障害発生時の状況に応じて,実行できる回復方法が異なります。障害回復方法の選択基準を次の図に示します。
図9-1 回復方法の選択基準
抽出情報キューファイルにだけ障害が発生した場合は,抽出情報キューファイル回復機能を使用してください。データ連動回復機能を使用すると,抽出側と反映側の両方を回復する必要がありますが,抽出情報キューファイル回復機能を使用すると,抽出側だけの回復で済みます。
データ連動回復機能で回復できる障害(抽出側システム)を次の表に示します。
表9-5 データ連動回復機能で回復できる障害(抽出側システム)
障害の発生事象 | データ連動回復機能 | |||
---|---|---|---|---|
システムログファイルによる回復 | アンロードログファイルによる回復 | |||
コマンド誤り | 抽出側Datareplicatorを初期化 | ○ | △ | |
pdrplstopコマンド実行(データ連動の停止),又はhdestart -iコマンド実行(初期開始) | ○ | △ | ||
ディスク障害 | 抽出情報キューファイル | 抽出側HiRDBのシステムログファイルが上書きされていない | △※ | △※ |
抽出側HiRDBのシステムログファイルが上書きされている | × | ○ | ||
抽出サーバステータスファイル | ○ | △ | ||
データ連動用連絡ファイル | ○ | △ | ||
ディスク容量不足 | 抽出情報キューファイル | ○ | △ |
データ連動回復機能で回復できる障害(反映側システム)を次の表に示します。
表9-6 データ連動回復機能で回復できる障害(反映側システム)
障害の発生事象 | データ連動回復機能 | ||
---|---|---|---|
システムログファイルによる回復 | アンロードログファイルによる回復 | ||
コマンド誤り | 反映側Datareplicatorを初期化 | ○ | △ |
ディスク障害 | 反映情報キューファイル | ○ | △ |
ディスク容量不足 | 反映ステータスファイル | ○ | △ |
初期化については,「9.4 障害回復時の初期化手順」を参照してください。
データ連動回復機能の,システムログファイルによる回復については,「9.5 システムログファイルによるデータ連動回復」を参照してください。また,アンロードログファイルによる回復については,「9.6 アンロードログファイルによるデータ連動回復」を参照してください。
抽出情報キューファイル回復機能については,「9.7 抽出情報キューファイル回復機能」を参照してください。