3.4.4 遠隔操作
JP1/Cm2/Network Node ManagerのSNMPプロトコルを使って,遠隔地のマシンにあるDatareplicatorのコマンドを実行できます。
- MIBファイルについて
- 遠隔操作をするときは,監視マシンと監視対象マシンのDatareplicatorの両方にMIBファイルが必要です。DatareplicatorのMIBファイル(ファイル名:hdsMIB)を監視マシンにコピーして,JP1/Cm2/Network Node ManagerでMIBのロードを実行してください。DatareplicatorのMIBファイルは,編集しないでください。
- MIBファイルについては,「3.4.9 MIBファイル」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) 遠隔操作の仕組み
- (2) 実行できるコマンドの条件
(1) 遠隔操作の仕組み
監視マシンのJP1/Cm2/Network Node Manager上で,コマンド名とオプションを設定します。JP1/Cm2/Network Node ManagerはMIBファイルの設定内容に従って,SET要求とSET内容を監視対象マシンのSNMPエージェントに発行します。監視対象マシンのSNMPエージェントはMIBファイルを参照して,Datareplicatorのコマンドを実行します。ただし,コマンドの実行結果(戻り値)は返しません。
遠隔操作で実行したコマンドの内容は,監視対象マシンのシステムログとイベントログに出力します。ただし,「%」記号は出力しません。正常にコマンドを実行したときは,運用ディレクトリ内のコマンドログに出力します。
(2) 実行できるコマンドの条件
遠隔操作では,Datareplicatorのコマンドだけ実行できます。それ以外のコマンドは実行できません。さらに,コマンド名とオプションが適正かどうかのチェックはしません。間違ったコマンド名でもそのまま実行します。
SNMPエージェントはコマンドを実行できますが,コマンドの応答は受け取れません。そのため,対話式のコマンド(実行後に問い合わせがあるコマンド)は実行できません。
- 実行できないコマンド
- hdestart -iコマンド
JP1/Cm2を使った遠隔操作の概要を次の図に示します。
図3-30 JP1/Cm2を使った遠隔操作の概要
![[図データ]](figure/rz03s310.gif)
- 注※1
- JP1/Cm2/Network Node Managerを示します。
- 注※2
- UNIX版の場合:JP1/Cm2のSNMPエージェント
- Windows版の場合:DatareplicatorのSNMPエージェント
- 説明
- 監視マシンのJP1/Cm2/Network Node Manager上で,Datareplicatorのコマンドとオプションを指定します。JP1/Cm2/Network Node Managerは,DatareplicatorのMIBファイルを参照して,コマンド名,オプション,SET要求コード,及びシステムインデックスを,監視対象マシンのSNMPエージェントに渡します。
- 監視対象マシンのSNMPエージェントは,DatareplicatorのMIBファイルを参照して,指定したコマンドとオプションを実行します。
- Datareplicatorのコマンドを実行します。コマンドの実行結果はJP1/Cm2/Network Node Managerに返さないので,状態監視や情報取得で確認してください。