スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム定義(Windows(R)用)

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2.2.22 トラブルシュート情報に関するオペランド

106) pd_cancel_dump = put|noput
このオペランドは,トラブルシュート情報の出力量を削減するためのオペランドです。
次に示す場合にトラブルシュート情報を取得するかどうかを指定します。
  • クライアント環境定義のPDCWAITTIMEオペランドで指定した監視時間内にSQLが終了しなかった場合
  • pdcancelコマンドで実行中のUAPを中断させた場合
取得されるトラブルシュート情報については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。
put:
トラブルシュート情報を取得します。トラブルシュート情報が%PDDIR%\spool下のファイルに出力されるため,ファイルシステムが圧迫されるおそれがあります。
なお,出力されたトラブルシュート情報は次に示すタイミングでHiRDBが自動的に削除します。
  • HiRDBが稼働中の場合は24時間ごと(削除間隔をpd_spool_cleanup_intervalオペランドで変更できます)
  • HiRDBを開始したとき(削除するかどうかをpd_spool_cleanupオペランドで変更できます)
HiRDB管理者がトラブルシュート情報を削除する場合は,pdcspoolコマンドを実行してください。
noput:
トラブルシュート情報を取得しません。トラブルシュート情報が出力されないため,ファイルシステムへの負荷を軽減できます。通常の運用でUAPの中断が頻繁に発生し,かつ,その原因を調査する必要がない場合に指定してください。
異常終了時に出力される障害情報については,pd_dump_suppress_watch_timeオペランドの「表2-1 異常終了時に出力される障害情報」を参照してください。

 

107) pd_client_waittime_over_abort = Y | N
このオペランドは,トラブルシュート情報の出力量を削減するためのオペランドです。
トランザクション実行中にクライアントの最大待ち時間(クライアント環境定義のPDCWAITTIMEオペランドの値)を超えた場合,次に示すトラブルシュート情報を取得するかどうかを指定します。
  • 共用メモリダンプ(1回だけ取得します)
  • 簡易ダンプ
  • ユニット内の詳細情報
トラブルシュート情報は%PDDIR%\spool\save下に取得されます。
Y:
トラブルシュート情報を取得します。HiRDB開始後の最初のクライアントの最大待ち時間オーバが起きた場合だけ,共用メモリダンプを取得します。HiRDB/パラレルサーバの場合,接続したフロントエンドサーバプロセスと関連するバックエンドサーバプロセス,ディクショナリサーバプロセスのトラブルシュート情報を取得します。HiRDB/シングルサーバの場合,シングルサーバプロセスのトラブルシュート情報を取得します。
N:
トラブルシュート情報を取得しません。HiRDB/パラレルサーバの場合,接続したフロントエンドサーバプロセスのトラブルシュート情報を取得しません。関連するバックエンドサーバプロセス,ディクショナリサーバプロセスはロールバックし,トラブルシュート情報は取得しません。HiRDB/シングルサーバの場合,シングルサーバプロセスのトラブルシュート情報を取得しません。
《注意事項》
  • トラブルシュート情報を放置しておくと,ファイル容量を圧迫する原因になります。出力されたトラブルシュート情報は次に示すタイミングでHiRDBが自動的に削除します。
    ・HiRDBが稼働中の場合は24時間ごと(削除間隔をpd_spool_cleanup_intervalオペランドで変更できます)
    ・HiRDBを開始したとき(削除するかどうかをpd_spool_cleanupオペランドで変更できます)
    HiRDB管理者がトラブルシュート情報を削除する場合は,pdcspoolコマンドを実行してください。
  • クライアントの最大待ち時間を超えた場合でも,クライアントが接続しているシングルサーバプロセス又はフロントエンドサーバプロセス がクリティカル状態のときは,トラブルシュート情報が取得できないことがあります。プロセスがクリティカル状態かどうかはpdls -d rpcコマンドで確認できます。
《ほかのオペランドとの関連》
HiRDB/パラレルサーバの場合,pd_clt_waittime_over_dump_levelオペランドの指定によって,共用メモリダンプを出力するユニットを制限し,共用メモリダンプの出力量を削減できます。

 

