5.3 外部サーバインタフェーストレース情報

ここでは,外部サーバインタフェーストレース情報について説明します。

<この節の構成>
(1) 外部サーバインタフェーストレース情報とは
(2) 外部サーバインタフェーストレース情報の取得方法
(3) 外部サーバインタフェーストレース情報の見方

(1) 外部サーバインタフェーストレース情報とは

外部サーバインタフェーストレース情報とは,外部サーバに対するコールインタフェースの名称や,発行順序に関する情報です。外部サーバに対するコールインタフェースエラーなどが発生した場合,外部サーバインタフェーストレース情報を参照することで,エラーの原因調査に参考になります。

注意
外部サーバインタフェーストレース情報は,実行しているUAPのクライアントのバージョンが06-02以降の場合に取得できます。

(2) 外部サーバインタフェーストレース情報の取得方法

外部サーバインタフェーストレース情報を取得するためには,実行しているUAPのクライアント環境変数にPDSQLTRACEを指定する必要があります。

PDSQLTRACEを指定すると,外部サーバ定義情報ファイルのpd_hb_l_pathオペランドで指定したディレクトリに次の二つのファイルが作成されます。これが外部サーバインタフェーストレース情報ファイルです。

  pdhl外部サーバ名1,pdhl外部サーバ名2

外部サーバインタフェーストレース情報は,一方のファイルに出力されます。最初の出力先は,pdhl外部サーバ名1です。そして,そのファイルの容量が満杯になると,出力先をもう一方のファイルに切り替えます。このとき,切り替え先のファイルに情報が格納されている場合,古いトレース情報から順に新しいトレース情報に書き換えられます。必要な情報はバックアップを取得しておいてください。

また,現在使用している外部サーバインタフェーストレース情報ファイルを知りたい場合は,OSのls -lコマンドなどでファイルの更新日時を調べてください。更新日時が新しいファイルが,現在使用している外部サーバインタフェーストレース情報ファイルです。

(3) 外部サーバインタフェーストレース情報の見方

外部サーバインタフェーストレース情報の内容について例を使用して説明します。出力例を次の図に,図中の出力情報の説明を表5-5に示します。

図5-2 外部サーバインタフェーストレース情報の出力例

[図データ]

外部サーバに対する処理要求ごとに項番4~22が繰り返し出力されます。

表5-5 外部サーバインタフェーストレース情報の出力情報

項番分類項目説明
1外部サーバ定義外部サーバ名称データベースアクセス要求を行った外部サーバの名称です。「FOREIGN SERVER NAME:」のあとに出力されます。
2外部サーバ種別データベースアクセス要求を行った外部サーバの種別を表示します。「KIND:」のあとに,次の情報のどれかが出力されます。
 P: HiRDB
 R: XDM/RD
 O: ORACLE
 I:DB2
3BES名称データベースアクセス要求を行った外部サーバを登録しているBESの名称が出力されます。
4UAP
動作情報
BESのプロセスIDデータベースアクセス要求を行った外部サーバを登録しているBESのプロセスIDが出力されます。
5スレッド番号データベースアクセス要求を行った外部サーバを登録しているBESのスレッド番号が出力されます。
6UAP名称実行したUAPの名称が出力されます。
7ユーザID外部サーバに接続したユーザのユーザIDが出力されます。
8FES名称SQLオブジェクト実行を行ったSQLを受け付けたFESの名称が出力されます。
9コネクト通番コネクト通番が出力されます。これは,FESがCONNECTを受け付けるごとに順次カウントされます。
10FESのプロセスIDSQLオブジェクト実行を行ったSQLを受け付けたFESのプロセスIDが出力されます。
11SQL情報オペレーションコードオペレーションコードが出力されます。
12SQLカウンタSQLを受け付けるごとに順次カウントされる値が,出力されます。1から999,999までの値が使用され, 999,999を超えると1に戻ります。
13セクション番号SQLトレースのセクション番号と対応する番号が出力されます。
14サブセクション番号SQLの対応を確認するための番号が出力されます。
15コールインタフェース情報外部サーバに対するコールインタフェース名コールインタフェース名称(外部サーバがHiRDBのときはキーワードだけ)が出力されます。
16結果コードSQLCODE値が出力されます。
17警告情報警告情報が16進数で出力されます。
SQLWARN0からSQLWARNFまでの警告情報にそれぞれ左から1ビットを割り当て,警告フラグが設定されているものは1,設定されていないものは0として16ビットの数値が計算され,4けたの16進数として出力されます。一つ以上の警告フラグが設定されている場合には先頭に’W’が,設定された警告フラグがない場合は’-’が付加されます。
18外部サーバ処理開始時刻外部サーバ処理の開始時間が,HH.MM.SS.mmm形式で出力されます。
19外部サーバ処理終了時刻外部サーバ処理の終了時間が,HH.MM.SS.mmm形式で出力されます。
20コールインタフェース情報コールインタフェース情報が「*IFPARAMS*」のあとに出力されます。この情報にはSQL文も含まれます。SQL文は「*SQL*」のあとに出力されます。
21?パラメタ情報※1コールインタフェース情報に?パラメタが必要な場合に出力されます。外部サーバ定義の pd_hb_l_prm_sizeの指定値を最大長とし,最大長を超えると調査分は切り捨てられます。
パラメタ情報
NO :パラメタ番号
COD :データ型コード
XDIM:配列要素数
SYS :ギャップを含む1要素の領域の長さ
LEN :データの長さ
IND :標識変数の値
DATA:データ(ダンプ形式)
22外部サーバエラーメッセージ※2外部サーバから取得したエラーメッセージが「*ERROR INFORMATION*」のあとに出力されます。出力されるメッセージの上限は512バイトです。
注※1
pd_hb_l_prm = Y指定時に出力します。
注※2
エラー発生時に出力します。