HiRDB データ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 8
HAモニタによる系切り替え機能を使うときに準備する項目を次に示します。ここで説明している項目は,「6.9.1(1) 系切り替えの種類」で説明した系切り替えすべてで有効です。
HAモニタについては,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。
HAモニタのserver定義文で,Datareplicatorの動作環境を設定します。Datareplicatorは,HiRDBと連動して系切り替えを行います。server定義文の指定例を次に示します。
/**** Resource ***/
resource alias REPres ,
group groupA ,
initial online ,
disk /dev/vg00:/dev/vg01 ,
lan_updown use ;
/**** Replicator ***/
server name /HAmon/etc/replica.up ,
alias repl ,
acttype monitor ,
initial online ,
termcommand /HAmon/etc/replica.down ,
lan_updown nouse ,
parent REPres ,
group groupA ;
|
/**** Replicator ***/
server name /HAmon/etc/replica.up ,
alias repl ,
acttype monitor ,
initial online ,
termcommand /HAmon/etc/replica.down ,
disk /dev/vg01 ,
lan_updown use ,
group groupA ;
|
抽出側Datareplicatorの系切り替えでは,データ連動用連絡ファイルをHiRDB本体と共用しています。そのため,データ連動用連絡ファイルのボリューム配置や,HiRDB本体とDatareplicatorとの起動タイミングを調整する必要があります。
HAモニタがリソースサーバ機能をサポートしているバージョンである場合,抽出側Datareplicatorの系切り替えでは,HAモニタのリソースサーバ機能を使用することで,起動タイミングの調整が不要になります。系切り替え環境の構築を簡略化できる,リソースサーバ機能を使用することをお勧めします。
次に,Datareplicatorに関するserver定義文の各オペランドの指定について説明します。詳細はマニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。
リソースサーバの定義に関する各オペランドの指定について説明します。
Datareplicatorの定義に関する各オペランドの指定について説明します。
sleep 5※ 1. su - hirdbdba -c /opt/hirdbds/bin/hdestart 2> /tmp/start_log 2. |
su - hirdbdba -c "/opt/hirdbds/bin/hdestop -t sendterm -w" 2> /tmp/stop_log 1. |
系切り替え機能を使うためには,Datareplicatorのファイルを共有ディスク装置に割り当てる必要があります。割り当てが必要なDatareplicatorのファイルについては,「表6-18 系切り替え機能を使うときのファイルの準備」を参照してください。
「表6-18 系切り替え機能を使うときのファイルの準備」で示したファイルを現用系と予備系とで共有する外付けハードディスク(キャラクタ型スペシャルファイル)に作成し,互いのDatareplicatorから同じパスでこれらのファイルを参照できるように設定してください。なお,共有ディスク装置として,Datareplicatorファイルシステム領域を使えます。
次のネットワーク構成は,IPアドレスを引き継ぐ構成にしてください。
系切り替え機能を使うためには,共有ディスク装置に割り当てなければならないファイルや,現用系と予備系とで同じディレクトリ名下に複写しておかなければならないファイルがあります。
共有ディスク装置に割り当てるファイルは,現用系及び予備系のHiRDB Datareplicatorから同じパス名で参照できるように,シンボリックリンクを作成しておく必要があります。シンボリックリンクの作成方法については,「4.6.2 抽出側Datareplicatorで使うファイルの準備」及び「4.7.2 反映側Datareplicatorで使うファイルの準備」を参照してください。
系切り替え機能を使うときのファイルの準備を次の表に示します。
表6-18 系切り替え機能を使うときのファイルの準備
| 区分 | ファイル名 | 共有ディスク装置 | 同一ディレクトリ名 |
|---|---|---|---|
| 抽出側Datareplicator | 抽出システム定義ファイル | − | 同一 |
| 抽出環境定義ファイル | − | 同一 | |
| 送信環境定義ファイル | − | 同一 | |
| 抽出定義ファイル※ | − | − | |
| 二重化定義ファイル | − | 同一 | |
| 二重化制御ファイル | − | 同一 | |
| 抽出定義プリプロセスファイル | D | − | |
| 抽出情報キューファイル | D | − | |
| 抽出マスタステータスファイル | D | − | |
| 抽出サーバステータスファイル | D | − | |
| 抽出マスタエラー情報ファイル | − | − | |
| 抽出ノードマスタエラー情報ファイル | − | − | |
| 抽出マスタトレースファイル | − | − | |
| 抽出ノードマスタトレースファイル | − | − | |
| データ連動用連絡ファイル | H | − | |
| コマンドログファイル | − | − | |
| 反映側Datareplicator | 反映システム定義ファイル | − | 同一 |
| 反映環境定義ファイル | − | 同一 | |
| 反映定義ファイル | − | 同一 | |
| 二重化定義ファイル | − | 同一 | |
| 二重化制御ファイル | − | 同一 | |
| 反映情報キューファイル | D | − | |
| 反映ステータスファイル | D | − | |
| 反映マスタステータスファイル | D | − | |
| 反映エラー情報ファイル | − | − | |
| 反映トレースファイル | − | − | |
| 未反映情報ファイル | − | − | |
| コマンドログファイル | − | − | |
| SAMファイル | − | 同一 | |
| 更新情報定義ファイル | − | 同一 | |
| 抽出対象外データ格納ファイル | − | 同一 | |
| ユーザ作成の文字コード変換用マッピングテーブル | − | 同一 | |
| 回復情報ファイル | − | − |
抽出側Datareplicatorでは,抽出マスタプロセスから抽出ノードマスタプロセスへの通信用にIPアドレスを引き継ぐホスト名を割り当てる必要があります。このとき,HiRDBで使用するホスト名とは別のホスト名を割り当てる必要があります。
抽出側Datareplicator用に割り当てたIPアドレスを引き継ぐホスト名は,抽出システム定義のnode_hostオペランドに,抽出対象HiRDBのシステム共通定義のpdstartコマンド,又はpdunitコマンドの-xで指定したホスト名と対応付けて指定する必要があります。
抽出側システムのサーバと主要なプロセスの関係を次の図に示します。
図6-29 抽出側システムのサーバと主要なプロセスの関係
抽出対象HiRDBのシステム共通定義のpdstartコマンド,又はpdunitコマンドの-xで指定したホスト名と,抽出ノードマスタプロセスを起動するホスト名との対応付けを定義に指定します。抽出マスタプロセスは,抽出ノードマスタプロセスを起動するホストに対して接続します。
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