コマンドの概要

Datareplicatorでデータ連動の業務を実行するときに使うコマンドの文法について説明します。

Datareplicatorのコマンドを実行する前に,環境変数を設定する必要があります。設定する必要がある環境変数については,「2.4 環境変数の設定(UNIX)」又は「2.8 環境変数の設定(Windows)」を参照してください。

Windows Vista,及びWindows Server 2008でのコマンドの実行
UAC機能を利用している場合,Datareplicatorでコマンドを実行するとき,「管理者として実行」したコマンドプロンプトかどうかによって,動作が異なります。詳細については,「2.10.1 コマンドの実行」を参照してください。

Datareplicatorでデータ連動するときに使うコマンドの一覧を次の表に示します。また,コマンドログに出力される情報について「表7-2 コマンドログに出力される情報」に示します。

表7-1 Datareplicatorでデータ連動するときに使うコマンドの一覧

コマンドの種類コマンド名機能稼働中での実行
HiRDB
稼働中
Datareplicator稼働中
抽出側Datareplicatorのコマンドhdestart1抽出側Datareplicatorを起動します。
-iオプションを指定すると抽出側Datareplicator環境を初期化できます。この場合,起動はしません。
4
hdestop2抽出側Datareplicatorを停止します。
hdeevent2イベントを発行します。
hdestate2抽出側Datareplicatorの状態を標準出力に出力します。
hdeprep2抽出定義を解析して,抽出定義プリプロセスファイルを作成します5
hdemodq3抽出情報キューファイルの構成を変更します×
hdefcopy※2ファイルの二重化で障害が発生したときに,障害ファイルに現用ファイルを複写します。×
hdefstate※2ファイルの二重化で使用している,物理ファイルの状態を表示します。
hdeshmclean抽出側Datareplicatorの共用リソースを削除します。×
hdestart_n※2抽出側Datareplicatorを部分起動します。
hdestop_n※2抽出側Datareplicatorを部分停止します。
hdechgstatus※2抽出側Datareplicatorが停止と起動をわたっても継続して保持する状態,及び情報を変更します。
hdeinfoget※2,※10抽出側Datareplicatorで発生した障害の,原因調査に必要な情報を取得します。
反映側Datareplicatorのコマンドhdsstart反映側Datareplicatorを起動します。
-iオプションを指定すると,反映側Datareplicator環境を初期化して起動できます。
×
hdsstop6反映側Datareplicatorを終了します。
hdsrfctl6反映処理方式を制御したり,反映処理だけを再起動したりします。
hdsstate6反映側Datareplicatorの状態を標準出力に出力します。
hdssamqin6,※7SAMファイルを使うメインフレーム側DBから抽出した更新情報を,反映情報キューファイルに出力します。
hdsfcopy※6ファイルの二重化で障害が発生したときに,障害ファイルに現用ファイルを複写します。×
hdsfstate※6ファイルの二重化で使用している,物理ファイルの状態を表示します。
hdsrefinfm※6反映情報ステータスファイルから,各更新情報を抽出して,解析結果出力ファイルに出力します。
hdschgstatus※6反映側Datareplicatorが停止と起動をわたっても継続して保持する状態,及び情報を変更します。
hdsshmclean反映側Datareplicatorの共用リソースを削除します。×
hdsinfoget※6,※10反映側Datareplicatorで発生した障害の,原因調査に必要な情報を取得します。
HiRDBの
コマンド
pdrplstart抽出側HiRDBがHiRDB Datareplicator連携を開始します。
pdrplstop抽出側HiRDBがHiRDB Datareplicator連携を中止します。
pdls
(-d rpl指定時)
抽出側HiRDBでのHiRDB Datareplicator連携の状態を表示します。
pdlogchg
(-R指定時)
システムログファイルの抽出未完了状態を,抽出完了状態に変更します。
JP1/Cm2の運用管理で使うコマンド8hdsagtstartDatareplicatorエージェントを起動します。
hdsagtstopDatareplicatorエージェントを終了します。
