付録E 用語解説
(英字)- ADT(Abstract Data Type)
- → 「抽象データ型」を参照してください。
- BES(Back End Server)
- → 「バックエンドサーバ」を参照してください。
- BLOB(Binary Large OBject)
- 文書,画像,音声などの長大なデータのことです。
- DS(Dictionary Server)
- → 「ディクショナリサーバ」を参照してください。
- FES(Front End Server)
- → 「フロントエンドサーバ」を参照してください。
- FIX属性の表
- 行の長さが固定長の表のことです。
- FREEWORD型
- → 「抽象データ型」を参照してください。
- JP1
- バッチジョブ運用,システムの自動運転,帳票出力制御,及びファイルのバックアップの機能を備えた製品群の総称です。JP1を使うと,システム運用を自動化,省力化できます。JP1には,システムの運用を自動化するJP1/Automatic Operation Monitor,プログラムが発行するイベントを管理するJP1/System Event Serviceなどの製品があります。
- LOBデータ
- 文書,画像,音声などの長大な可変長データのことです。LOBデータは,ユーザLOB用RDエリアに格納します。LOB列構成基表を格納したユーザ用RDエリアとは別にデータロード,及びデータベースの再編成ができます。
- MGR(System Manager)
- → 「システムマネジャ」を参照してください。
- RDノード
- 分散データベース機能で,ネットワーク上の位置で区別する各DBMSのことです。分散ネットワーク上の接続先サーバDBMSを指定するためのノード名のことはRDノード名称といいます。RDノード名称は,OSI-RDAプロトコルではリソース名称のことです。
- SGMLTEXT型
- → 「抽象データ型」を参照してください。
- TCP/IP
- 米国国防総省高等研究計画局(DARPA)のプロジェクトであるARPANETが開発したプロトコルのことです。TCP/IPプロトコルは,主にLANで使われます。
- UAP(User Application Program)
- 業務をプログラムとして作成したものです。アプリケーションプログラムともいいます。
- XML型
- → 「抽象データ型」を参照してください。
(ア行)- アソシエーション
- OSIプロトコルを使って通信するための,論理的な通信路のことです。
- アドバンストキュー
- Oracleが提供するメッセージキューイング機能です。詳細については,Oracleのマニュアルを参照してください。
- アプリケーション
- HiRDBの業務処理の総称です。アプリケーションとして作成するプログラムをアプリケーションプログラム(又はユーザアプリケーションプログラム UAP)といいます。
- アンロード統計ログファイル
- 統計ログファイルの内容をアンロードして作成したファイルのことです。
- アンロードログファイル
- システムログファイルの内容をアンロードして作成したファイルのことです。
- インタフェース領域
- HiRDBとUAPとの間で情報をやり取りするための領域のことです。
- インデクス
- データ検索の処理速度を上げるため,表中の特定の列の値を基に作成した索引のことです。表を検索するためのキーとして列に付けた索引のことで,キーとキー値から構成されます。キーとは列の内容を示した列名のことで,キー値とは列の値のことです。インデクスには,単一列インデクスと複数列インデクスがあります。単一列インデクスとは,表の一つの列に作成した一つのインデクスのことです。また,複数列インデクスとは,表の複数の列で作成した一つのインデクスのことです。
- 埋込み型UAP
- 高級言語(C言語又はCOBOL言語)で記述されたソースプログラムに,直接SQLを記述するUAPのことです。
(カ行)- キーレンジ分割
- 表を横分割する方法のことで,表を構成する列のうち,特定の列が持つ値の範囲を条件として表を横分割することです。表を横分割するときの条件にした特定の列を分割キーといいます。
- クライアント/サーバ
- プログラムとプログラムで通信する場合の関係を示す用語です。業務処理を依頼する方をクライアント,要求を受けて業務を実行する方をサーバといいます。クライアント/サーバとは,プログラム間の相対的な関係を示します。クライアント/サーバはプログラムを示すこともあれば,ワークステーションやパーソナルコンピュータなどのマシンを示すこともあります。
- クラスタキー
- 特定の列の値の昇順又は降順に行を格納するためのキーとして指定した列のことです。
- 繰返し列
- リレーショナルデータベースで扱う表で,一つのセルに複数の要素を持つ列のことです。複数の要素を一つのセルに格納できるため,従来は複数の表に分けていた情報を一つの表で表現できます。
- Datareplicatorを使ったデータ連動では,繰返し列を一つの列として扱います。繰返し列の要素単位でのデータ連動はできません。
- グローバルバッファ
- HiRDB本体とHiRDBファイルとの,データの入出力に使うバッファです。
- グローバルバッファプール
