スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 UAP開発ガイド

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12.2.1 分散クライアントと分散サーバの規則

UAPを作成するとき,分散クライアント,及び分散サーバでそれぞれ規則があります。ここでは分散クライアント側の規則,及び分散サーバ側の規則について説明します。

<この項の構成>
(1) 分散クライアント側の規則
(2) 分散サーバ側の規則

(1) 分散クライアント側の規則

(a) 構文チェック規則

UAPに記述されたSQLは,HiRDBの文法に従って構文チェックをします。分散サーバ側がHiRDB以外の場合,分散サーバ側の文法に従っていても,HiRDBの文法と一致しないSQL文は使用できません。

(b) 検索データ長の制限

DF/UXの受信バッファサイズによって一つのSQL文で検索できるデータ長が制限されます。特に,一括検索機能を使用する場合と,BLOB型のデータを検索する場合,注意が必要です。

DF/UXの受信バッファサイズによる検索データ長の制限の詳細については,マニュアル「分散データベース DF/UX」を参照してください。

(2) 分散サーバ側の規則

(a) 構文チェック規則

分散サーバ側では,分散サーバのSQLの文法に従って構文チェックをします。HiRDB側と分散サーバ側とのSQLの文法が一致しない場合,そのSQL文は使用できません。次に示すSQL文は,クライアントからサーバにそのまま構文が転送されます。記述上では同じ形式のSQL文の場合でも,分散サーバ側とHiRDB側との機能の差異などによって実行結果が同一にならないことがあるので注意してください。

(b) 文字コードの変換規則

分散サーバがXDM/RD,RDB1 E2,又はSQL/Kの場合,分散クライアントと分散サーバとで文字コードが異なるため,文字データを送受信するときに相手側で文字コードを変換します。また,文字データをキーにしてソートした場合,サーバ側で使用している文字コードの順に従ってソートされます。このため,ソート結果がクライアント側文字コードの順に従ってソートした場合と一致しないことがあるので注意が必要です。