スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 UAP開発ガイド

[目次][索引][前へ][次へ]

19.3.11 UAPの作成と実行

<この項の構成>
(1) SQLJトランスレータの実行方法
(2) UAPのコンパイルと実行

(1) SQLJトランスレータの実行方法

1.環境変数を設定する
HiRDBクライアントがIPF版のUNIX版の場合:
環境変数に次の内容を設定してください。なお,下線部はデフォルトのインストールディレクトリです。
  • HiRDB/Developer's Kitのとき
    CLASSPATH=$CLASSPATH:/HiRDB/client/lib/pdsqlj.jar※1
  • HiRDB/Run Timeのとき
    CLASSPATH=$CLASSPATH:/HiRDB/client/lib/pdruntime.jar※2
    CLASSPATH=$CLASSPATH:/HiRDB/client/lib/pdnativert.jar※3
    注※1
    32ビットモードのHP-UX (IPF)版の場合はpdsqlj32.jarとなります。
    注※2
    32ビットモードのHP-UX (IPF)版の場合はpdruntime32.jarとなります。
    注※3
    32ビットモードのHP-UX (IPF)版の場合はpdnativert32.jarとなります。
HiRDBクライアントがWindows版の場合:
「コントロールパネル」−「システム」−「詳細」-「環境変数」に,次の内容を設定してください。なお,下線部はデフォルトのインストールディレクトリです。
  • HiRDB/Developer's Kitのとき
    CLASSPATH=%CLASSPATH%:\HiRDB\UTL\pdsqlj.jar
  • HiRDB/Run Timeのとき
    CLASSPATH=%CLASSPATH%\HiRDB\UTL\pdruntime.jar
    CLASSPATH=%CLASSPATH%\HiRDB\UTL\pdnativert.jar

2.SQLJトランスレータを実行する
SQLJトランスレータは,Java仮想マシン上で動作します。
形式:
 
 pdjava [オプション] ファイル名1.sqlj [ファイル名2.java]
 
説明:
オプション:
SQLJトランスレータのオプションを次の表に示します。
ファイル名1:
SQLJを記述したUAPソースファイルです。
ファイル名2:
ポストソースファイルです。
ファイル名1,ファイル名2にはパスを含んでもかまいません。ファイル名2.javaを指定しない場合は,ファイル名1.javaを指定したとみなされます。

表19-8 SQLJトランスレータのオプション

オプション 記述形式 説明
-dir -dir=ディレクトリ名 ポストソースファイルを生成するディレクトリを指定します。
-d -d=ディレクトリ名
-status -status プリプロセスするときの内部状態を表示します。デバッグ用のオプションです。
-J -J-オプション SQLJトランスレータ実行時の,Java仮想マシンのオプションを指定します。
-version -version SQLJトランスレータのバージョンを表示します。トランスレートは行いません。
-help -help オプションの説明を表示する場合に指定します。トランスレートは行いません。
-native -native ネイティブインタフェース用のポストソースを生成します。オプションを複数指定する場合は,必ず先頭に指定してください。
-d 64 -d 64 64ビットモードのHP-UX(IPF)版でSQLJトランスレータを実行する場合に指定します。
注1
オプションを複数指定する場合は,スペースを入れて指定してください。
スタンダードインタフェース版の場合は二つまで,ネイティブインタフェース版の場合は三つ(-native含む)まで指定できます。それ以上指定するとエラーとなります。
注2
ネイティブインタフェース版を使用するための-nativeオプションは,必ず先頭に指定してください。2番目以降に指定するとエラーとなります。
注3
-help又は-versionオプションを指定した場合,ほかのオプションは無視されます。ただし,-helpと-versionを同時に指定した場合は,どちらも有効となります。
 
実行例:
実行例を次に示します。
  • スタンダードインタフェース版の場合
    (例1)pdjava ファイル名.sqlj
    (例2)pdjava -dir=d:\sqljsrc ファイル名.sqlj
    (例3)pdjava -d64 ファイル名.sqlj
    注※
    64ビットモードのHP-UX (IPF)版での実行例です。
  • ネイティブインタフェース版の場合
    (例1)pdjava -native ファイル名.sqlj
    (例2)pdjava -native -dir=d:\sqljsrc ファイル名.sqlj
    (例3)pdjava -native -d64 ファイル名.sqlj
    注※
    64ビットモードのHP-UX (IPF)版での実行例です。

(2) UAPのコンパイルと実行

1.環境変数を設定する
(1) SQLJトランスレータの実行方法」の1.を参照してください。

2.ポストソースをコンパイルする
SQLJトランスレータで生成したポストソースを,javaコンパイラでコンパイルします。コンパイル時の形式を次に示します。
 
 javac ファイル名2.java
 

3.CLASSPATHにJDBCのドライバのパスを設定する
JDBCのドライバのパスの設定方法については,「17.1 インストールと環境設定」を参照してください。

4.DriverManagerを使用したDB接続
DriverManagerを使用したDB接続については,「17.2.1 Driverクラス」を参照してください。

5.Java仮想マシンでCLASSファイルを実行する

Java仮想マシンでClassファイルを実行します。実行時の形式を次に示します。

 
 java ファイル名2
 

32ビットモードのHP-UX (IPF)版で実行する場合は次のようになります。

 
 java -d64 ファイル名2