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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 解説


2.2.1 HiRDB Datareplicator,HiRDB Dataextractorとの連携

HiRDB Datareplicator,HiRDB Dataextractorと連携すると,レプリケーション機能が使用できるようになります。レプリケーション機能とは,分散配置したデータベースの内容をほかのデータベースに反映する機能のことです。レプリケーション機能を使用すると,データベースの情報をほかのシステムのデータベースに反映して,分散システム環境でのデータ管理を支援できます。なお,レプリケーション機能には次に示す二つの機能があります。

〈この項の構成〉

(1) データ連動機能

データ連動機能とは,メインフレームのDBMS又はほかのHiRDBシステムのデータベース更新情報を自動的に自ノードのHiRDBのデータベースに反映する機能です。データ連動機能を使用する場合は,HiRDBの関連製品であるHiRDB Datareplicatorが必要です。データ連動機能の特長を次に示します。

注意事項

HiRDB DatareplicatorがサポートしていないHiRDBの機能を使用した場合,データ連動機能が使えなくなることがあります。また,列の属性によっては,HiRDBのデータ連動機能の対象とならない列があります。これらの詳細については,マニュアル「HiRDBデータ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 8」を参照してください。また,最新の情報については,HiRDBのホームページで公開しているオンラインマニュアルを参照してください。

(2) データベース抽出・反映サービス機能

データベース抽出・反映サービス機能とは,メインフレームのDBMS又はほかのHiRDBシステムに蓄積したデータを自ノードのHiRDBのデータベースに移行する機能です。データベース抽出・反映サービス機能を使用する場合は,HiRDBの関連製品であるHiRDB Dataextractorが必要です。データベース抽出・反映サービス機能の特長を次に示します。

注意事項

列の属性によっては,HiRDBのデータ抽出・反映サービス機能の対象とならない列があります。データベース抽出・反映サービス機能の対象にならない列の属性については,マニュアル「データベース抽出・反映サービス機能 HiRDB Dataextractor Version 8」を参照してください。

(3) レプリケーション機能の適用例

レプリケーション機能の適用例を次の図に示します。

図2‒5 レプリケーション機能の適用例

[図データ]

レプリケーション機能の適用例の詳細については,マニュアル「HiRDBデータ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 8」,及び「データベース抽出・反映サービス機能 HiRDB Dataextractor Version 8」を参照してください。

(4) レプリケーション機能に必要な製品

(a) HiRDBのシステムで必要な製品

データ連動機能を使用するには,HiRDB Datareplicatorが必要です。データベース抽出・反映サービス機能を使用するには,HiRDB Dataextractorが必要です。ただし,相手側システムがRDB1 E2又はVOS1のPDM II E2の場合は,HiRDB Dataextractorは不要です。

(b) HiRDBとレプリケーション機能で連携できるDBMSの製品

HiRDBとレプリケーション機能で連携できるDBMSの製品を次の表に示します。

表2‒1 HiRDBとレプリケーション機能で連携できるDBMSの製品

連携できるDBMSの

製品名(適用OS)

必要なレプリケーション機能の製品

データ連動

データベース抽出・

反映サービス機能

XDM/RD E2(VOS3)

XDM/DS

XDM/XT

XDM/SD E2(VOS3)

ADM(VOS3)

VOS3 Database Datareplicator

又はXDM/DS

PDM II E2(VOS3)※1

VOS3 Database Datareplicator

又はXDM/DS

ファイル転送プログラム※2

PDM II E2(VOS1)

ファイル転送プログラム※2

PDM II Dataextractor

TMS-4V/SP(VOS3)

VOS3 Database Datareplicator

又はXDM/DS

XDM/XT

RDB1 E2(VOS1)

ファイル転送プログラム※2

RDB1 Dataextractor

注※1

VOS3のPDM II E2の場合,データ連動製品を使用してデータ連動をすることも,ファイル転送プログラムを使ってデータ連動をすることもできます。

注※2

ファイル転送プログラムとしてXFITとXFITの関連製品が必要です。詳細については,マニュアル「HiRDBデータ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 8」及び該当するマニュアルを参照してください。

(5) データ連動機能を使用する場合のHiRDBの環境設定

データ連動機能を使用する場合(HiRDBのデータベースの更新に連動してデータを抽出する場合だけ)は,HiRDBシステム定義の次に示すオペランドを指定する必要があります。