3.4.1 JP1/Cm2を使った運用管理の概要

多数のデータ連動システムを使うときは,センタ以外の各マシンにオペレータを配置しないで運用することがあります。このようなシステムのDatareplicatorが障害で停止すると,センタのオペレータはシステムの停止を検知できないので対応が遅れてしまうことがあります。

統合ネットワーク管理システム JP1/Cm2のSNMPエージェント機能を使うと,オペレータを配置していない複数のDatareplicatorのシステムを,センタから一括して管理できます。遠隔地から操作するセンタのシステム(マネージャ)を監視マシン,操作する対象のDatareplicatorのシステムを監視対象マシンといいます。

JP1/Cm2で運用を管理できるデータ連動製品は,Datareplicator(UNIX版,Windows版)だけです。VOS3とVOS1のデータ連動製品は,JP1/Cm2で運用を管理できません。

JP1/Cm2のSNMPエージェントの操作については,マニュアル「JP1 Version 8 JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent」及び関連するJP1/Cm2のマニュアルを参照してください。

JP1/Cm2を使った運用管理の概要を次の図に示します。

図3-27 JP1/Cm2を使った運用管理の概要

[図データ]

注※
JP1/Cm2/Network Node Managerを示します。
<この項の構成>
(1) JP1/Cm2を使った運用管理の項目
(2) JP1/Cm2を使った運用管理の前提になる製品

(1) JP1/Cm2を使った運用管理の項目

JP1/Cm2を使った運用管理には,次に示す機能があります。

状態監視
監視マシン上に表示するJP1/Cm2/Network Node Managerの画面に,アイコンの色でDatareplicatorの稼働状態を表示できます。
情報取得
SNMPプロトコルを使って,JP1/Cm2/Network Node Managerで各マシン上のDatareplicatorの情報を自動的に取得できます。この情報を基にDatareplicatorの状態を自動監視して,Datareplicatorが停止した場合に監視マシンに警告できます。
遠隔操作
JP1/Cm2/Network Node ManagerのSNMPプロトコルを使って,遠隔地にあるDatareplicatorのコマンドを実行できます。

(2) JP1/Cm2を使った運用管理の前提になる製品

JP1/Cm2を使った運用管理に必要な製品を次に示します。

監視マシン
JP1/Cm2/Network Node Manager
JP1/Cm2/SNMP System Observer
JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent(UNIXの場合)
監視対象マシン
JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent(UNIXの場合)
JP1/Cm2/Extensible Agent(Windowsの場合)

監視マシン又は監視対象マシンがWindowsのシステムの場合は,WindowsのSNMPサービスをインストールする必要があります。