6.10.1 排他制御の単位
排他制御の単位とその包含関係について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 排他資源とその包含関係
HiRDBは排他資源という単位で排他を掛けて,不正に参照されたり,更新されたりすることを防止しています。排他制御では排他資源の上位から下位へと順番に排他が掛けられます。排他を掛けていく途中で同一資源に対して,ほかのトランザクションと同時に実行できないトランザクションがある場合には,そのトランザクションは待ち状態になります。
また,排他資源には包含関係があるため,上位の資源で排他を掛けると,それより下位の資源には排他を掛ける必要がなくなります。排他資源とその包含関係を次の図に示します。例えば,表とページとの関係では,表が上位,ページが下位の排他資源です。
- 注※1【UNIX版限定】
-
インナレプリカ機能使用時の最上位排他資源は,インナレプリカ構成管理情報,又はレプリカグループ構成管理情報となります。
インナレプリカ構成管理情報の排他を取得できない場合に,レプリカグループ構成管理情報の排他を取得します。レプリカRDエリアを定義していないRDエリアにアクセスする場合でも,排他が掛かります。これによって,業務実行中に通常RDエリアにレプリカRDエリアが定義されたり,インナレプリカグループ内の構成が変わったりすることを抑止します。
- 注※2
-
一時表の実体化時に,一時的に取得します。一時表に対する操作で取得される排他については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム導入・設計ガイド」を参照してください。
- 注※3
-
インデクスキー値無排他を適用した場合,キー値には排他を掛けません。インデクスキー値無排他については,マニュアル「HiRDB Version 9 UAP開発ガイド」を参照してください。
- 注※4
-
論理ファイルはプラグインが使用するファイルです。