3.4.6 運用管理の初期設定

JP1/Cm2を使った運用管理をするときに設定する項目について説明します。

<この項の構成>
(1) 監視マシンの設定
(2) 監視対象マシンの設定(UNIX版Datareplicatorの場合)
(3) 監視対象マシンの設定(Windows版Datareplicatorの場合)

(1) 監視マシンの設定

監視マシン(マネージャ)で設定する項目を次に示します。

(a) MIBのロード

DatareplicatorのMIBファイル(hdsMIB)を,監視マシンの任意のディレクトリにコピーします。JP1/Cm2/Network Node ManagerでMIBのロードを実行すると,情報取得,遠隔操作が使えるようになります。DatareplicatorのMIBファイル格納ディレクトリとファイル名を次に示します。

ディレクトリ名
UNIX版Datareplicatorの場合:/opt/hirdbds/lib
Windows版Datareplicatorの場合:Datareplicatorをインストールしたディレクトリ¥lib
ファイル名
hdsMIB

(2) 監視対象マシンの設定(UNIX版Datareplicatorの場合)

UNIX版Datareplicatorの監視対象マシンで設定する項目を次に示します。

(a) 監視対象運用ディレクトリの設定

監視対象マシン上でhdspathlistコマンドを実行して,監視対象Datareplicatorの運用ディレクトリ(HDSPATH又はHDEPATH)を設定します。JP1/Cm2は,hdspathlistコマンドで設定した運用ディレクトリに対応するDatareplicatorを監視対象にします。

(b) シェルスクリプトの作成

HiRDBの環境変数が必要なDatareplicatorのコマンドを遠隔操作で実行するときは,シェルスクリプトを作成する必要があります。このシェルスクリプトには,HiRDBの環境変数の設定とDatareplicatorのコマンドを記述します。HiRDBの環境変数が必要なDatareplicatorのコマンドを次に示します。

遠隔操作で上記のコマンドを実行するときに,作成したシェルスクリプトのファイル名を指定すると,シェルスクリプトに記述した環境でDatareplicatorのコマンドを実行します。上記以外のコマンドを遠隔操作で実行するときは,シェルスクリプトを作成しなくても実行できます。

シェルスクリプトの作成方法を次に示します。

  1. シェルスクリプトのサンプルを,Datareplicatorをインストールしたディレクトリ下の /binディレクトリにコピーします。シェルスクリプトのサンプルを格納しているディレクトリとファイル名を次に示します。
    サンプルディレクトリ名
    /opt/hirdbds/lib/sample
    シェルスクリプトファイル名
    イベント発行のシェルスクリプト:hdeevent_sh
    抽出定義プリプロセスファイルのシェルスクリプト:hdeprep_sh
    抽出側Datareplicator起動シェルスクリプト:hdestart_sh
    反映側Datareplicator起動シェルスクリプト:hdsstart_sh
    コピー先ディレクトリ名
    /opt/hirdbds/bin
  2. コピーしたファイルを編集して,環境変数とコマンドを指定します。環境変数については,「2.4 環境変数の設定(UNIX)」を参照してください。
  3. 作成したシェルスクリプトのファイルに,実行権限を付けてください。
(c) JP1/Cm2/Extensible SNMP Agentの設定

JP1/Cm2/Extensible SNMP AgentでDatareplicatorのMIBファイル(hdsMIB)を登録します。JP1/Cm2/Extensible SNMP Agentを設定する方法については,マニュアル「JP1 Version 8 JP1/Cm2/Extensible SNMP Agent」を参照してください。

(d) Datareplicatorエージェントの設定

Datareplicatorエージェント起動コマンド(hdsagtstartコマンド)を実行するユーザに,JP1/Cm2/Extensible SNMP Agentの環境変数 $OV_BINを設定します。

状態監視をするDatareplicatorエージェントを自動で起動するときは,下記のパス名を /etc/localrcに登録しておきます。

登録パス名
/opt/hirdbds/lib/hdsagtstart_sh

監視時間間隔などDatareplicatorエージェントの設定を変更するときは,hdsagtoptコマンドを実行します。

(3) 監視対象マシンの設定(Windows版Datareplicatorの場合)

Windows版Datareplicatorの監視対象マシンで設定する項目を次に示します。

(a) SNMPサービスの設定

[ネットワークコンピュータ]の[サービス]で,SNMPサービスを設定します。

(b) Datareplicatorエージェントの設定

状態監視をするDatareplicatorエージェントを自動で起動するときは,Windowsの[サービス]で「HiRDB Datareplicator(Agent)」サービスを自動起動に設定します。監視時間間隔などDatareplicatorエージェントの設定を変更するときは,hdsagtoptコマンドを実行します。