スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 UAP開発ガイド
(1) インストールディレクトリ
ODBC3.5ドライバのインストールディレクトリを次の表に示します。
表14-1 ODBC3.5ドライバのインストールディレクトリ
プラットフォーム |
インストールディレクトリ |
Windows 2000 |
Windowsディレクトリ\System32 |
Windows Server |
Windows XP |
Windows Vista |
Linux |
/HiRDB/client/lib/ |
- 注1
- Windowsディレクトリは,デフォルトの場合は次のディレクトリとなります。
- Windows Server,Windows XP,及びWindows Vistaの場合:C:\WINDOWS
- Windows 2000の場合:C:\WINNT
- 注2
- 下線で示す部分は,HiRDBクライアントのインストールディレクトリとなります。
(2) インストールの流れ
ODBC3.5ドライバのインストールの流れを次に示します。
- ODBC3.5ドライバのインストール
提供媒体をセットし,インストールをします。
- ODBCドライバマネージャのインストール
Windows版の場合,ODBCドライバマネージャのバージョンが古いときは,ODBCドライバマネージャをインストールします。
Linux版の場合,HiRDBではODBCドライバマネージャを提供していません。ODBC3.5 APIをサポートしLinux上で動作するODBCドライバマネージャを別途インストールしてください。
- データソースの設定
データソースを設定します。
(3) インストール手順(Windows版の場合)
(a) ODBC3.5ドライバのインストール
- 統合CD-ROM中のhcd_inst.exeを実行して,日立総合インストーラを起動してください。
- 「日立総合インストーラ」画面で次のどちらかを選択して,[インストール実行]ボタンをクリックしてください。HiRDBのセットアッププログラムが起動します。
Windows版クライアント製品の場合:
- HiRDB/Run Timeの場合は[HiRDB/Run Time]
- HiRDB/Developer's Kitの場合は[HiRDB/Developer's Kit]
Windows版サーバ製品の場合:
- HiRDB/シングルサーバの場合は[HiRDB/Single Server]
- HiRDB/パラレルサーバの場合は[HiRDB/Parallel Server]
- 次に操作をしてください。選択したプログラムプロダクトのセットアッププログラムが起動します。
Windows版クライアント製品の場合:
HiRDBのセットアッププログラムの「プログラムプロダクトの選択」画面で次のどちらかを選択して,[次へ]ボタンをクリックしてください。
- HiRDB/Run Timeの場合は[HiRDB/Run Time]
- HiRDB/Developer's Kitの場合は[HiRDB/Developer's Kit]
Windows版サーバ製品の場合:
HiRDBのセットアッププログラムの「プログラムプロダクトの選択」画面で[HiRDB/Run Time]を選択して,[次へ]ボタンをクリックしてください。
- 「インストール先の選択」ダイアログボックスが表示されるので,必要に応じてインストール先を変更して[次へ]ボタンをクリックします。
- 「セットアップ方法の選択」ダイアログボックスで,「標準」又は「カスタム」を選択し,[次へ]ボタンをクリックします。
- 5.で「カスタム」を選択した場合,「コンポーネントの選択」ダイアログボックスで,「ODBC3.5ドライバ」を選択し,[次へ]ボタンをクリックします。
- ODBC3.5ドライバがWindowsディレクトリ\System32下にコピーされます。
- これでインストールは完了となります。
(b) ODBCドライバマネージャ(MDAC2.6RTMに含まれる)のインストール
インストールされているODBCドライバマネージャのバージョンが古い場合,Microsoftのホームページから最新のMDACを入手してインストールする必要があります。なお,ODBCドライバマネージャのバージョンは,「ODBCアドミニストレータ」を起動して,「バージョン情報」タブをクリックすると確認できます。「ドライバマネージャ」のバージョンが3.520.6526.0未満の場合,古いバージョンとなります。
(c) データソースの設定
- 「ODBCデータソースアドミニストレータ」を起動します。
- タブの項目が「ユーザDSN」であることを確認し,[追加]ボタンをクリックします。
- 「データソースの新規作成」ダイアログボックスが表示されるので,「HiRDB ODBC3.5 Driver」を選択して,[完了]ボタンをクリックします。
- 「HiRDB ODBC3.5 Driver セットアップ」ダイアログボックスが表示されるので,各項目を設定します。
- データソース名
- データソース名を識別するための,任意の名称を指定します。名称は,すべて半角文字の場合は32文字,すべて全角文字の場合は16文字で指定できます。なお,半角文字,全角文字は混在できます。
- PDHOST(ホスト名)
- HiRDB/シングルサーバの場合,シングルサーバのあるサーバマシンのホスト名を指定します。HiRDB/パラレルサーバの場合,システムマネジャがあるサーバマシンのホスト名を指定します。
- この項目を省略した場合,クライアント環境定義のPDHOSTの値が仮定されます。PDHOSTについては,「6.6.4 クライアント環境定義の設定内容」を参照してください。
- PDNAMEPORT(HiRDBシステムのポート番号)
- アクセスするHiRDBサーバのポート番号(システム定義のpd_name_portオペランドの指定値)を指定します。
- この項目を省略した場合,クライアント環境定義のPDNAMEPORTの値が仮定されます。PDNAMEPORTについては,「6.6.4 クライアント環境定義の設定内容」を参照してください。
