes3sts1
%PDDIR%\area\bes3\sysstsb3\bes3sts1a
%PDDIR%\area\bes3\sysstsb3\bes3sts1b
4,096
800
bes3sts2
%PDDIR%\area\bes3\sysstsb3\bes3sts2a
%PDDIR%\area\bes3\sysstsb3\bes3sts2b
4,096
800
bes3sts3
%PDDIR%\area\bes3\sysstsb3\bes3sts3a
%PDDIR%\area\bes3\sysstsb3\bes3sts3b
4,096
800
注※ %PDDIR%は,追加したサーバマシンのHiRDB運用ディレクトリです。
(7) 追加したBESのシステムログファイルを編集します
システム構成ツリービューで,追加したBESの定義を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[システムログファイル]を選択して,[システムログファイル編集]ダイアログボックスを表示し,各システムログファイルの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
-
追加したBESのシステムログファイルの定義(バックエンドサーバ定義bes3の定義)
ファイルグループ名
A系システムログファイル名※
B系システムログファイル名
レコード数
ONL
bes3log1
%PDDIR%\area\bes3\syslogb3\bes3log1
指定なし
16,000
○
bes3log2
%PDDIR%\area\bes3\syslogb3\bes3log2
指定なし
16,000
○
bes3log3
%PDDIR%\area\bes3\syslogb3\bes3log3
指定なし
16,000
○
bes3log4
%PDDIR%\area\bes3\syslogb3\bes3log4
指定なし
16,000
○
- (凡例)
-
○:[ONL(HiRDB稼働開始と同時にオープン)]チェックボックスをチェックしています。
注※ %PDDIR%は,追加したサーバマシンのHiRDB運用ディレクトリです。
(8) 追加したBESのシンクポイントダンプファイルを編集します
システム構成ツリービューで,追加したBES定義を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[シンクポイントダンプファイル]を選択して,[シンクポイントダンプファイル編集]ダイアログボックスを表示し,各シンクポイントダンプファイルの情報を編集します。ここでは,次に示す値を指定します。
-
追加したBESのシンクポイントダンプファイルの定義(バックエンドサーバ定義bes3の定義)
ファイルグループ名
シンクポイントダンプファイル名※
レコード数
ONL
bes3spd1
%PDDIR%\area\bes3\sysspdb3\bes3spd1
42
○
bes3spd2
%PDDIR%\area\bes3\sysspdb3\bes3spd2
42
○
bes3spd3
%PDDIR%\area\bes3\sysspdb3\bes3spd3
42
○
- (凡例)
-
○:[ONL(HiRDB稼働開始と同時にオープン)]チェックボックスをチェックしています。
注※ %PDDIR%は,追加したサーバマシンのHiRDB運用ディレクトリです。
(9) pd_log_auto_unload_pathオペランドを編集します
追加したBESのpd_log_auto_unload_pathオペランドを編集し,自動ログアンロード機能を使用するようにします。アンロードログファイルの出力先ディレクトリを指定します。ここでは,バックエンドサーバ定義[bes3]に「%PDDIR%\area\bes3\unloadlog\」を指定します。%PDDIR%は,追加したHiRDBサーバのHiRDB運用ディレクトリです。
(10) pdwork -vオペランドを編集します
追加したBESのpdwork -vオペランドを編集し,作業表用ファイル用のHiRDBファイルシステム領域の名称を指定します。ここでは,バックエンドサーバ定義[bes3]に「%PDDIR%\area\bes3\rdworkb3」を指定します。%PDDIR%は,追加したHiRDBサーバのHiRDB運用ディレクトリです。
(11) 追加したBESのRDエリアにグローバルバッファを割り当てます
[グローバルバッファ編集]ダイアログボックスを表示し,追加したBESのRDエリアにグローバルバッファを割り当てます。ここでは,特に編集しないで,[残りの全てのRDエリアにグローバルバッファを割り当てる]チェックボックスをチェックします。[残りの全てのRDエリアにグローバルバッファを割り当てる]をチェックする場合,バッファ面数は十分確保してください。[バッファ面数(4〜460000)]を指定しないときは10,000が仮定されます。
(12) HiRDBシステム定義をチェックし,セットアップを開始します
設定したHiRDBシステム定義をチェックして,問題がなければセットアップを開始します。