スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 UAP開発ガイド

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18.10 指定できるクライアント環境定義

JDBCドライバで指定できるクライアント環境定義の一覧を次の表に示します。なお,一覧中の番号は,「6.6.4 クライアント環境定義の設定内容」での各環境変数の番号と対応しています。

表18-81 JDBCドライバで指定できるクライアント環境定義の一覧

番号 環境変数名 対応するシステムプロパティ※1 機能 環境変数の分類
1 PDHOST HiRDB_for_Java_PDHOST 接続するHiRDBサーバのホスト名を指定します。 システム構成
2 PDNAMEPORT HiRDB_for_Java_PDNAMEPORT HiRDBサーバのポート番号を指定します。
3 PDFESHOST HiRDB_for_Java_PDFESHOST フロントエンドサーバのホスト名を指定します。
4 PDSERVICEGRP HiRDB_for_Java_PDSERVICEGRP シングルサーバ又はフロントエンドサーバのサーバ名を指定します。
5 PDSRVTYPE HiRDB_for_Java_PDSRVTYPE HiRDBサーバの種別を指定します。
6 PDSERVICEPORT HiRDB_for_Java_PDSERVICEPORT 高速接続用のポート番号を指定します。
7 PDFESGRP HiRDB_for_Java_PDFESGRP 高速接続をする場合,接続するFESグループを指定します。
8 PDCLTRCVPORT HiRDB_for_Java_PDCLTRCVPORT クライアントの受信ポート番号を指定します。
9 PDCLTRCVADDR HiRDB_for_Java_PDCLTRCVADDR クライアントのIPアドレス又はホスト名を指定します。
20 PDUSER HiRDB_for_Java_PDUSER 認可識別子,及びパスワードを指定します。UNIX環境の場合は,この環境変数を省略できます。 ユーザ実行環境
21 PDCLTAPNAME HiRDB_for_Java_PDCLTAPNAME HiRDBサーバに対してアクセスする,UAPの識別情報(UAP識別子)を指定します。
24 PDDBLOG HiRDB_for_Java_PDDBLOG UAPを実行するときに,データベースの更新ログを取得するかしないかを指定します。
25 PDEXWARN HiRDB_for_Java_PDEXWARN サーバから警告付きのリターンコードを受け取るかどうかを指定します。
26 PDSUBSTRLEN HiRDB_for_Java_PDSUBSTRLEN 1文字を表現する最大バイト数を指定します。
30 PDCLTGRP HiRDB_for_Java_PDCLTGRP クライアントグループの接続枠保証機能を使用する場合,クライアントグループ名を指定します。
32 PDAUTORECONNECT HiRDB_for_Java_PDAUTORECONNECT 自動再接続機能を使用するかどうかを指定します。
33 PDRCCOUNT HiRDB_for_Java_PDRCCOUNT 自動再接続機能でのCONNECTのリトライ回数を指定します。
34 PDRCINTERVAL HiRDB_for_Java_PDRCINTERVAL 自動再接続機能でのCONNECTのリトライ間隔を指定します。
35 PDUAPENVFILE HiRDB_for_Java_PDUAPENVFILE UAPを個別の環境で実行する場合,実行する環境を定義したUAP環境定義ファイルを指定します。
36 PDDBBUFLRU HiRDB_for_Java_PDDBBUFLRU UAPがアクセスしたページをグローバルバッファにキャッシュするときの処理に,LRU方式を適用するかどうかを指定します。
37 PDHATRNQUEUING HiRDB_for_Java_PDHATRNQUEUING クライアントでトランザクションキューイング機能を使用しない場合に指定します。
38 PDCLTBINDLOOPBACKADDR HiRDB_for_Java_PDCLTBINDLOOPBACKADDR HiRDBサーバとの通信で使用する受信ポートの生成時,ループバックアドレスでbind()するかどうかを指定します。
48 PDCWAITTIME HiRDB_for_Java_PDCWAITTIME HiRDBクライアントからHiRDBサーバへ要求をしてから,応答が戻ってくるまでのHiRDBクライアントの最大待ち時間を指定します。 システム監視
49 PDSWAITTIME HiRDB_for_Java_PDSWAITTIME HiRDBサーバがHiRDBクライアントからの要求に対する応答を返してから,次にHiRDBクライアントから要求が来るまでのHiRDBサーバの最大待ち時間を指定します。
この時間監視は,トランザクション処理中の時間を対象とします。
50 PDSWATCHTIME HiRDB_for_Java_PDSWATCHTIME HiRDBサーバがHiRDBクライアントからの要求に対する応答を返してから,次にHiRDBクライアントから要求が来るまでのHiRDBサーバの最大待ち時間を指定します。
この時間監視は,トランザクション処理以外の時間を対象とします。
51 PDCWAITTIMEWRNPNT HiRDB_for_Java_PDCWAITTIMEWRNPNT SQL実行時間警告出力機能使用時に,SQL実行時間警告情報ファイルを出力する契機を,HiRDBクライアントの最大待ち時間に対する比率,又は時間で指定します。