- 同じ大きさのグローバルバッファの集まりです。ディスク上のRDエリアに格納されているデータを入出力するためのバッファの集まりのことで,共用メモリ上に確保されます。RDエリア又はインデクスには,必ずグローバルバッファプールを割り当てます。
- 更新情報
- 抽出側DBの行に対して行われた更新内容を示す情報のことです。
(サ行)- サーバ
- HiRDBのマニュアルでは,HiRDBシステムを構成する機能の単位のことを示します。
- 作業表用ファイル
- SQL文を実行するときに必要とする一時的な情報を格納するファイルのことです。
- システムファイル
- 次に示すHiRDBのファイルを総称してシステムファイルといいます。
- システムログファイル
- シンクポイントダンプファイル
- ステータスファイル
- システムマネジャ(System Manager)
- HiRDB/パラレルサーバの構成要素の一つです。主にコマンドやユティリティの実行を制御します。
- システム用RDエリア
- 次に示すRDエリアの総称です。
- マスタディレクトリ用RDエリア
- データディレクトリ用RDエリア
- データディクショナリ用RDエリア
- システムログファイル
- データベースの更新履歴情報を格納するファイルのことです。
- シンクポイントダンプファイル
- HiRDBを再開始するとき,又はデータベースを回復するときに必要なHiRDB管理情報を格納するファイルのことです。一定の時間間隔でシステムログをシンクポイントで区切り,区切った時点でのHiRDB管理情報を保存します。障害が起こったときは最新のシンクポイントダンプの情報とそれ以降のシステムログ情報を参照してシステムを回復します。取得したシステムログを最初から読み込まなくて済むので,システムの回復時間を短縮できます。
- スーパユーザ(superuser)
- UNIX OSの最高権限を持つユーザのことです。UNIXファイルシステムのすべてのファイルに対してアクセス権を持ちます。スーパユーザの利用者名称は root です。
- ステータスファイル
- HiRDBを再開始するときに必要なシステムステータス情報を格納するファイルのことです。
(タ行)- 抽象データ型(Abstract Data Type)
- マルチメディアデータや空間データなどの複雑で大容量のデータを,任意で定義したデータ型のことです。SQL3をオブジェクト指向に拡張した規格に従ったデータ型です。抽象データ型として,複雑な構造を持つデータや操作をユーザが独自に定義して使えます。
- Datareplicatorがデータ連動の対象にできるHiRDBの抽象データ型は,SGMLTEXT型,FREEWORD型,及びXML型です。SGMLTEXT型及びFREEWORD型を使うときは,HiRDB Text Search Plug-in又はHiRDB XML Extensionが必要です。XML型を使うときは,HiRDB XML Extensionが必要です。
- 通常ファイル
- UNIXの単純な動的ファイルのことです。生成や削除がUNIXのコマンドでできるので,テスト用にデータベースを作成する際に利用するのに適しています。
- ディクショナリサーバ(Dictionary Server)
- HiRDB/パラレルサーバの構成要素の一つで,データディクショナリを管理するサーバです。
- データウェアハウス(Data Warehouse)
- データウェアハウスとは,基幹系システムのデータを,情報系システムで,エンドユーザが利用しやすい形にしていつでも利用できるように管理する仕組みのことをいいます。
- 基幹系業務のデータベースは,データの更新処理を効率的かつ高速に実行するために作成されています。しかし,情報系業務のデータベースでは,処理の効率性や高速性よりも,エンドユーザの目的に応じたデータを,使いやすい形で管理することが求められます。データウェアハウスは,このような,情報系業務でのデータの有効活用のための仕組みです。データウェアハウスを構築すると,基幹系業務で蓄積されたデータを,エンドユーザの意思決定支援や業務分析などの情報系業務で有効に活用できます。また,更新されたデータを時系列順に蓄積するデータベース(時系列データベース)を作成すると,情報の変化の動向や傾向を分析することもできます。
- DatareplicatorとHiRDB Dataextractorのレプリケーション機能を使って,HiRDBサーバをデータウェアハウスのデータベースとして活用できます。
- データ操作言語
- 適用業務プログラムがデータベースを操作するときの,データベース操作を規定する言語のことです。
- データ定義言語
- データベースの構成や内容を定義する言語です。
- データディクショナリ
- データベース・テーブル構造,列定義,インデクス定義などを含むデータベース設計仕様を格納したディクショナリのことです。一つのデータベースは実際上は複数のサーバに分割格納されていて(HiRDB/パラレルサーバの場合),これらを統括管理します。
- データディクショナリLOB用RDエリア
- ストアドプロシジャを格納するRDエリアのことです。ストアドプロシジャの定義ソース格納用と,オブジェクト格納用の二つがあります。
- デッドロック
