pddblsRDエリアの状態表示

機能

RDエリアの状態を表示します。

実行者

HiRDB管理者が実行できます。

形式

HiRDB/シングルサーバの場合

 pddbls {-r RDエリア名〔,RDエリア名〕…|-r ALL}

        〔{-l|-a}〕 〔-b〕 〔-x 〔-y〕〕〔-M〕〔-D〕

HiRDB/パラレルサーバの場合

 pddbls {-r RDエリア名〔,RDエリア名〕…|-r ALL

         |-s サーバ名〔,サーバ名〕…}

         〔{-l|-a}〕 〔-b〕 〔-m〕 〔-x 〔-y〕〕〔-M〕〔-D〕

オプション

表示するRDエリア名を指定します。

すべてのRDエリアに関する情報を表示します。

<規則>
RDエリアを指定する場合の規則については,「1.5.2 運用コマンド,ユティリティでのRDエリアの指定」を参照してください。

サーバ内のすべてのRDエリアに関する情報を表示したい場合,表示するサーバ名を指定します。指定したサーバのすべてのRDエリアに関する情報を表示します。

指定できるサーバ数は最大128個です。129個以上指定すると,129個目以降のサーバは無視されます。

-l
RDエリアの状態を表示します。
-a
RDエリアに関するすべての情報を表示します。ただし,次に示す情報は表示されません。
  • 共用RDエリアに関する情報
  • インメモリデータバッファに関する情報
共用RDエリアに関する情報を表示する場合は-mオプションを,インメモリデータバッファに関する情報を表示する場合は-M及び-Dオプションを指定してください。
また,-mオプションを指定した場合,全バックエンドサーバの共用RDエリア情報が表示されます。ただし,共用RDエリア内のセグメント使用情報については,更新可能バックエンドサーバだけが表示されます。

閉塞状態のRDエリアの情報だけを表示します。サーバ名を指定した場合,そのサーバの閉塞状態のRDエリアについてだけ,情報を表示します。省略した場合,指定したすべてのRDエリアの情報を表示します。

共用RDエリアの情報を表示する場合に指定します。

-rオプションに共用RDエリアを指定し,かつ-mオプションを指定した場合,全バックエンドサーバの該当するRDエリアのRDエリア情報と共用RDエリア情報を表示します。

DAT形式で情報を表示する場合に指定します。

-xオプション指定時に,ヘッダを付ける場合に指定します。

このオプションはインメモリデータ処理に関するオプションです。

-rオプションで指定したインメモリRDエリアに割り当てられたインメモリデータバッファの状態を表示します。

このオプションはインメモリデータ処理に関するオプションです。

-rオプションで指定したインメモリRDエリアについて,次に示す情報を表示します。

規則

  1. pddblsコマンドは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。
  2. pddblsコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
  3. RDエリア名に,ユーザ用RDエリア又はユーザLOB用RDエリアを指定する場合は,データディクショナリ用RDエリアが次のどちらかの状態でなければなりません。
    • オープン状態,かつ閉塞解除状態
    • オープン状態,pdholdコマンドによる閉塞状態

注意事項

  1. pddblsコマンドのリターンコードを次に示します。
    0:正常終了
    4:警告終了
    8:異常終了
    12:異常終了(エラーメッセージを表示できない事象が発生)
    12の場合,シングルサーバ又はディクショナリサーバがあるホストのイベントログ中のエラーメッセージを参照して,エラーの要因を取り除いた後,再度コマンドを実行してください。イベントログ中にエラーメッセージが出力されていない場合は保守員に連絡してください。

出力形式

STATE OF RDAREA
RDAREA ID     STATUS  [SERVER] TYPE
              OPNMODE [SHARED][MEMORY-STATUS]
aa...a bb...b cc...c  dd...d  eeee
              jj...j  ppp     qq...q
 [SEGMENT   ff...f/gg...g]
 [UNABLE TO DISPLAY CODE=hh]
    :    :   :
 [NOT FOUND ii...i=aa...a]
 [RDAREA NOT FOUND]
 [DB-STAY-TIME  rr...r]
 [DB-SYNC-TIME  ss...s]

