9.3 障害回復方法の選択基準

障害発生時の状況に応じて,実行できる回復方法が異なります。障害回復方法の選択基準を次の図に示します。

図9-1 回復方法の選択基準

[図データ]

注※
システムログファイルが上書きされているかどうか判断がつかない場合は,一度「YES」に流れ,回復を実行します。実行時にシステムログファイルの上書きによるエラーになったら,「NO」の分岐から再実行します。

抽出情報キューファイルにだけ障害が発生した場合は,抽出情報キューファイル回復機能を使用してください。データ連動回復機能を使用すると,抽出側と反映側の両方を回復する必要がありますが,抽出情報キューファイル回復機能を使用すると,抽出側だけの回復で済みます。

データ連動回復機能で回復できる障害(抽出側システム)を次の表に示します。

表9-5 データ連動回復機能で回復できる障害(抽出側システム)

障害の発生事象データ連動回復機能
システムログファイルによる回復アンロードログファイルによる回復
コマンド誤り抽出側Datareplicatorを初期化
pdrplstopコマンド実行(データ連動の停止),又はhdestart -iコマンド実行(初期開始)
ディスク障害抽出情報キューファイル抽出側HiRDBのシステムログファイルが上書きされていない
抽出側HiRDBのシステムログファイルが上書きされている×
抽出サーバステータスファイル
データ連動用連絡ファイル
ディスク容量不足抽出情報キューファイル
(凡例)
○:回復できます。
△:回復はできますが,この回復方法はお勧めしません。
×:回復できません。
注※
抽出情報キューファイル回復機能を使用してください。

データ連動回復機能で回復できる障害(反映側システム)を次の表に示します。

表9-6 データ連動回復機能で回復できる障害(反映側システム)

障害の発生事象データ連動回復機能
システムログファイルによる回復アンロードログファイルによる回復
コマンド誤り反映側Datareplicatorを初期化
ディスク障害反映情報キューファイル
ディスク容量不足反映ステータスファイル
(凡例)
○:回復できます。
△:回復はできますが,○の回復方法をお勧めします。

初期化については,「9.4 障害回復時の初期化手順」を参照してください。

データ連動回復機能の,システムログファイルによる回復については,「9.5 システムログファイルによるデータ連動回復」を参照してください。また,アンロードログファイルによる回復については,「9.6 アンロードログファイルによるデータ連動回復」を参照してください。

抽出情報キューファイル回復機能については,「9.7 抽出情報キューファイル回復機能」を参照してください。