5.4.1 最新の状態に回復する場合
最新の状態に回復する場合について説明します。
(1) 障害発生時の状況
RDDATA01(表格納RDエリア),RDLOB01(LOBデータ格納RDエリア)およびRDIDX01(インデクス格納RDエリア)をインメモリ化しました。RDLOB02(LOBデータ格納RDエリア)はインメモリ化していません。
障害発生時の状況を次の図に示します。
- [説明]
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RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01をインメモリ化しました。また,関連するRDエリアRDLOB02と一緒にバックアップを取得しました。
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更新業務を実行し,インメモリデータバッファとRDLOB02のデータを更新しました。
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pdhold -bコマンドでインメモリデータバッファとRDエリアの同期を取りました。このとき,バッファ障害になりました。
このときのインメモリデータバッファと各RDエリアの状態を次に示します。
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インメモリデータバッファの状態:バッファ障害
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RDDATA01の状態:障害閉塞状態(同期取得時(インメモリ化時)の状態)
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RDLOB01の状態:障害閉塞状態(同期取得時(インメモリ化時)の状態)
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RDIDX01の状態:障害閉塞状態(同期取得時(インメモリ化時)の状態)
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RDLOB02の状態:正常(最新の状態)
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(2) 障害回復の手順
pdrstrコマンドでRDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01を最新の状態に回復します。そのあとに,RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01を再度インメモリ化します。
障害回復の手順を次の図に示します。
- [説明]
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RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01のインメモリ化を解除します。
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アンロードログファイルを使ってRDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01を最新の状態に回復します(RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01のデータはバックアップ取得時点と同じ状態であるため,回復時にバックアップファイルは使用しません)。
ただし,RDエリア障害とバッファ障害の両方が発生している場合は,バックアップファイルとアンロードログファイルを使ってRDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01を回復します。
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RDDATA01およびRDIDX01のデータを再度インメモリ化します。
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コマンドの実行手順を次に示します。
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RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01をクローズ状態にします。
pdclose -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01
インメモリ化を強制解除するには,RDエリアの状態が障害閉塞クローズ状態になっている必要があるため,ここでRDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01をクローズしています。
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RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01のインメモリ化を強制的に解除します。
pdmemdb -k rels -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 -d
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現用のシステムログファイルを調べます。
pdlogls -d sys
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システムログファイルをスワップします。
pdlogswap -d sys -w
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現用だったファイルの内容をアンロードします。
pdlogunld -d sys -g log01 -o C:\usr\hirdb\pdlogunld\unldlog01
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RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01をアンロードログファイルから最新の状態に回復します。
pdrstr -m C:\rdarea\mast\mast01 -d C:\usr\hirdb\pdlogunld -p C:\usr\hirdb\pdrstr\list\list01 -w C:\tmp\sortwork -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01
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RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01の障害閉塞クローズを解除します。
pdrels -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 -o
再度インメモリ化するには,RDエリアの状態がコマンド閉塞クローズ状態になっている必要があるため,ここでいったんRDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01の障害閉塞クローズを解除しています。
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RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01をコマンド閉塞クローズ状態にします。
pdhold -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 -c
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RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01を再度インメモリ化します。
pdmemdb -k stay -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01
これによって,インメモリデータバッファは最新の状態に回復されました。
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RDDATA01,RDLOB01およびRDIDX01の閉塞クローズを解除します。
pdrels -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 -o
これによって,業務が再開できるようになりました。
- RDエリア障害かつバッファ障害の場合
-
RDエリア障害とバッファ障害の両方が発生している場合は,手順6.でバックアップファイルとアンロードログファイルからRDエリアを最新の状態に回復してください。それ以外の手順については,バッファ障害の場合と同じです。
(3) 障害回復時のインメモリデータバッファおよびインメモリRDエリアの状態遷移
障害回復時,インメモリデータバッファの状態およびインメモリRDエリアの状態は次の表のように遷移します。表の項番は,「障害回復の手順」の実行手順の番号と対応しています。なお,表中の実行コマンドは,一部オプションを省略しています。
項番 |
実行コマンド |
コマンド実行後のバッファの状態※1 |
コマンド実行後のRDエリアの状態※2 |
---|---|---|---|
RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 |
|||
− |
− |
バッファ障害状態 |
障害閉塞かつオープン状態 |
1 |
pdclose -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 |
↓ |
障害閉塞かつクローズ状態 |
2 |
pdmemdb -k rels -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 -d |
未使用状態 |
↓ |
3 |
pdlogls -d sys |
↓ |
↓ |
4 |
pdlogswap -d sys -w |
↓ |
↓ |
5 |
pdlogunld -d sys |
↓ |
↓ |
6 |
pdrstr -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 |
↓ |
↓ |
7 |
pdrels -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 -o |
↓ |
オープン状態 |
8 |
pdhold -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 -c |
↓ |
コマンド閉塞かつクローズ状態 |
9 |
pdmemdb -k stay -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 |
DB同期状態 |
↓ |
10 |
pdrels -r RDDATA01,RDLOB01,RDIDX01 -o |
↓ |
オープン状態 |