2.2.2 ネットワーク環境を考慮したデータベース設計

<この項の構成>
(1) 外部サーバとBESの接続形態
(2) ネットワーク経路設定上の注意事項

(1) 外部サーバとBESの接続形態

外部サーバと外部サーバが登録されたBESは,ネットワークで通信できる必要があります。ここではネットワーク接続の形態による構成方法と,それらの利点と欠点について説明します。

外部サーバとBESの接続形態は,ネットワーク構成によって次の表のように分類されます。

表2-3 外部サーバとBESの接続形態

外部サーバとBESの接続BES間ネットワークの使用
外部ネットワーク経由使用する
使用しない
直接接続使用する
使用しない
注※
直接接続とは,外部サーバとBESを外部ネットワークを使用しないで,別の独立したネットワークで接続する形態を示します。

 

それぞれの形態の構成例を示します。

 

 

 

 

外部サーバとBESの接続形態ごとの利点と欠点を次の表に示します。

表2-4 外部サーバとBESの接続形態ごとの利点と欠点

接続形態利点欠点
外部ネットワーク経由で,BES間ネットワークを使用する形態(外部サーバとBESの接続用経路を設ける場合)
  • 既存のネットワークを使用した場合,外部ネットワークの設定が容易です。
  • 複数の外部サーバに接続する場合でも,BES間ネットワークと外部ネットワークの経路を一つ設けることで接続できます。
  • 外部サーバとBESの通信によって外部ネットワークに負荷が掛かります。
  • 外部サーバとBESの接続用経路を新たに設ける分,手間が掛かります。
外部ネットワーク経由で,BES間ネットワークを使用しない形態
  • 既存のネットワークを使用した場合,外部ネットワークの設定が容易です。
  • 新たにネットワーク設備を用意する必要がありません。
  • 外部サーバとBESの通信によって外部ネットワークに負荷が掛かります。
直接接続で,BES間ネットワークを使用する形態
  • 外部サーバとBESの通信によって外部ネットワークに負荷が掛かりません。
  • BES間ネットワークと外部サーバを接続すると,どのBESからも外部サーバへ接続できるようになります。
  • 外部サーバとBESの通信によってBES間ネットワークに負荷が掛かります。
  • 外部サーバが登録されたBESに,直接接続用のネットワーク接続インタフェースを用意する必要があります。
直接接続で,BES間ネットワークを使用しない形態
  • 既存の外部ネットワークやBES間ネットワークに負荷が掛かりません。
  • 複数の外部サーバを接続する場合,外部サーバ用マシンの数だけ直接接続用のネットワークを用意する必要があります。
  • 外部サーバが登録されたBESに,直接接続用のネットワーク接続インタフェースを用意する必要があります。

(2) ネットワーク経路設定上の注意事項

ネットワーク経路(ルーティング)の設定で,外部サーバが登録されたBESから外部サーバへの経路が複数存在する場合,次の点に考慮してください。