HiRDB Dataextractorを使用するために設定するファイルについて,説明します。
設定するファイルは,実行する機能および使用するプロトコルによって異なります。
HiRDB Dataextractorを使用するために設定するファイルを,次の表に示します。
なお,ファイルを設定するホストはHiRDB Dataextractorをインストールするホストと同じです。詳細については,「表2-2 HiRDB Dataextractorをインストールするホスト」を参照してください。
表2-13 HiRDB Dataextractorを使用するために設定するファイル
ファイル名 | 内容 | 種別 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
抽出側 | 反映側 | ファイル作成側 | ||||
Extractor | XDM/XT | Extractor | XDM/XT※1 | |||
HiRDB Dataextractorの環境変数情報設定ファイル (任意のファイル名) | HiRDB Dataextractorの環境変数を指定します。 | - | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
/etc/services※2 | ポート番号を設定します。 | - | ◎ TCP | ◎ TCP | ◎ TCP | ◎ TCP |
/etc/inetd.conf※2 | HiRDB Dataextractorの起動を設定します。 | - | ◎ TCP | ◎ TCP | ◎ TCP | ◎ TCP |
xtstartコマンド実行シェル(任意のファイル名) | HiRDB Dataextractorの起動を設定します。 | - | ○ OSI | - | ○ OSI | ○ OSI |
通信構成定義情報ファイル (任意のファイル名) | 通信構成定義を設定します。 | - | ◎ OSI | - | ◎ OSI | ◎ OSI |
/etc/hosts | 反映先のホスト名を設定します。 | ◎ TCP | - | - | - | - |
列名記述ファイル 表式記述ファイル (任意のファイル名) | 抽出条件を指定します。 詳細については,「4.2.2 xtrepコマンド」,「5.1.2 xtrepOコマンド」,または「6.1.2 xtrepSコマンド」を参照してください。 | ○ | ○ | - | - | - |
表名情報ファイル (任意のファイル名) | SELECT文のWHERE句までの表式を指定します。 | - | ○ | - | - | - |
ナル値情報ファイル (任意のファイル名) | ナル値の既定値を設定します。 詳細については,「4.2.2 xtrepコマンド」,「5.1.2 xtrepOコマンド」,または「6.1.2 xtrepSコマンド」を参照してください。 | ○ | - | - | - | - |
排他情報ファイル (任意のファイル名) | データ抽出時の排他情報を設定します。 詳細については,「4.2.2 xtrepコマンド」,または「5.1.2 xtrepOコマンド」を参照してください。 | ○ | ○ | - | - | - |
反映情報ファイル (任意のファイル名) | データ型を変換する列情報とデータ型を設定します。 詳細については,「4.2.2 xtrepコマンド」,「5.1.2 xtrepOコマンド」,または「6.1.2 xtrepSコマンド」を参照してください。 | ○ | - | - | - | - |
SQLトレースファイル | SQLトレース情報を取得します。 詳細については,「2.2.3 環境変数の設定」の環境変数PDCLTPATHを参照してください。 | ○ | ○ | - | - | - |
pdloadコマンドライン情報ファイル (任意のファイル名) | HiRDBのデータベース作成ユティリティ(pdload)のコマンドラインパラメタを設定します。 | - | - | ○ | ○ | - |
pdload制御情報ファイルsource文情報ファイル (任意のファイル名) | HiRDBのデータベース作成ユティリティ(pdload)のパラメタである制御情報ファイル中に記述するsource文を設定します。 | - | - | ○ | ○ | - |
適用OSがUNIXの場合,HiRDB Dataextractorの環境変数情報設定ファイルに環境変数を指定します。詳細については,「2.2.3 環境変数の設定」を参照してください。
適用OSがWindowsの場合については,「付録B Windowsの機能差異」を参照してください。
適用OSがUNIXの場合,TCP/IPプロトコル使用時は,/etc/servicesにHiRDB Dataextractorのサービス名称とポート番号を設定する必要があります。
ポート番号にはネットワーク内で統一した値を指定してください。ただし,ほかのサービスで使用していない値を指定してください。