55 PDNBLOCKWAITTIME HiRDB_for_Java_PDNBLOCKWAITTIME HiRDBサーバ,HiRDBクライアント間のコネクション接続完了を監視する場合,ノンブロックモード時のコネクション確立監視時間を指定します。
56 PDCONNECTWAITTIME HiRDB_for_Java_PDCONNECTWAITTIME HiRDBサーバとの接続時,HiRDBサーバから応答が戻ってくるまでのHiRDBクライアントの最大待ち時間を指定します。
57 PDCLTPATH HiRDB_for_Java_PDCLTPATH HiRDBクライアントが作成するSQLトレースファイル及びエラーログファイルの格納先ディレクトリを指定します。 トラブルシュート
58 PDSQLTRACE※2 HiRDB_for_Java_PDSQLTRACE UAPのSQLトレースを出力するSQLトレースファイルのサイズを,バイト単位で指定します。
61 PDPRMTRC HiRDB_for_Java_PDPRMTRC SQLトレースにパラメタ情報及び検索データを出力するかどうかを指定します。
62 PDPRMTRCSIZE HiRDB_for_Java_PDPRMTRCSIZE SQLトレースに出力するパラメタ情報及び検索データの最大データ長を指定します。
64 PDUAPREPLVL HiRDB_for_Java_PDUAPREPLVL UAP統計レポートの出力情報を指定します。
65 PDREPPATH HiRDB_for_Java_PDREPPATH PDCLTPATHで指定したディレクトリとは別のディレクトリに,UAP統計レポートを出力するかどうかを指定します。
66 PDTRCPATH HiRDB_for_Java_PDTRCPATH 動的SQLトレースファイルの格納先ディレクトリを指定します。
68 PDSQLTEXTSIZE HiRDB_for_Java_PDSQLTEXTSIZE SQLトレースに出力するSQL文のサイズを指定します。
70 PDRCTRACE HiRDB_for_Java_PDRCTRACE UAPの再接続トレースを出力するファイルのサイズを指定します。
71 PDWRTLNPATH HiRDB_for_Java_PDWRTLNPATH WRITE LINE文の値式の値を出力する,ファイルの格納先ディレクトリを指定します。
72 PDWRTLNFILSZ HiRDB_for_Java_PDWRTLNFILSZ WRITE LINE文の値式の値を出力する,ファイルの最大サイズを指定します。
73 PDWRTLNCOMSZ HiRDB_for_Java_PDWRTLNCOMSZ WRITE LINE文の値式の値の合計サイズを指定します。
78 PDVWOPTMODE HiRDB_for_Java_PDVWOPTMODE アクセスパス情報ファイルを取得するかどうかを指定します。 アクセスパス表示ユティリティ用アクセスパス情報ファイル
82 PDSTJTRNOUT HiRDB_for_Java_PDSTJTRNOUT UAPに関する統計情報を,トランザクションごとに統計ログファイルに出力するかどうかを指定します。 UAPに関する統計情報の出力単位
83 PDLOCKLIMIT HiRDB_for_Java_PDLOCKLIMIT 一つのサーバに対してUAPから発行する排他要求の上限値を指定します。 排他制御
84 PDDLKPRIO HiRDB_for_Java_PDDLKPRIO UAPのデッドロックプライオリティ値を指定します。
85 PDLOCKSKIP HiRDB_for_Java_PDLOCKSKIP 無排他条件判定をするかどうかを指定します。
86 PDFORUPDATEEXLOCK HiRDB_for_Java_PDFORUPDATEEXLOCK FOR UPDATE句を指定した(又は仮定された)SQLの排他オプションに,WITH EXCLUSIVE LOCKを適用するかどうかを指定します。
87 PDISLLVL HiRDB_for_Java_PDISLLVL SQL文のデータ保証レベルを指定します。 SQL関連
88 PDSQLOPTLVL HiRDB_for_Java_PDSQLOPTLVL データベースの状態を考慮して,最も効率的なアクセスパスを決定するための最適化の方法(SQL最適化オプション)を指定します。
89 PDADDITIONALOPTLVL HiRDB_for_Java_PDADDITIONALOPTLVL データベースの状態を考慮して,最も効率的なアクセスパスを決定するための最適化の方法(SQL拡張最適化オプション)を指定します。
90 PDHASHTBLSIZE HiRDB_for_Java_PDHASHTBLSIZE SQLの最適化で,ハッシュジョイン,副問合せのハッシュ実行を適用する場合,ハッシュ表サイズを指定します。
91 PDDFLNVAL HiRDB_for_Java_PDDFLNVAL 表中のデータを埋込み変数に取り出す場合,取り出した値がナル値のときに埋込み変数に既定値を設定するかどうかを指定します。
92 PDAGGR HiRDB_for_Java_PDAGGR GROUP BY処理に使用するメモリ量を決定するため,サーバごとに発生するグループ数の最大値を指定します。
93 PDCMMTBFDDL HiRDB_for_Java_PDCMMTBFDDL 操作系SQLを実行していたトランザクションで定義系SQLを実行する場合,自動的にコミットしてから定義系SQLを実行するかどうかを指定します。