[説明]
aa...a
RDエリア名(30文字以内)
bb...b
RDエリア番号(10進数11けた)
cc...c
RDエリアの状態(17文字以内)。RDエリアの状態を次に示します。
RDエリアの状態意味セグメント情報
CLOSEクローズ
CLOSE HOLDクローズ,障害閉塞中
CLOSE HOLD(INQ)クローズ,参照可能コマンド閉塞中
CLOSE HOLD(CMD)クローズ,コマンド閉塞中
CLOSE HOLD(BU)クローズ,更新可能バックアップ閉塞中
CLOSE HOLD(BU I)クローズ,参照可能バックアップ閉塞中
CLOSE HOLD(BU W)クローズ,更新可能バックアップ閉塞中(WAITモード)
CLOSE HOLD(BU IW)クローズ,参照可能バックアップ閉塞中(更新WAITモード)
CLOSE ACCEPT-HOLDクローズ,pdholdコマンド受け付け状態
HOLD障害閉塞中
HOLD(INQ)参照可能コマンド閉塞中
HOLD(CMD)コマンド閉塞中
HOLD(BU)更新可能バックアップ閉塞中
HOLD(BU I)参照可能バックアップ閉塞中
HOLD(BU W)更新可能バックアップ閉塞中(WAITモード)
HOLD(BU IW)参照可能バックアップ閉塞中(更新WAITモード)
ACCEPT-HOLDpdholdコマンド受け付け状態
OPENオープン
(凡例)
○:表示します。
△:RDエリアのオープン契機がDEFER又はSCHEDULEの場合に表示されます。
-:表示しません。
注※
クローズ処理中は,セグメント情報を表示しません。
dd...d
HiRDB/パラレルサーバの場合,サーバ名(8文字以内)
eeee
RDエリアの種別
MAST
マスタディレクトリ用RDエリア
DDIR
データディレクトリ用RDエリア
DDIC
データディクショナリ用RDエリア
DLOB
データディクショナリLOB用RDエリア
USER
ユーザ用RDエリア
ULOB
ユーザLOB用RDエリア
LIST
リスト用RDエリア
RGST
レジストリ用RDエリア
RLOB
レジストリLOB用RDエリア
ff...f
RDエリア内の未使用セグメント数(10進数11けた)
LOB用RDエリアの場合,次のセグメントが未使用セグメント数に含まれますが,同期点に達するまで再使用はできません。同期点に達した後は再使用できるようになります。
  • DELETE文で削除されたBLOB型のデータが格納されていたセグメント
  • UPDATE文で更新されたBLOB型のデータについて,更新前のデータが格納されていたセグメント
  • DROP PROCEDURE,DROP SCHEMAなどの,手続き更新によって削除されたBLOB型のディクショナリデータが格納されていたセグメント
gg...g
RDエリア内の全セグメント数(10進数11けた)
hh
リターンコード。リターンコードを次に示します。
リターンコード意味対策方法
01該当するRDエリアが,情報を表示できない状態です。RDエリアの状態については,cc...cを参照してください。該当しません。
02該当するRDエリアは,ほかのトランザクションで占有されているため,情報を表示できない状態です。占有しているトランザクションの実行完了後に,再度実行してください。
03該当するRDエリアには,グローバルバッファが割り当てられていません。グローバルバッファを割り当てて,再度実行してください。
04HiRDBファイルアクセスで異常が発生しました。対応するエラーメッセージが出力されるので,そのメッセージから対策方法を検討してください。
05排他処理でエラーが発生しました。
101RDエリアの種別が不正です。該当するRDエリアに対して誤った運用をしていないか確認してください。誤りがない場合には,保守員に連絡してください。
ii...i
RDエリア指定の場合,「RDAREA」と表示されます(6文字以内)。
サーバ指定の場合,「SERVER」と表示されます。
jj...j
HiRDBファイルシステム領域のオープン契機ユーザ指定値。システム共通定義,データベース初期設定ユティリティ,又はデータベース構成変更ユティリティで指定したHiRDBファイルシステム領域のオープン契機(INITIAL,DEFER,又はSCHEDULEのどれか)を表示します。
ppp
共用RDエリア情報
SUP:共用RDエリア(更新可能バックエンドサーバ)
SRD:共用RDエリア(参照専用バックエンドサーバ)
NON:共用RDエリアではないRDエリア
-mオプションを省略した場合,又はHiRDB/シングルサーバの場合は,ヘッダ,及び共用RDエリア情報は表示されません。
qq...q
インメモリデータバッファの状態
表示される情報説明
Y (SYNC)このRDエリアはインメモリRDエリアになっています。インメモリデータバッファとインメモリRDエリアの同期が取れている状態(DB同期状態)です。
Y (ASYNC)インメモリデータバッファとインメモリRDエリアの同期が取れていない状態(DB非同期状態)です。
Y (OBST-MEM)インメモリデータバッファに障害が発生している状態(バッファ障害状態)です。
Y (OBST-DB)インメモリRDエリアに障害が発生している状態(RDエリア障害状態)です。
Y (OBST-ALL)インメモリデータバッファとRDエリアの両方に障害が発生している状態(バッファ障害状態かつRDエリア障害状態)です。
NこのRDエリアはインメモリRDエリアではありません。
-Mオプションを省略した場合は,この情報は表示されません(ヘッダも表示されません)。
rr...r
RDエリアをインメモリ化した時刻
最後にインメモリ化した時刻を,年(西暦4けた)/月/日 時:分:秒の形式で表示します。インメモリRDエリアがない場合,又は時刻を表示できない場合は,****/**/** **:**:**が表示されます。
-Dオプションを省略した場合は,この情報は表示されません(ヘッダも表示されません)。
ss...s
インメモリデータバッファとインメモリRDエリアの同期を取った時刻
最後に同期を取った時刻を,年(西暦4けた)/月/日 時:分:秒の形式で表示します。一度も同期を取っていない場合,又は時刻を表示できない場合は,****/**/** **:**:**が表示されます。
-Dオプションを省略した場合は,この情報は表示されません(ヘッダも表示されません)。
  • 指定したRDエリアがない場合は,「NOT FOUND RDAREA=」が表示されます。
  • 指定したサーバがない場合は,「NOT FOUND SERVER=」が表示されます。
  • -bオプションを指定したときに閉塞状態のRDエリアがない場合,又は-sオプションで指定したサーバにRDエリアがない場合は,「RDAREA NOT FOUND」が表示されます。
  • -aを指定したときに情報が表示されない場合は,「UNABLE TO DISPLAY CODE=hh」が表示されます。
     
[CR]は,改行を表します。
[DAT形式での出力規則]
  1. DAT形式で出力する場合の出力規則については,「1.5.3 コマンド実行結果をDAT形式で出力する場合の規則」を参照してください。
  2. 1行に1RDエリアの情報を表示します。
  3. オプションの指定,サーバ種別などによって取得できない情報については,空要素として表示します。
  4. -aオプション指定時にセグメント情報を取得できない状態の場合,RDエリア内の未使用セグメント数に-1,RDエリア内の全セグメント数にリターンコードを表示します。
  5. DAT形式で表示する場合,次のエラーメッセージは出力しません。
    [NOT FOUND ii...i=aa...a]
    [RDAREA NOT FOUND]