適用OSがWindowsの場合については,「付録B Windowsの機能差異」を参照してください。
登録するエントリの例を次に示します。
# @(#) services 1.2 30/06/95
#
#UNIX specific services, Internet style
ftp 21/tcp
:
:
hirdbxt 20052/tcp #HiRDB Dataextractor...追加
適用OSがUNIXの場合,TCP/IPプロトコル使用時,HiRDB Dataextractorはコンフィギュレーションファイル/etc/inetd.confによって起動されます。このため,/etc/inetd.confにHiRDB Dataextractorについて設定する必要があります。
なお,/etc/inetd.confの内容を変更した場合には,マシンの再起動またはスーパユーザによるシグナルの発行が必要です。
適用OSがWindowsの場合,/etc/inetd.confの設定は必要ありません。
/etc/inetd.confに設定する内容を,次の表に示します。
表2-14 /etc/inetd.confに設定する内容
フィールド名 | 設定内容 |
---|---|
service name | /etc/servicesファイルに設定した,HiRDB Dataextractorのサービス名を指定します。(任意) |
socket type | stream(固定) |
protocol | tcp(固定) |
wait/nowait | nowait(固定) |
user | UNIXのログインユーザ名を指定します。(任意)※ |
server program | /opt/HIRDBXT/bin/pxtcntl(固定) |
server program arguments |
|
hirdbxt stream tcp nowait user01
/opt/HIRDBXT/bin/pxtcntl
pxtcntl /usr/home/user01/xtenv1
kill -HUP inetdのプロセスID
OSIプロトコルを使用してHiRDB Dataextractorを自動開始するときは,xtstartコマンド実行シェルの設定が必要です。設定方法については,「7.2.2(1)(a)自動開始」を参照してください。
OSIプロトコル使用時には,通信するために必要な情報を通信構成定義情報ファイルに設定する必要があります。
設定の形式を次に示します。
set T_selector=自ホストのTセレクタ値 |
●T_selector=自ホストのTセレクタ値
~<16進数>((2~64けた))
自システムのTセレクタ値を指定します。x’16進数’,またはX’16進数’の形で指定します。
適用OSがUNIXの場合,TCP/IPプロトコル使用時は,抽出側の/etc/hostsに,送信対象のホスト名を記述する必要があります。
抽出したデータを表に反映する場合は,次のサーバのあるホスト名を指定します。
抽出したデータからファイルを作成する場合は,ファイルの作成先のホスト名を指定します。
適用OSがWindowsの場合については,「付録B Windowsの機能差異」を参照してください。
登録するエントリの例を次に示します。
:
:
160.16.150.120 HOST2
:
:
表名情報ファイルは,XDM/XTと連携してHiRDBからデータを抽出する際に,発行するSQLをユーザ任意に指定する機能を使う場合に,必要に応じて,抽出側に設定し,環境変数XTTBLxxxxにそのファイル名を指定します。
表名情報ファイルには,SELECT文のWHERE句までの表式を指定します。
SELECT文での表式の指定方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 SQLリファレンス」を参照してください。
pdloadコマンドライン情報ファイルは,HiRDBへデータを反映する場合に,HiRDBのデータベース作成ユティリティ(pdload)のパラメタをユーザ任意に指定する機能を使うとき,必要に応じて,反映側に設定し,環境変数XTLPRMxxxxにそのファイル名を指定します。
pdloadコマンドライン情報ファイルには,pdloadのコマンドラインパラメタを指定します。ただし,次のパラメタは指定しないでください。指定した場合,動作は保証されません。
コマンドラインパラメタの詳細については,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。
pdload制御情報ファイルsource文情報ファイルは,HiRDBへデータを反映する際に,pdloadのパラメタをユーザ任意に指定する機能を使う場合に,必要に応じて,反映側に設定し,環境変数XTPDSRxxxxにそのファイル名を指定します。
pdload制御情報ファイルsource文情報ファイルには,pdloadのパラメタである制御情報ファイル中に記述するsource文を記述します。ただし,次のパラメタは指定しないでください。指定した場合,動作は保証されません。