94 PDPRPCRCLS HiRDB_for_Java_PDPRPCRCLS 開いているカーソルで使用しているSQL識別子を再度PREPARE文で使用する場合,開いているカーソルを自動的にクローズするかどうかを指定します。
96 PDDDLDEAPRPEXE HiRDB_for_Java_PDDDLDEAPRPEXE 先行トランザクションの前処理結果を無効にし,定義系トランザクションの実行を優先します。
97 PDDDLDEAPRP HiRDB_for_Java_PDDDLDEAPRP 閉じているホールダブルカーソルで使用している表の定義情報を,トランザクション間に他UAPからの変更を許可するかどうかを指定します。
98 PDLCKWAITTIME HiRDB_for_Java_PDLCKWAITTIME 排他要求が待ち状態になってから解除されるまでの最大監視時間を指定します。
100 PDDELRSVWDFILE HiRDB_for_Java_PDDELRSVWDFILE SQL予約語削除機能を使用する場合に,SQL予約語削除ファイル名を指定します。
101 PDHJHASHINGMODE HiRDB_for_Java_PDHJHASHINGMODE SQL拡張最適化オプションで「ハッシュジョイン,副問合せのハッシュ実行の適用」を選択した場合の,ハッシング方式を指定します。
102 PDCALCMDWAITTIME HiRDB_for_Java_PDCALCMDWAITTIME CALL COMMAND文によってコマンド,又はユティリティを開始してから終了するまでの,HiRDBクライアントの最大待ち時間を指定します。
103 PDSTANDARDSQLSTATE HiRDB_for_Java_PDSTANDARDSQLSTATE SQLSTATEの値を詳細に出力するかどうかを指定します。
104 PDBLKF HiRDB_for_Java_PDBLKF HiRDBサーバからHiRDBクライアントに検索結果を転送するときの,一回の転送処理で送られる行数を指定します。 ブロック転送機能
105 PDBINARYBLKF HiRDB_for_Java_PDBINARYBLKF 定義長が32,001バイト以上のBINARY型の選択式がある表を検索する場合,ブロック転送機能を適用するかどうかを指定します。
106 PDBLKBUFFSIZE HiRDB_for_Java_PDBLKBUFFSIZE ブロック転送機能で使用する,サーバ,クライアント間の通信バッファのサイズを指定します。
113 PDDBACCS HiRDB_for_Java_PDDBACCS インナレプリカ機能を使用している場合,カレントRDエリアではないRDエリアをアクセスしたいときに,そのRDエリアの世代番号を指定します。 インナレプリカ機能
114 PDDBORGUAP HiRDB_for_Java_PDDBORGUAP オンライン再編成閉塞のオリジナルRDエリアに対してUAPを実行する場合に指定します。 更新可能なオンライン再編成
115 PDSPACELVL HiRDB_for_Java_PDSPACELVL データの格納,比較,及び検索時の,空白変換レベルを指定します。 データの空白変換
116 PDCLTRDNODE HiRDB_for_Java_PDCLTRDNODE XDM/RD E2接続機能使用時に,接続するXDM/RD E2のデータベース識別子を指定します。 XDM/RD E2接続機能
119 PDCNSTRNTNAME HiRDB_for_Java_PDCNSTRNTNAME 参照制約,及び検査制約を定義する場合,制約名定義の位置を指定します。 参照制約及び検査制約
120 PDBESCONHOLD HiRDB_for_Java_PDBESCONHOLD バックエンドサーバ接続保持機能を使用するかどうかを指定します。 バックエンドサーバ接続保持機能
121 PDBESCONHTI HiRDB_for_Java_PDBESCONHTI バックエンドサーバ接続保持機能を使用する場合,バックエンドサーバ接続保持期間を指定します。
122 PDRDABLKF HiRDB_for_Java_PDRDABLKF 分散サーバから分散クライアントに検索結果を転送するときの,一回の転送処理で送られる行数を指定します。 分散データベース
130 PDPLGIXMK HiRDB_for_Java_PDPLGIXMK プラグインインデクスの遅延一括作成を使用するかどうかを指定します。 プラグイン
131 PDPLUGINNSUB HiRDB_for_Java_PDPLUGINNSUB 詳細については,各プラグインマニュアルを参照してください。
132 PDPLGPFSZ HiRDB_for_Java_PDPLGPFSZ プラグインの遅延一括作成用のインデクス情報ファイルの初期容量を指定します。
133 PDPLGPFSZEXP HiRDB_for_Java_PDPLGPFSZEXP プラグインの遅延一括作成用のインデクス情報ファイルの増分値を指定します。
134 PDJDBFILEDIR Type4 JDBCドライバでのExceptionトレースログのログファイル出力先を指定します。 JDBCドライバ
135 PDJDBFILEOUTNUM Type4 JDBCドライバでのExceptionトレースログのログファイルへの出力数を指定します。
136 PDJDBONMEMNUM Type4 JDBCドライバでのExceptionトレースログのメモリ内取得情報数を指定します。
137 PDJDBTRACELEVEL Type4 JDBCドライバでのExceptionトレースログのトレース取得レベルを指定します。