108) pd_clt_waittime_over_dump_level = all | shm_fesonly
このオペランドは,HiRDB/パラレルサーバに関するオペランドで,トラブルシュート情報の出力量を削減するためのオペランドです。
pd_client_waittime_over_abortオペランドにY(省略値)を指定している場合,クライアントの最大待ち時間(クライアント環境定義のPDCWAITTIMEオペランドの値)を超えると,次に示すトラブルシュート情報が取得されます。
  • 共用メモリダンプ(1回だけ取得します)
  • 簡易ダンプ
  • ユニット内の詳細情報
このうち,共用メモリダンプは出力サイズが大きいため,共用メモリダンプの取得処理の負荷によって,マシンの沈み込みやスローダウンによる系切り替えが発生する可能性があります。
このオペランドにshm_fesonlyを指定すると,共用メモリダンプを出力するユニットを制限できるため,共用メモリダンプの出力量を削減できます。
all:
共用メモリダンプを出力するユニットを制限しません(共用メモリダンプの出力量を削減しません)。
shm_fesonly:
共用メモリダンプを出力するユニットを制限します(共用メモリダンプの出力量を削減します)。フロントエンドサーバを定義したユニットだけが共用メモリダンプの出力対象になります。
このオペランドの指定値によるトラブルシュート情報の出力有無を次に示します。
トラブルシュート情報の種類 クライアントが接続したFESユニット トランザクションがアクセスしたユニット 左記以外のユニット
共用メモリダンプ このオペランドにallを指定した場合
このオペランドにshm_fesonlyを指定した場合 × ×
簡易ダンプ ×
ユニット内の詳細情報
(凡例)
○:トラブルシュート情報を取得します。
×:トラブルシュート情報を取得しません。
注 簡易ダンプ及びユニット内の詳細情報は,このオペランドの指定に関係なく取得されます。
《適用基準》
通常,このオペランドを指定する必要はありません。
ユニット数が多く,1台のサーバマシンに複数のユニットを配置している場合,共用メモリダンプの取得処理が1台のサーバマシン上でユニット数分,同時に実行されることがあります。
このような場合,共用メモリダンプの取得処理の負荷によってマシンの沈み込みや,スローダウンによる系切り替えが発生する可能性があるため,shm_fesonlyを指定して,マシンの負荷を下げてください。
shm_fesonlyを指定しても,必要最低限のトラブルシュート情報は取得されます。

 

109) pd_dump_suppress_watch_time =トラブルシュート情報の出力抑止時間
〜<符号なし整数>(( 0〜3600))《0》(単位:秒)
このオペランドは,トラブルシュート情報の出力量を削減するためのオペランドです。
次に示す現象が発生した場合に出力されるトラブルシュート情報(%PDDIR%\spoolの下のファイル)の再出力を抑止する時間を秒単位で指定します。
  • PDCWAITTIMEタイムオーバが発生した場合
  • pdcancelコマンドで実行中のUAPを中断させた場合
  • プロセスが異常終了した場合
トラブルシュート情報を出力してから,このオペランドで指定した時間を経過するまでトラブルシュート情報を出力しません。例えば,このオペランドに60を指定した場合,トラブルシュート情報を出力した後,60秒間はトラブルシュート情報を出力しません。
なお,このオペランドに0を指定した場合は,トラブルシュート情報の出力を抑止しません。
《利点》
HiRDBサーバのプロセス数が複数あると,タイムアウトなどでサーバプロセスの異常終了が連続して発生することがあります。サーバプロセスの異常終了が連続して発生すると,core及び簡易ダンプなどのトラブルシュート情報を繰り返し出力するため,HiRDB運用ディレクトリがあるディスクの容量を圧迫します。HiRDB運用ディレクトリがあるディスクの容量が不足するとHiRDBが異常終了することがあるため,このオペランドを指定してディスク容量の圧迫を防いでください。
《注意事項》
  • 内部矛盾による異常終了,外部からのシグナル受信処理などは,このオペランドの指定値に関係なくトラブルシュート情報を出力します。
  • 異常終了時に出力される障害情報を次の表に示します。

