3.4.7 監視マシンの操作

監視マシンからDatareplicatorを操作する方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 状態監視の実行方法
(2) 情報取得の実行方法
(3) 遠隔操作の実行方法
(4) Datareplicatorエージェントの操作

(1) 状態監視の実行方法

JP1/Cm2/Network Node Managerの画面にあるマシンシンボルをダブルクリックすると,Datareplicatorのシンボルが表示されます。JP1/Cm2/Network Node Managerに表示されるシンボル名の規則を次に示します。

シンボル名の規則(notree指定時)
[図データ]
シンボル名の規則(tree指定時)
処理の種別シンボル種別シンボル名
抽 出抽出側Datareplicator全般シンボルモード指定値
抽出システム識別子hdeid:XX
ホスト名host:XXXX
サーバ名server:XXXX
抽出処理CAPTURE
送信識別子send:XXXX
反 映反映側Datareplicator全般シンボルモード指定値
反映システム識別子hdsid:XX
データ連動識別子dsid:XX
通信処理TCP
反映処理REFLECT
反映グループ名group:XXXX
(a) 注意

JP1/Cm2のバージョンとhdsagtopt -dコマンドのオプションによって,シンボル名の表示が異なります。JP1/Cm2のバージョン,hdsagtopt -dコマンドのオプションと表示内容の関係を次に示します。

hdsagtopt -d
コマンドの
オプション
JP1/Cm2/Network Node Manager,JP1/Cm2/SNMP System Observer,
JP1/Cm2/Extensible SNMP Agentのバージョン
05-00未満05-00以降
tree表示不正マシンシンボル下に階層表示
notreeマシンシンボル下にすべてのプロセスを表示マシンシンボル下にすべてのプロセスを表示

階層表示の場合,シンボルをダブルクリックすると下位のシンボルを表示します。

(2) 情報取得の実行方法

現在の監視対象マシンの情報を参照するときは,JP1/Cm2/Network Node ManagerのMIBブラウザを使います。参照したいDatareplicatorのオブジェクトIDをMIBブラウザで指定して,照会を選びます。

情報を収集するときは,JP1/Cm2/Network Node Managerのデータ収集としきい値を使います。収集したいDatareplicatorのオブジェクトIDを指定します。

DatareplicatorのオブジェクトIDについては,「3.4.9 MIBファイル」を参照してください。

(3) 遠隔操作の実行方法

遠隔地のDatareplicatorにコマンドを実行するときは,JP1/Cm2/Network Node ManagerのMIBブラウザを使います。遠隔操作の手順を次に示します。

  1. MIBオブジェクトIDにDatareplicatorのコマンド発行用オブジェクトID(.iso.org.dod.internet.private.enterprises.hitachi.systemExMib.hirdbMibs.hirdbReplicator.hdCommand)を指定します。
  2. MIBインスタンスに0を指定します。
  3. SNMP設定値に,下記の形式で実行するコマンドを指定します。
    形式
         xn コマンド
    規則
    x:Datareplicatorの種別を指定します。
    e … 抽出側Datareplicator
    s … 反映側Datareplicator
    n:一つのマシン内でのDatareplicatorのインデクス番号を指定します。抽出側Datareplicator/反映側Datareplicatorそれぞれ1から始まるインデクスを指定します。インデクス番号は,情報取得で確認できます。
    コマンド:Datareplicatorのコマンド,又は作成したシェルスクリプトのファイル名を指定します。
  4. 設定ボタンをクリックします。
(a) 注意
(b) SNMP設定値の例

マシン内で1番目の反映側Datareplicatorのデータ連動識別子a0に対して,トランザクション単位で反映処理を実行する例を次に示します。

     s1 hdsrfctl -d a0 -m trn

(4) Datareplicatorエージェントの操作

JP1/Cm2/Network Node ManagerのMIBブラウザを使うと,Datareplicatorエージェントに対して,遠隔地から状態を確認したり操作したりできます。

(a) 状態の確認

MIBブラウザのオブジェクトIDにDatareplicatorエージェントのオブジェクトID(.iso.org.dod.internet.private.enterprises.hitachi.systemExMib.hirdbMibs.hirdbReplicator.hdAgent)を指定して,照会を選びます。これで,Datareplicatorエージェントの状態とオプションの設定値を確認できます。

(b) Datareplicatorエージェントの起動と停止

MIBブラウザのオブジェクトIDにDatareplicatorエージェントの起動/停止のオブジェクトID(.iso.org.dod.internet.private.enterprises.hitachi.systemExMib.hirdbMibs.hirdbReplicator.hdAgent.hdAgentStart 又は hdAgentStop)を指定して,インスタンスに0を指定した後で設定を選びます。これで,Datareplicatorエージェントを起動したり停止したりできます。

Datareplicatorエージェントを起動 又は停止すると,該当マシンのシステムログ又はイベントログに,起動 又は停止のメッセージを出力します。

(c) オプションの指定

MIBブラウザのオブジェクトIDにDatareplicatorエージェントに設定したいオプションのオブジェクトIDを指定します(例 監視時間間隔を設定する場合:.iso.org.dod.internet.private.enterprises.hitachi.systemExMib.hirdbMibs.hirdbReplicator.hdAgent.hdAgentTimer)。インスタンスに0を指定します。次にSNMP設定値に変更後の値(例 時間値)を指定して,設定を選びます。これで,Datareplicatorエージェントのオプションを設定できます。なお,(a) でDatareplicatorエージェントのオプション設定値を表示した直後にMIB値フィールドをクリックすると,手早く設定できます。

Datareplicatorエージェントのオプションを変更すると,該当マシンのシステムログ又はイベントログに,オプション変更のメッセージが出力されます。ただし,オプション値に「%」記号を指定しても,システムログとイベントログには「%」記号は出力されません。