hdsagtstatusDatareplicatorエージェントの状態を表示します。
hdsagtoptDatareplicatorエージェントの設定を変更します。オプションによって指定する内容が異なります。
hdspathlist10監視対象マシンのDatareplicatorの運用ディレクトリを設定します。
文字コード変換用マッピングテーブルを編集するコマンドhdsccnvedt文字コード変換用マッピングテーブルを編集します。
文字コード変換用マッピングテーブルを更新する場合,及び外字マッピングファイルの移行をする場合は,スーパユーザでコマンドを実行してください。
稼働トレースファイルを編集するコマンドhdstrcedit※2,※6稼働トレースファイルを編集します。
Datareplicatorファイルシステム領域で使うコマンド9hdsfmkfs※2,※6,10Datareplicatorファイルシステム領域を初期化します。×
hdsfstatfs※2,※6,10Datareplicatorファイルシステム領域の状態を表示します。
(凡例)
○:稼働中のときだけ実行できます。
×:停止中のときだけ実行できます。
△:停止中のときでも実行できます。
-:関連しません。
注※1
HiRDB管理者と同じユーザグループに属しているユーザ名で実行してください。
注※2
抽出側Datareplicatorの初期化(hdestart -iコマンド)を実行したユーザ名で実行してください。
注※3
抽出ノードマスタプロセス実行ユーザ(inetd.confで指定)と同じユーザ名で実行してください。
注※4
-iオプション指定は,抽出側Datareplicatorの稼働中には実行できません。
注※5
稼働中に実行しても,コマンドの実行結果が抽出側Datareplicatorに反映されるのは,抽出側Datareplicatorを停止してから,再開始した時点です(コマンド実行中に稼働している抽出側Datareplicatorには反映されません)。
注※6
反映側Datareplicatorの初期化(hdsstart -iコマンド)を実行したユーザ名で実行してください。
注※7
抽出側DBがSAMファイルを使うときにだけ使うコマンドです。XDM/DSを使ってデータ連動する場合の反映側Datareplicatorでは使いません。
注※8
JP1/Cm2を使った運用管理をするDatareplicatorで実行するコマンドです。一部のコマンドは,スーパユーザだけが実行できます。これらのコマンドは,抽出側Datareplicatorと反映側Datareplicatorで共通です。JP1/Cm2を使った運用管理については,「3.4 JP1/Cm2を使った運用管理」を参照してください。
注※9
Datareplicatorファイルシステム領域を設定しているDatareplicatorで使うコマンドです。スーパユーザだけが実行できます。これらのコマンドは,抽出側Datareplicatorと反映側Datareplicatorで共通です。Datareplicatorファイルシステム領域を使ったファイル管理については,「3.5 Datareplicatorファイルシステム領域」を参照してください。
注※10
Windows版Datareplicatorではサポートしていないコマンドです。

表7-2 コマンドログに出力される情報

コマンド名出力される情報
コマンド引数コマンド戻り値エラー発生時の詳細情報
hdechgstatus×××
hdeevent
hdeeventO
hdeeventS
×
hdefcopy×
hdefstate×××
hdeinfoget×××
hdemodq×
hdeprep
hdeprepO
hdeprepS
×
hdeshmclean×
hdestart
hdestartO
hdestartS
hdestart_n
hdestate×××
hdestop
hdestopO
hdestopS
hdestop_n
hdsagtopt×××
hdsagtstart×××
hdsagtstatus×××
hdsagtstop×××
hdsccnvedt×××
hdschgstatus×××
hdsfcopy×
hdsfmkfs×××
hdsfstate×××
hdsfstatfs×××
hdsinfoget×××
hdspathlist×××
hdsrefinfm×××
hdsrfctl×
hdssamqin×
hdsshmclean×
hdsstart
hdsstate×××
hdsstop
hdstrcedit×××
pdlogchg×××
pdls×××
pdrplstart×××
pdrplstop×××
(凡例)
○:出力されます。
×:出力されません。