スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム定義(Windows(R)用)

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2.2.47 統計情報に関するオペランド

220) pdstbegin
●HiRDB/シングルサーバの場合のオペランド指定形式
pdstbegin 〔-k 統計情報種別〔,統計情報種別〕…〕
〔-m 時間間隔〕
●HiRDB/パラレルサーバの場合のオペランド指定形式
pdstbegin 〔-k 統計情報種別〔,統計情報種別〕…〕
〔-m 時間間隔〕
〔{-x ホスト名 | -u ユニット識別子}〕
〔{-a | -s サーバ名〔,サーバ名〕…}〕
 
HiRDBの開始時から統計情報を取得する場合に指定します。統計情報の出力を中止するときはpdstendコマンドを実行してください。出力先ファイルは統計ログファイルになります。
-k 統計情報種別〔,統計情報種別〕…
〜≪sys≫
出力する統計情報の種別を指定します。なお,統計情報の出力種別の指定状況は,pdls -d stjコマンドで確認できます。
統計情報の種類(-kオプションの指定) 出力する統計情報の種類 統計情報の出力契機
sys システムの稼働に関する統計情報 -mオプションに指定した時間間隔ごとに統計情報を出力します。
uap UAPに関する統計情報 HiRDBへの接続時及びHiRDBからの切り離し時に統計情報を出力します。
sql SQLに関する統計情報 SQLの実行開始時及びSQLの実行終了時に統計情報を出力します。
buf グローバルバッファに関する統計情報※1 シンクポイント時に統計情報を出力します。
fil データベース操作に関するHiRDBファイルの統計情報
dfw デファードライト処理に関する統計情報
idx インデクスに関する統計情報
sop SQL静的最適化に関する統計情報 動的SQLの前処理時,及び静的SQLの前処理時に,SQLオブジェクトバッファにヒットしなかった場合に統計情報を出力します。
dop SQL動的最適化に関する統計情報 FETCH文及びCLOSE文以外のSQL文を実行したときに統計情報を出力します。
pcd SQLオブジェクト実行に関する統計情報 SQLオブジェクトの実行時に統計情報を出力します。
sqh SQL文の履歴に関する統計情報 ※2 PREPARE時,及び埋込み型SQL文の実行時に統計情報を出力します。
obj SQLオブジェクト転送に関する統計情報※3 SQLオブジェクトの実行時に統計情報を出力します。
fsv 外部サーバの稼働に関する統計情報※3 トランザクション終了時に統計情報を出力します。
hba 外部サーバの利用状況に関する統計情報※3 外部サーバに対してSQLが実行されたときに統計情報を出力します。
注※1
これらの統計情報はシンクポイント時に取得され,シンクポイント間の情報が編集されます。このため,シンクポイントが2回以上発生しないと統計情報が取得されません。これらの統計情報を確実に取得するためには,pdstendコマンド実行直前に,pdlogswap又はpdlogsyncコマンドを実行してシンクポイントを発生させてください。
注※2
SQL文の履歴に関する統計情報は,SQLに関する統計情報(sql指定)を出力している場合に出力されます。
注※3
HiRDB/パラレルサーバ限定の統計情報です。HiRDB/シングルサーバの場合は出力しません。
 
-m 時間間隔
〜<符号なし整数> (( 1〜1440 )) ≪10≫
このオプションは「システムの稼働に関する統計情報」を取得する場合(-kオプションでsysを指定した場合)に指定します。
「システムの稼働に関する統計情報」を統計ログファイルに出力する間隔を分単位で指定します。
 
-x ホスト名
〜<ホスト名> (( 1〜32文字))
HiRDB/パラレルサーバの場合に,統計情報の出力対象となるユニットを限定するとき,pdunitオペランドの-xオプションに指定したホスト名を指定します。統計情報の出力対象となるユニットのホスト名を指定してください。
このユニットに影響分散スタンバイレス型系切り替えを適用している場合は受け入れ中のゲストBESの統計情報も出力します。
 
-u ユニット識別子
〜<識別子> (( 4文字))
HiRDB/パラレルサーバのときに,統計情報の出力対象となるユニットを限定する場合に指定します。統計情報の出力対象となるユニットのユニット名を指定します。
このホスト上のユニットに影響分散スタンバイレス型系切り替えを適用している場合は受け入れ中のゲストBESの統計情報も出力します。
 
