6.6.1 開始モードと終了モード
HiRDBを開始するときには開始モードという概念があり,終了するときには終了モードという概念があります。ここでは,この開始モード及び終了モードについて説明します。HiRDBの開始及び終了方法については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」を参照してください。
(1) 開始モード
HiRDBの開始モードを次の表に示します。
開始 モード |
説明 |
入力するコマンド |
||
---|---|---|---|---|
システム単位の開始 |
ユニット単位の開始※1 |
サーバ単位の開始※1 |
||
前回の終了モードが正常終了の場合の開始モードです。このとき,前回稼働時の情報を引き継ぎません。ただし,次に示す情報は引き継ぎます。
|
pdstart |
pdstart -u pdstart -x |
pdstart -s |
|
前回の終了モードが次に示す場合の開始モードです。このとき,前回稼働時の情報を引き継ぎます。
再開始時に引き継ぐ情報の詳細は,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」の「HiRDBが再開始するときに引き継ぐ情報」を参照してください。 |
× |
|||
HiRDBを再開始できないときに,強制的にHiRDBを開始する場合の開始モードです。このとき,前回稼働時の情報を引き継がないため,HiRDBはデータベースの内容を回復できません。したがって,HiRDB管理者がデータベースの内容を回復してください。 |
pdstart dbdestroy |
pdstart -u dbdestroy pdstart -x dbdestroy |
× |
- (凡例)
-
×:この開始方法は実行できません。
- 注※1
-
HiRDB/パラレルサーバの場合,ユニット単位又はサーバ単位でも,開始及び終了できます。
- 注※2
-
HiRDBを強制開始すると,前回のHiRDB開始後に更新したすべてのRDエリア(システム用RDエリアも含みます)が破壊されます。したがって,強制開始をする場合は,破壊されたRDエリアをデータベース回復ユティリティ(pdrstr)で回復する必要があります。RDエリアを回復しないと,その後のHiRDBの動作を保証できません。このとき,RDエリアはシステムログだけで回復できます。前回のpdstartコマンドが失敗したときに出力されたKFPS01262-Iメッセージを参照し,メッセージに表示されているログ読み込み開始のファイルグループ名及びそれ以降に発生したシステムログをデータベース回復ユティリティ(pdrstr)の入力情報にしてください。
(2) 終了モード
HiRDBの終了モードを次の表に示します。
終了 モード |
説明 |
入力するコマンド |
||
---|---|---|---|---|
システム単位の終了 |
ユニット単位の終了 |
サーバ単位の終了 |
||
CONNECT要求を禁止し,すべてのユーザの処理が終了した後にHiRDBを終了します。ユティリティが実行中のため,pdstopコマンドを実行してもHiRDBを終了できない場合は,KFPS05074-Eメッセージが出力されます。ユニットを終了できない場合は,KFPS05070-Eメッセージが出力されます。このとき,pdstopコマンドはリターンコード8で終了します。 |
pdstop |
pdstop -u pdstop -x |
pdstop -s |
|
トランザクションの受け付けを禁止し,ユティリティを含むすべてのトランザクションが終了した後にHiRDBを終了します。 |
pdstop -P |
× |
× |
|
処理中のトランザクションの完了を待たないで,HiRDBを直ちに終了します。処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象※となります。 |
pdstop -f |
pdstop -f -u pdstop -f -x |
× |
|
何らかの異常によってHiRDBが終了する場合の終了モードです。処理中のトランザクションの完了を待たないで,HiRDBは直ちに終了します。処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象※となります。 |
− |
− |
− |
- (凡例)
-
−:該当しません。
×:この終了方法は実行できません。
- 注※
-
処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象となります。ただし,次に示す場合のトランザクションはロールバックの対象となりません。
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データベース作成ユティリティ(pdloadコマンド)又はデータベース再編成ユティリティ(pdrorgコマンド)をログレスモードで実行している場合
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ログレスモードでUAPを実行している場合
したがって,HiRDBを再開始した後に,HiRDB管理者がRDエリアをバックアップから回復するか,ユティリティを再実行する必要があります。ログレスモード及びログレスモードで運用しているときのRDエリアの回復方法については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」を参照してください。
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