- HiRDBクライアント環境変数ファイル名
- HiRDBクライアント環境定義ファイルの名称を,絶対パス名で指定します。データソースごとにHiRDBクライアント環境変数の指定値を変更したい場合に指定してください。例えば,高速接続機能(PDSERVICEPORT)を使用し複数のHiRDBに接続する場合に,HiRDBクライアント環境定義ファイルのファイル名を指定し,データソースごとに接続先を変更するときなどに指定します。
- 省略した場合は,HIRDB.INIが仮定されます。
- [OK]ボタンをクリックすると,「ユーザDSN」タブに戻り,登録したデータソースが表示されます。
データソースのセットアップを中止する場合は,「HiRDB ODBC3.5 Driverセットアップ」ダイアログボックスの[キャンセル]ボタンをクリックしてください。[キャンセル]ボタンをクリックすると,データソースは登録されません。
データソースを削除する場合の手順を次に示します。
- 「データソース」ダイアログボックスの中の,削除するデータソース名を選択します。
- [削除]ボタンをクリックすると,データソースが削除されます。
(4) インストール手順(Linux版の場合)
(a) ODBC3.5ドライバのインストール
日立PPインストーラを起動してODBC3.5ドライバをインストールしてください。
(b) ODBCドライバマネージャのインストール
Linux版の場合,HiRDBではODBCドライバマネージャを提供していません。別途インストールしてください。
(c) ODBCドライバ情報の登録
ODBCドライバの情報を登録するために,odbcinst.iniファイルを編集してください。
ここでは,ドライバマネージャにunixODBCを使用した場合を例にして説明します。
odbcinst.iniファイルは/user/local/etc下にあります。32ビットモードのLinux版HiRDB ODBC3.5ドライバを使用する場合のodbcinst.iniファイルの編集例を次に示します。
- (例)
[HiRDBOdbcDriver] ................................................1
Driver = /HiRDB/client/lib/libodbcdrv.so .........................2
|
- ドライバ名称
[ ]内の記述は,データソースと対応するドライバ名称です。
任意の名称を指定できます。
- Driver
Linux版HiRDB ODBC3.5ドライバを絶対パスで指定します。
64ビットモードの場合はlibodbcdrv64.soとなります。
(d) データソースの設定
odbc.iniファイルを編集してください。
ここでは,ドライバマネージャにunixODBCを使用した場合を例にして説明します。
odbc.iniファイルは,/user/local/etc下にあります。また,ホームディレクトリ下の.odbc.iniという隠しファイルとしても存在します。この二つのファイルは,WindowsでのシステムDSN及びユーザDSNに相当します。ユーザDSNとして編集する場合は,.odbc.iniファイルをアプリケーション実行ユーザのホームディレクトリに配置してください。
odbc.iniファイルの編集例を次に示します。
(例)
[HiRDB_LIN30] ......................................................1
Driver = HiRDBOdbcDriver ...........................................2
PDHOST = 10.209.34.223 .............................................3
PDNAMEPORT = 22200 .................................................4
INIFLNAME = /usr/local/etc/HiRDB.ini ...............................5
|
- データソース名
データソース名を識別するための,任意の名称を指定します。使用するODBCドライバマネージャの規則に従って指定してください。
- Driver
ドライバの登録でodbcinst.iniファイルに設定したドライバ名称を指定します。
- PDHOST
HiRDB/シングルサーバの場合,シングルサーバのあるサーバマシンのホスト名を指定します。HiRDB/パラレルサーバの場合,システムマネジャがあるサーバマシンのホスト名を指定します。
この項目を省略した場合,クライアント環境定義のPDHOSTの値が仮定されます。PDHOSTについては,「6.6.4 クライアント環境定義の設定内容」を参照してください。
- PDNAMEPORT
アクセスするHiRDBサーバのポート番号(システム定義のpd_name_portオペランドの指定値)を指定します。
この項目を省略した場合,クライアント環境定義のPDNAMEPORTの値が仮定されます。PDNAMEPORTについては,「6.6.4 クライアント環境定義の設定内容」を参照してください。
- INIFLNAME
HiRDBクライアント環境定義ファイルの名称を,絶対パス名で指定します。データソースごとにHiRDBクライアント環境定義の指定値を変更したい場合に指定してください。例えば,高速接続機能(PDSERVICEPORT)を使用し複数のHiRDBに接続する場合に,HiRDBクライアント環境定義ファイルのファイル名を指定し,データソースごとに接続先を変更するときなどに指定します。
省略した場合は,環境定義で設定されている値が仮定されます。
なお,UNIX版ではHiRDBクライアント環境定義ファイル(HiRDB.ini)は作成されないため,ファイルを用意してから指定してください。
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