(凡例)
−:該当しません。

注※1
クライアント環境定義と同じ意味を持つ接続情報をシステムプロパティで指定できます。指定の優先順位については,「18.11 接続情報の優先順位」を参照してください。Exceptionトレースログに関する接続情報のシステムプロパティの設定については,「18.15.1(2) Exceptionトレースログを取得するための設定」を参照してください。
なお,内部ドライバの場合,システムプロパティの指定は無効です。

注※2
SQLトレースファイル名は,pdjsqlxxxxxxxx_ppppp_1.trc又はpdjsqlxxxxxxxx_ppppp_2.trcとなります。
xxxxxxxx:接続したサーバ名(最大8文字)
ppppp:クライアント側の受信ポート番号(5文字)
UAP統計レポート機能(PDREPPATHの指定),又はSQLトレース動的取得機能(PDTRCPATHの指定)によって取得する場合も,この形式となります。ただし,FES又はSDSへの接続前にSQLトレースファイルを取得する場合,ファイル名はpdjsql1.trc又はpdjsql2.trcとなります。

HiRDB.INIファイルを使用してクライアント環境変数を有効にする場合
次の場合,任意のディレクトリ下のHiRDB.INIファイル内に設定しているクライアント環境変数を有効にできます。
  • DriverManager.getConnectionのProperties引数中のHiRDB_for_Java_HiRDB_INIを指定している
  • DriverManager.getConnectionのURL中にHiRDB_INIを指定している
  • DataSource系インタフェースのsetHiRDBINIメソッドでHiRDB_INIファイルの絶対パスを指定している
指定の優先順位については,「18.11 接続情報の優先順位」を参照してください。
なお,内部ドライバの場合,HiRDB.INIファイルの指定は無効です。