2.7 データ連動リソース管理ユーザの登録(UNIX)

OracleからHiRDBへデータ連動する場合,Oracleに対してDatareplicatorが割り当てるリソース(データ連動リソース)を管理するためのユーザを事前に登録しておく必要があります。

データ連動リソースの作成については「3.1.7 データ連動リソースの作成」を参照してください。

<この節の構成>
(1) データ連動リソース管理ユーザに対する権限付与
(2) キューモニタプロセスの起動
(3) データ連動リソース管理ユーザの名称制限
(4) その他

(1) データ連動リソース管理ユーザに対する権限付与

データ連動リソース管理ユーザに対しては,次に示す権限を与えておく必要があります。

権限種別説明権限を与えていない場合
DBA権限任意のユーザが所有する抽出対象表に対するトリガの定義を可能とするための権限です。
権限付与例
CONNECT system/manager;
GRANT DBA TO 管理ユーザ名;
hdeprepOコマンド実行時のトリガ作成処理でエラーとなります。
権限を与えた後,hdeprepOを再実行してください。
キューテーブル管理者権限キューテーブル管理者としてキューテーブルを作成するための権限です。
権限付与例
CONNECT system/manager;
GRANT AQ_ADMINISTRATOR_ROLE TO 管理ユーザ名;
hdestartOコマンド(-iオプションを指定)実行時のキューテーブル作成処理でエラーとなります。
権限を与えた後,hdestartOコマンド(-iオプションを指定)を再実行してください。
キューテーブルパッケージ実行権限キューテーブル操作用パッケージを実行するための権限です。
権限付与例
CONNECT system/manager;
GRANT EXECUTE ON DBMS_AQADM TO 管理ユーザ名;
GRANT EXECUTE ON DBMS_AQ TO 管理ユーザ名;
hdeprepOコマンド実行時のトリガ作成処理でエラーとなります。
権限を与えた後,hdeprepOを再実行してください。

(2) キューモニタプロセスの起動

Datareplicatorでは,DEQUEUE済みメッセージ(更新データ)を一定時間経過後に削除する指定をOracleに対して発行しています。このため,キューメッセージに対して時間監視を行うキューモニタープロセスを起動しておく必要があります。キューモニタープロセスの起動方法を次に示します。

方法1:Oracle初期化パラメタファイルへのパラメタ追加による起動
Oracle初期化パラメタファイルに次のパラメタを追加します。

aq_tm_processes=1            (設定値は1以上を指定してください)

パラメタ追加後,Oracleを再起動してください。再起動後にSQL*Plusで"show parameters aq_tm_processes"を実行して,パラメタ設定値が1以上になっていることを確認するか,OracleのログからQMUx(xは0~9の数字)のプロセスが起動されたことを確認してください。
方法2:SQL * Plusによるパラメタの追加による起動
SQL * Plusを起動し,"ALTER SYSTEM"コマンドを使用してパラメタを追加します。

ALTER SYSTEM SET aq_tm_processes=1  (設定値は1以上を指定してください)

パラメタ追加後,SQL*Plusを再起動してください。再起動後にSQL*Plusで"show parameters aq_tm_processes"を実行して,パラメタ設定値が1以上になっていることを確認するか,OracleのログからQMUx(xは0~9の数字)のプロセスが起動されたことを確認してください。

キューモニタープロセスが起動されなかった場合,DEQUEUE済みメッセージがキューテーブルから削除されません。そして,キューテーブルが満杯になってアプリケーションにエラーが返されます。パラメタの詳細についてはOracleのマニュアルを参照してください。

(3) データ連動リソース管理ユーザの名称制限

OracleからHiRDBへデータ連動する場合は,抽出システム定義のoracleusrオペランドでデータ連動リソース管理ユーザ名及びパスワードを指定します。

データ連動リソース管理ユーザ名及びパスワードの長さは,1~8文字にしてください。

データ連動リソース管理ユーザ名及びパスワードの長さが1~8文字でない場合は,抽出環境初期化時にオペランドエラーとなります。

(4) その他

Oracle上のすべてのデータ連動リソースをユーザごと削除できるようにするために,データ連動リソース管理ユーザは次のようにすることをお勧めします。