7.2.2 OSI使用時のHiRDB Dataextractorの開始と終了
OSIプロトコルを使用した,メインフレーム側のDBとのデータ抽出,データ反映,およびファイル作成の場合のHiRDB Dataextractorの開始・終了について説明します。
OSIプロトコル使用時にHiRDB Dataextractorを起動するホストは,HiRDB Dataextractorで実行する機能によって異なります。OSIプロトコル使用時にHiRDB Dataextractorを起動するホストを,次の表に示します。
HiRDB Dataextractorは開始したユーザで起動されます。次の点に注意してください。
- データを抽出してファイルを作成する場合,作成対象のファイル(LOB入力ファイルを含む)がすでに存在するときは,書き込み権限を持っている必要があります。なお,作成したファイルに対するファイルモードは,環境変数XTFPERMIT,XTDPERMITで指定できます。環境変数の設定方法については「2.2.3(2)環境変数の設定方法」を参照してください。
- ORACLEからデータを抽出する場合,ORACLEに登録されているユーザである必要があります。
表7-1 OSIプロトコル使用時にHiRDB Dataextractorを起動するホスト
HiRDB Dataextractorの種別 | 抽出側 | 反映側 | ファイル作成側 |
---|
起動するホスト | HiRDB/シングルサーバの場合
| HiRDB/シングルサーバの場合
| OSIプロトコルで接続されている,ファイルを 作成するホスト |
HiRDB/パラレルサーバの場合 OSIプロトコルで接続されている,次のどれかのサーバのあるホスト
- システムマネジャ
- フロントエンドサーバ
- バックエンドサーバ
- ディクショナリサーバ
| HiRDB/パラレルサーバの場合
- OSIプロトコルで接続されている,データの転送先のサーバ(フロントエンドサーバまたはバックエンドサーバ)のあるホスト
- システムマネジャのあるホスト※
|
- 注※
- システムマネジャとXDM/XTとの間がOSIプロトコルによって接続されていない構成のときには,データの転送先のサーバとシステムマネジャとは,TCP/IPプロトコルで通信をします。このため,システムマネジャで稼働するHiRDB Dataextractorの開始と終了は,「7.2.1 TCP/IP使用時のHiRDB Dataextractorの開始と終了」に示す方法で実行します。
- <この項の構成>
- (1) OSI使用時のHiRDB Dataextractorの開始
- (2) OSI使用時のHiRDB Dataextractorの終了
(1) OSI使用時のHiRDB Dataextractorの開始
OSIプロトコル使用時の,HiRDB Dataextractorの開始方法には,自動開始と手動開始があります。
(a) 自動開始
自動開始をする場合は,/sbin/rcに,xtstartコマンドを実行するシェルを起動するためのスクリプトを登録しておきます。
- 自動開始のための環境設定手順
- xtstartコマンドの実行シェルの作成
任意のディレクトリ下に,xtstartコマンドを実行するシェルを作成します。
- rcから起動される起動スクリプトの作成
/sbin/init.d下に,「1.」で作成したシェルを実行する起動スクリプトを作成します。
- 起動スクリプトの登録
起動スクリプトは,実行レベルによって,「シーケンサー・ディレクトリ/sbin/rc*.d」(*(実行レベル):0~n)下に名称規則に従い登録します。シーケンサー・ディレクトリの内容は,/sbin/init.dの中にある起動スクリプトへのシンボリック・リンクから構成されていなければなりません。
指定するファイル名の規則については,rcのリファレンスを参照してください。
- (例)
ln -s /sbin/init.d/XTS /sbin/rc2.d/S600XTS
- 注
- _(下線部分)は同一でなければなりません。
- 注意事項
- 3けたの番号はシーケンサー・ディレクトリ内のスクリプトを順序づけるための番号であるため,XNFの起動後に実行されるように設定してください。実行レベルについては,適用OSのマニュアルを参照してください。
- xtstartコマンド実行シェルの作成例
#!/sbin/sh
#
# HiRDB Dataextractor Start
#
export XTTEMPNAM=0
/opt/HIRDBXT/bin/xtstart /HIRDBXT/user01/xtenv1 /HIRDBXT/user01/xtosi1
- /sbin/init.d/XTSの作成例(xtstartコマンドの実行シェルのパス名が/HIRDBXT/user01/xtsの場合)
#!/sbin/sh
#
# HiRDB Dataextractor Start script
#
PATH=/usr/sbin:/usr/bin:/sbin
export PATH
rval=0
case $1 in
'start_msg')
echo "Starting HiRDB Dataextractor"
;;
'stop_msg')
echo "Stopping HiRDB Dataextractor"
;;
'start')
for start_file in ls /HIRDBXT/user01/xts ; do
if [ -x ${start_file} ] ; then
${start_file}
if [ $? !=0 ] ; then
rval=1
break
fi
fi
done
;;
'stop')
;;
*)
echo "usge: $0 {start|stop|start_msg|stop_msg}"
rval=1
;;
esac
exit $rval
(b) 手動開始
次の場合は,手動でHiRDB Dataextractorを起動します。
- /etc/localrcにHiRDB Dataextractorを自動開始をする情報を設定しない場合。
- kill(1)でHiRDB Dataextractorを終了させたあと,電源を切らずに再度HiRDB Dataextractorを開始する場合。
- HiRDB Dataextractorが異常終了したあと,再度HiRDB Dataextractorを開始する場合。
- 指定形式
/opt/HIRDBXT/bin/xtstart 環境変数情報設定ファイル名 通信構成定義情報ファイル名 |
(c) 注意事項
- XDM/XTを起動する前に,HiRDB Dataextractorは起動されていなければなりません。
- HiRDB Dataextractorを自動開始する場合は,XNFの起動後にHiRDB Dataextractorが自動開始されるように設定してください。
- HiRDB Dataextractorを手動開始する場合は,スーパユーザからxtstartコマンドを実行してください。スーパユーザ以外で起動した場合,HiRDB Dataextractorに障害が発生したときにcoreダンプが出力されません。また,HiRDB DataextractorはXNFの起動後に開始してください。
(2) OSI使用時のHiRDB Dataextractorの終了
HiRDB Dataextractorは,シグナルSIGTERMを受け取ると処理を終了します。
HiRDB Dataextractorだけを終了させたいときは,次の手順で行います。
- ログファイルに出力されたメッセージから,HiRDB DataextractorのプロセスIDを取得します。
- kill(1)でHiRDB DataextractorにSIGTERMを送ります。