スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 SQLリファレンス

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2.16 スカラ関数

データ型の変数,データの部分抽出,値の変換などをSQLの問合せ式中の選択式,又は探索条件で指定します。

スカラ関数には,次の3種類があります。

スカラ関数の一覧を次の表に示します。

表2-28 スカラ関数の一覧

分 類 スカラ関数 機 能 スカラ関数の種別
変換関数 INTEGER 数データを整数データに変換します。 組込み
DECIMAL 数データを10進数データに変換します。 組込み
FLOAT 数データを浮動小数点データに変換します。 組込み
DIGITS 整数,10進数,日間隔データ,又は時間隔データの数字の部分を抽出して,文字列表現に変換します。 組込み
NUMEDIT 数値を編集して,文字列表現に変換します。 定義
STRTONUM 数値の文字列表現を,数データ型に変換します。 定義
CHARACTER 日付データ,時刻データ,又は時刻印データを,文字列表現に変換します。 組込み
VARCHAR_FORMAT 日付データ,時刻データ,及び時刻印データを,指定した書式の文字列表現に変換します。 組込み
DATE 指定した書式の日付の文字列表現を,日付データに変換します。
西暦1年1月1日からの通算日数をそれが示す日付データに変換します。
組込み
DAYS 日付データ,又は時刻印データを西暦1年1月1日からの通算日数に変換します。 組込み
TIME 指定した書式の時刻の文字表現を,時刻データに変換します。 組込み
TIMESTAMP 時刻印の既定の文字列表現を,時刻印データに変換します。西暦1年1月1日からの通算日数を,それが示す時刻印データに変換します。日付データと時刻データから,それらを組み合わせた時刻印データに変換します。 組込み
TIMESTAMP_FORMAT 指定した書式に従った時刻印の文字列表現を,時刻印データに変換します。 組込み
MIDNIGHTSECONDS 深夜0時から,指定した時刻までの秒数を求めます。 定義
HEX 値式を16進文字列表現に変換します。 組込み
ASCII 文字をアスキーコードに変換します。 定義
CHR アスキーコードを文字に変換します。 定義
RADIANS 角度を,度数からラジアンに変換します。 定義
DEGREES 角度を,ラジアンから度数に変換します。 定義
CAST指定 値式のデータを,指定したデータ型に変換します。
CAST指定については,「2.25 CAST指定」を参照してください。
該当しません
抽出関数 YEAR 日付データ,時刻印データ,又は日間隔データから年の部分を抽出します。 組込み
MONTH 日付データ,時刻印データ,又は日間隔データから月の部分を抽出します。 組込み
DAY 日付データ,時刻印データ,又は日間隔データから日の部分を抽出します。 組込み
HOUR 時刻データ,時刻印データ,又は時間隔データから時間の部分を抽出します。 組込み
MINUTE 時刻データ,時刻印データ,又は時間隔データから分の部分を抽出します。 組込み
SECOND 時刻データ,時刻印データ,又は時間隔データから秒の部分を抽出します。 組込み
数学関数 ABS 値式の絶対値を返します。 組込み
MOD 剰余を返します。 組込み
CEIL その数値以上の最小の整数を求めます。 定義
FLOOR その数値以下の最大の整数を求めます。 定義
TRUNC 数値の,指定したけた未満を切り捨てます。 定義
ROUND 切り上げと切り捨ての境界値を指定して,指定したけたに数値を丸めます。又は,四捨五入します。 定義
SIGN 数値の符号を1(正),0,−1(負)で求めます。 定義
SQRT 数値の平方根を求めます。 定義
POWER 数値の累乗を求めます。 定義
EXP 自然対数の底の累乗を求めます。 定義
LN 自然対数を求めます。 定義
LOG10 常用対数を求めます。 定義
SIN ラジアンで指定した角度の正弦(三角関数)を求めます。 定義
COS ラジアンで指定した角度の余弦(三角関数)を求めます。 定義
TAN ラジアンで指定した角度の正接(三角関数)を求めます。 定義
ASIN 指定した数値の逆正弦(三角関数)をラジアンで求めます。 定義
ACOS 指定した数値の逆余弦(三角関数)をラジアンで求めます。 定義
ATAN 指定した数値の逆正接(三角関数)をラジアンで求めます。 定義
ATAN2 点(x,y)の逆正接(三角関数)をラジアンで求めます。 定義
SINH 双曲線正弦を求めます。 定義
COSH 双曲線余弦を求めます。 定義
TANH 双曲線正接を求めます。 定義
PI 円周率πを求めます。 定義
文字列操作関数 SUBSTR データ列(文字列又はバイナリ列)中の指定した位置から,指定した文字数又は長さの部分データ列を求めます。 組込み