- 複数のトランザクションが複数の資源を確保しようとして,互いのトランザクションが資源を解放するのを待ち続けて処理が止まってしまう状態のことです。
- 同期点
- トランザクション処理の区切りのことです。トランザクション処理が正常終了したことを示す同期点処理をコミット,トランザクション処理がうまくいかなかったため無効にする同期点処理をロールバックといいます。
- 統計ログファイル
- HiRDBが出力する統計情報(統計ログ)を格納するファイルです。
- トランザクション
- ファイルからデータを読み出して,変更したデータを書き込む処理(更新処理)では,データの一貫性を保持するため,途中で分けられません。このような処理の単位をトランザクションといいます。トランザクションの処理結果は,有効にするか無効にするかのどちらかに必ず決められます。
- トリガ
- ある表への操作(更新,挿入,削除)を契機に,自動的にSQLが実行される動作のことです。トリガを使用すれば,ある表が更新されたときに,その更新を契機に関連するほかの表も自動的に更新するなどの運用ができます。
(ナ行)- ナル値
- 値が設定されていないことを示す値のことです。
- ノード
- 分散システムでネットワークを構成するそれぞれの通信制御本体,及びそれにつながるシステムのことです。ホスト又はHiRDBシステムを意味します。
(ハ行)- バックエンドサーバ(Back End Server)
- HiRDB/パラレルサーバの構成要素の一つです。データベースへのアクセスや排他制御を実行する機能と,ソートマージの仕事をほかのバックエンドサーバから依頼され実行する機能を持ちます。
- ビュー表
- 実際にある表(実表)から特定の行や列を選択して,新たに定義した仮想の表のことです。
- プラグイン
- HiRDBのデータ管理を拡張する機能のことです。HiRDBの抽象データ型を使って,多様なデータを検索できます。HiRDBのプラグインには,次に示す種類があります。
- 日本語全文検索プラグイン(HiRDB Text Search Plug-in)
- 画像検索プラグイン(HiRDB Image Search Plug-in)
- 空間検索プラグイン(HiRDB Spatial Search Plug-in)
- フレキシブルハッシュ分割
- 表を横分割する方法のことで,表を構成する列が持つ値をハッシュ関数を使って,均等にRDエリアに格納して,表を横分割することです。表を横分割するときの条件にした特定の列を分割キーといいます。
- プロセス
- UAP又はHiRDBなどのアプリケーションソフトがOSで稼働すると生成される作業領域で,プログラムの実行単位のことです。各プロセス単位に仮想空間や時分割されたCPU資源が割り当てられます。
- フロントエンドサーバ(Front End Server)
- HiRDB/パラレルサーバの構成要素の一つです。クライアントとの接続や,バックエンドサーバへの処理の分配と処理結果の収集をします。
- 分割キーインデクス
- 表を横分割するときに格納条件を指定した列(分割キー)を第1構成列とするインデクスのことで,次のインデクスのことです。
- 分割キーに作成した単一列インデクス
- 分割キーを先頭とする複数の列に作成した複数列インデクス
- 分割キーインデクス以外のインデクスを非分割キーインデクスといいます。
- ポート番号
- ネットワーク上で利用できるサービスに割り当てられる番号です。
- ホスト
- ネットワークにつながれた,HiRDBが稼働する一つの計算機(マシン)のことです。HiRDB/パラレルサーバの場合は,複数のホストにサーバを分散して配置します。マルチHiRDBの場合は,複数のHiRDBから構成される一つのホストになります。
- ボリューム
- セグメントを格納するための割り当て単位です。
(マ行)- マルチHiRDB
- 一つのホストに複数のHiRDBがある形態です。それぞれのHiRDBは個別に運用できます。それぞれのHiRDBごとに,別々のHiRDB管理者を登録してください。
(ヤ行)- ユーザLOB用RDエリア
- BLOBデータ(文書,画像,又は音声などの長大なデータ)を格納するためのRDエリアです。
- 横分割
- 一つの表,インデクス,又はLOB列を,複数のユーザ用RDエリア,又はユーザLOB用RDエリアに分割して格納することを横分割といいます。表を横分割する場合,この表に作成するインデクスも,横分割する表に対応させて横分割できます。また,表にLOB列が含まれる場合,横分割する表に対応して複数のユーザLOB用RDエリアに分割して格納できます。
(ラ行)- レプリケーション機能
- メインフレームとHiRDB,又はHiRDBとHiRDBを連携して,あるデータベースの情報をほかのシステムのデータベースに反映する機能です。HiRDBのレプリケーション機能には,データ連動機能(HiRDB Datareplicator)とデータ抽出・反映サービス機能(HiRDB Dataextractor)があります。
- 連動回復用バックアップファイル
- アンロードログ情報が格納されているHiRDBファイルシステム領域内のHiRDBファイルを,HiRDBファイルシステムのバックアップコマンド(pdfbkup)でHiRDBファイル単位に退避したものです。データ連動回復機能で使用するファイルです。