-a
HiRDB/パラレルサーバのときに,統計情報の出力対象となるサーバを限定しない場合に指定します。このオプションを指定すると,全サーバが統計情報の出力対象となります。
 
-s サーバ名〔,サーバ名〕…
〜<識別子> (( 1〜8文字 ))
HiRDB/パラレルサーバのときに,統計情報の出力対象となるサーバを限定する場合に指定します。統計情報の出力対象となるサーバのサーバ名を指定します。
サーバの種類によっては統計情報の出力対象にならない場合があります。統計情報を出力するサーバの種類を次に示します。
統計情報の種類
(-kオプションの指定)
サーバの種類
FES DS BES
sys
uap × ×
sql × ×
buf ×
fil ×
dfw ×
idx ×
sop × ×
dop × ×
pcd
sqh × ×
obj ×
fsv × ×
hba × ×
(凡例)
  ○:統計情報を出力します。
  ×:統計情報を出力しません。
 
《ほかのオペランドとの関連》
このオペランドを指定すると,pd_statisticsオペランドの指定は無視されます。
《注意事項》
  • pdstbeginオペランドは一つだけ指定できます。二つ以上指定した場合は一つ目の指定が有効になり,二つ目以降は無視されます。
  • pdstbeginオペランドを指定した場合は,pdstendコマンドを入力しないと,HiRDBを終了するまで統計情報が出力されます。
  • 1:1スタンバイレス型系切り替え機能を使用している場合で,代替BESユニットに系を切り替えるときはこのオペランドの指定が無効になります。
  • 影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を使用している場合の注意事項です。HiRDBの正常開始時,各サーバはこのオペランドの指定値に従います。HiRDBの再開始時(系切り替えを含む)はこのオペランドの指定値が無効になります。再開始時は前回の統計情報の取得状態を引き継ぎます。系の切り替え時は切り替え前の統計情報の取得状態を引き継ぎます。
  • ユニット内に開始しているサーバが存在しない場合は,ユニットの統計情報は取得されません。
  • pdstbegin及びpdstendコマンドの入力タイミングによっては,UAPに関する統計情報とSQLに関する統計情報の取得情報が一致しないことがあります。pdstbegin及びpdstendコマンドの入力タイミングと出力される統計情報の関係を次に示します。

    [図データ]

  • HiRDB,ユニット,又はサーバを終了(異常終了を含む)して,その後,開始した場合,開始後に統計情報の取得状態が引き継がれないことがあります。HiRDB,ユニット,又はサーバ開始時の,統計情報の取得状態の引き継ぎ有無を次に示します。
 
開始
モード
統計情報の取得環境 開始条件
HiRDB
の開始
ユニット単位の開始 サーバ単位の開始
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を使用していない場合 影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を使用している場合
正常開始 pdstbeginオペランドを指定して統計情報を取得している場合 ×
pdstbeginコマンドを実行して統計情報を取得している場合 × × × ×
再開始 pdstbeginオペランドを指定して統計情報を取得している場合
pdstbeginコマンドを実行して統計情報を取得している場合 × ×

(凡例)
○:統計情報の取得状態を引き継ぎます。
△:統計情報の取得状態を引き継ぎます。pdstbeginコマンド実行時はコマンド指定の統計情報の取得状態を引き継ぎます。
×:統計情報の取得状態を引き継ぎません。
−:該当しません。

注※
統計情報を取得する場合,HiRDBの開始後にpdstbeginコマンドを実行する必要があります。

 

221) pdhibegin -k 履歴情報種別〔,履歴情報種別〕…
HiRDBの開始時から履歴情報を取得する場合に指定します。このオペランドを指定すると,HiRDBが終了するまで履歴情報を出力し続けます。出力先ファイルはシステムログファイルになります。
-k 履歴情報種別:
出力する履歴情報種別を指定します。
cnc:CONNECT/DISCONNECTに関する統計情報
HiRDB/パラレルサーバの場合,出力先ファイルはフロントエンドサーバのシステムログファイルになります。