LEFTSTR 文字列中の先頭から,指定した文字数の部分文字列を求めます。 定義
RIGHTSTR 文字列中の最後から,指定した文字数の部分文字列を求めます。 定義
UPPER 文字列データ中の英小文字を英大文字に変換します。 組込み
LOWER 文字列データ中の英大文字を英小文字に変換します。 組込み
TRANSL
(TRANSL_LONG)
文字列中の指定した文字を,対応するほかの文字に文字変換します。 定義
LTRIM 左から,空白又は指定した文字を繰り返し削除します。 定義
RTRIM 右から,空白又は指定した文字を繰り返し削除します。 定義
LTRIMSTR 左から,指定した文字列を繰り返し削除します。 定義
RTRIMSTR 右から,指定した文字列を繰り返し削除します。 定義
REPLACE
(REPLACE_LONG)
文字列中の部分文字列を,ほかの文字列に繰り返し置き換えます。 定義
INSERTSTR
(INSERTSTR_LONG)
指定した位置から,指定した文字数の部分文字列を文字列中から削除して,その位置に別の文字列を挿入します。 定義
POSSTR 文字列中に,指定した位置以降にn回数目に出現する,指定した部分文字列の文字位置を求めます。 定義
REVERSESTR 左右を反転した文字列を求めます。 定義
POSITION データ列(文字列又はバイナリ列)中に,指定した位置以降に最初に出現する,指定した部分データ列の位置を求めます。 組込み
日付操作関数 NEXT_DAY 指定した日付の次の,指定した曜日の日付を求めます。 定義
LAST_DAY 指定した日付の,年月の最終日を求めます。 定義
DAYOFWEEK 指定した日付の曜日が,その週の何日目かを求めます。 定義
DAYOFYEAR 指定した日付が,その年の何日目かを求めます。 定義
DAYNAME 指定した日付の曜日を,英語で求めます。 定義
WEEK 指定した日付が,その年の第何週目かを求めます。 定義
WEEKOFMONTH 指定した日付が,その月の第何週目かを求めます。 定義
MONTHNAME 指定した日付の月の,英語名を求めます。 定義
ROUNDMONTH 切り上げの最小の日を指定し,日付の日を端数として,年月に丸めた日付を求めます。 定義
TRUNCYEAR 年度の最初の月日を指定して,その年度の最初の日付を求めます。 定義
QUARTER 年度の最初の月日を指定して,それが第何四半期かを求めます。 定義
HALF 年度の最初の月日を指定して,それが上期か下期かを求めます。 定義
CENTURY 指定した日付の世紀を求めます。 定義
MONTHS_BETWEEN 日付間の月数を,実数で求めます。 定義
YEARS_BETWEEN 日付間の年数を,実数で求めます。 定義
日時操作関数 DATE_TIME 日付データと時刻データとを連結して,時刻印の既定の文字列表現に変換します。 定義
INTERVAL_DATETIMES 既定の文字列表現の時刻印間の,日時間隔を求めます。 定義
ADD_INTERVAL 既定の文字列表現の時刻印に,日時間隔を加算します。 定義
検査関数 ISDIGITS 文字列中のすべての文字が,数字かどうかを検査します。 定義
IS_DBLBYTES 文字列中のすべての文字が,全角文字かどうかを検査します。 定義
IS_SNGLBYTES 文字列中のすべての文字が,半角文字かどうかを検査します。 定義
XML型値操作関数 XMLQUERY XQueryを評価し,評価結果のXML型の値を生成します。 プラグイン
XMLSERIALIZE XML型の値からVARCHAR型又はBINARY型の値を生成します。 プラグイン
XMLPARSE XML文書からXML型の値を生成します。 プラグイン
そのほかの関数 LENGTH 値式のデータの長さを求めます。 組込み
VALUE 値式の並びの中からナル値でない最初の値式を抽出します。 組込み
GREATEST 引数中の最大値を求めます。 定義
LEAST 引数中の最小値を求めます。 定義
IS_USER_CONTAINED_IN_HDS_GROUP ユーザがディレクトリサーバのロールに属しているかどうかの判定結果を返します。
IS_USER_CONTAINED_IN_HDS_GROUPは,ディレクトリサーバ連携機能を使用しているときだけ有効となります。
組込み
BIT_AND_TEST 指定した引数同士のビットごとの論理積を求め,結果を真偽で返します。 組込み
CASE式 条件付けられた値を指定します。
CASE式については,「2.17 CASE式」を参照してください。
該当しません

(凡例)
組込み:システム組込みスカラ関数
定義:システム定義スカラ関数
プラグイン:プラグイン定義スカラ関数
<この節の構成>
2.16.1 システム組込みスカラ関数
2.16.2 システム定義スカラ関数
2.16.3 プラグイン定義スカラ関数