7.2.2 システムログのアンロード(アンロードログファイルの作成)
データベースの回復に必要なアンロードログファイルは,システムログをアンロードして作成します。システムログをアンロードしないで運用を続けると,システムログの出力先がなくなり,HiRDBは異常終了します。そのため,システムログのアンロードは自動で行うことをお勧めしています(自動ログアンロード機能)。自動ログアンロード機能の詳細は,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」の「自動ログアンロード機能の運用方法」を参照してください。
ここでは,システムログのアンロードが必要な理由や,アンロードログファイルの保管について説明します。
(1) システムログファイルの状態について
システムログが出力されているファイルを現用ファイルといいます。この現用ファイルの容量一杯にシステムログが出力されると,システムログの出力先がほかのシステムログファイルに変更されます。これをシステムログファイルのスワップといいます。現用だったファイルはアンロード待ち状態のファイルとなります。自動ログアンロード機能を使用すると,システムログファイルがアンロード待ち状態になった時点で,自動的にシステムログをアンロードします。システムログファイルの状態変化を次の図に示します。
アンロード待ち状態のファイルにはシステムログを出力できません。全システムログファイルがアンロード待ち状態になると,システムログが出力できなくなり,HiRDBが異常終了します。そのため,自動ログアンロード機能の使用をお勧めしています。また,アンロードログファイル作成ディレクトリのディスク容量が満杯になると,自動ログアンロード機能が停止するため,不要なアンロードログファイルは定期的に削除して,自動ログアンロード機能が停止しないようにしてください。アンロードログファイルの保管については,「アンロードログファイルの保管について」を参照してください。
なお,アンロードはHiRDB管理者が手動(pdlogunldコマンド)で実行することもできます。この場合,特に次の注意が必要です。
- 手動でアンロードを行う場合の注意事項
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HiRDBを正常終了して,その後正常開始すると,正常開始時にシステムログファイルがスワップします。したがって,アンロード待ち状態のファイルができます。手動でアンロードを行う運用の場合,これを忘れないでアンロードしてください。アンロードしないで何度も終了,開始を繰り返すと,HiRDBが開始できなくなります。
なお,サーバ定義でpd_log_rerun_swap=Yを指定すると,HiRDBの再開始時にもシステムログファイルがスワップするので注意してください。
(2) システムログファイルの状態を知るには
手動でアンロードを行う場合は,まずシステムログファイルの状態を確認する必要があります。システムログファイルの状態は,pdloglsコマンドで確認できます。pdloglsコマンドの実行例を次に示します。
- (例)
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pdloglsコマンドでシステムログファイルの状態をチェックします。
- 〔説明〕
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2カラム目が「c」になっているファイルが,「現用」のファイルです。この場合,log2が該当します。
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3カラム目が「u」又は「a」になっているファイルが,「アンロード待ち状態」のファイルです。この場合,log1が該当します。手動でアンロードを行う運用の場合は,このファイルをアンロードしてください。
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(3) アンロードログファイルの保管について
システムログのアンロードを繰り返すと,アンロードログファイルが増えてディスク容量を圧迫する原因になります。HiRDB管理者は不要なアンロードログファイルを削除するようにしてください。
バックアップを取得すると,バックアップ取得以前に出力されたシステムログをアンロードしたアンロードログファイルが不要になります。バックアップとアンロードログファイルの関係を次の図に示します。
- 〔説明〕
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アンロードログファイルAには,9:00〜12:00に出力されたシステムログがアンロードされています。
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アンロードログファイルBには,12:00〜15:00に出力されたシステムログがアンロードされています。
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アンロードログファイルCには,15:00〜18:00に出力されたシステムログがアンロードされています。
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バックアップを13:00ごろに取得したとすると,データベースの回復時にはバックアップとアンロードログファイルB及びCが必要になります。アンロードログファイルAは不要になります。
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- 注意事項
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アンロードログファイルをデータベースと異なるディスクに格納してください。同じディスクに格納すると,そのディスクに障害が発生した場合,データベースを回復できなくなります。