    表2-1 異常終了時に出力される障害情報

    異常終了の要因 障害情報 pd_dump_suppress_watch_timeの値
    0 0以外
    pd_cancel_dumpの値
    put noput put noput
    PDSWAITTIMEオーバ 退避コアファイル × × × ×
    デバック情報ファイル × × × ×
    簡易ダンプファイル × × × ×
    KFPA20009-Wメッセージ × × × ×
    SQL実行時間警告情報ファイル × × × ×
    PDSWATCHTIMEオーバ 退避コアファイル × × × ×
    デバック情報ファイル × × × ×
    簡易ダンプファイル × × × ×
    KFPA20009-Wメッセージ × × × ×
    SQL実行時間警告情報ファイル × × × ×
    PDCWAITTIMEオーバ pd_client_waittime
    _over_abort=Y
    退避コアファイル
    デバック情報ファイル
    デバック情報ファイル2
    簡易ダンプファイル
    KFPA20009-Wメッセージ
    SQL実行時間警告情報ファイル
    共用メモリダンプファイル
    pd_client_waittime
    _over_abort=N
    退避コアファイル × × × ×
    デバック情報ファイル × ×
    デバック情報ファイル2 × × × ×
    簡易ダンプファイル × ×
    KFPA20009-Wメッセージ × ×
    SQL実行時間警告情報ファイル × ×
    共用メモリダンプファイル × × × ×
    pdcancelコマンド 退避コアファイル × × × ×
    デバック情報ファイル × ×
    簡易ダンプファイル × ×
    KFPA20009-Wメッセージ × ×
    SQL実行時間警告情報ファイル × ×
    内部kill9※1 退避コアファイル × × × ×
    デバック情報ファイル × ×
    簡易ダンプファイル × ×
    KFPA20009-Wメッセージ × ×
    SQL実行時間警告情報ファイル × ×
    内部kill3※2 退避コアファイル
    デバック情報ファイル
    簡易ダンプファイル
    KFPA20009-Wメッセージ
    SQL実行時間警告情報ファイル
    Abort※3 退避コアファイル
    デバック情報ファイル
    簡易ダンプファイル
    KFPA20009-Wメッセージ
    SQL実行時間警告情報ファイル
    アボート情報ファイル
    上記以外※4 退避コアファイル
    デバック情報ファイル
    簡易ダンプファイル
    KFPA20009-Wメッセージ
    SQL実行時間警告情報ファイル

(凡例)
○:障害情報を出力します。pd_dump_suppress_watch_timeオペランドの指定は無効になります。
×:障害情報を出力しません。
●:障害情報を出力します。pd_dump_suppress_watch_timeオペランドの指定が有効になります。
△:プロセスの終了形態によっては障害情報が出力されないことがあります。
▲:ユニットの開始後,1回目のダンプ出力時に出力されます。pd_clt_waittime_over_dump_levelオペランドにshm_fesonlyを指定すると,共用メモリダンプを出力するユニットを制限できます。

注※1
OpenTP1のUAP異常終了処理など,内部的にSIGKILLを発行したときのことです。PDCWAITTIMEオーバ,pdcancelコマンドによる異常終了を含みません。

注※2
異常検知時など,内部的にSIGQUITを発行したときのことです。PDCWAITTIMEオーバ,pdcancelコマンドによる異常終了を含みません。

注※3
HiRDBが矛盾を検知してabort()したときのことです。

注※4
SIGSEGV,SIGBUS,外部からのシグナル受信,exit,そのほかの予期しない障害などのことです。

 

110) pd_debug_info_netstat = Y|N
このオペランドは,トラブルシュート情報の出力量を削減するためのオペランドです。
HiRDBプロセスの異常終了,又はHiRDB(ユニット)が異常終了したときに取得するトラブルシュート情報中に,ネットワーク情報を取得するかどうかを指定します。
Y:取得します。
N:取得しません。
ネットワーク情報に関するトラブルシュート情報は,%PDDIR%\spool\save下のサーバ名n.debファイルに出力されます。nは1〜3の通番です。ファイル名の例を次に示します。
(例)
sds1.deb
fes2.deb
《指定値の目安》
  • 通常,このオペランドを指定する必要はありません。
  • Nを指定すると,HiRDBプロセス又はHiRDB(ユニット)の異常終了時のネットワーク情報取得によるネットワーク負荷を軽減できますが,異常終了の原因が判明できないことがあります。

 

111) pd_pth_trace_max = 通信トレース格納最大数
〜<符号なし整数>(( 1024〜8388608))《1024》
トラブルシュートの際に保守情報として使用する通信トレースのレコード数を指定します。
ここでの指定値は,各ユニット制御情報定義のpd_pth_trace_maxオペランドの省略時解釈値となります。
《指定値の目安》
通常は,本オペランドを指定する必要はありません。性能調査などにおいて,保守員が本オペランドの指定を依頼する場合があります。その場合に,保守員に指定された値を指定してください。
《注意事項》
通信トレース格納最大数の指定値を大きくすると,HiRDBプロセスが確保するプロセス固有メモリが増加します。また,通信トレースのプロセス固有メモリは,オペランド指定値を2のべき乗の値に切り上げた値を元に計算します。メモリ所要量についての詳細は,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」を参照してください。

 

112) pd_spool_cleanup_interval = トラブルシュート情報の削除処理間隔
〜<符号なし整数>(( 0〜744))《24》(単位:時間)
このオペランドは,出力したトラブルシュート情報及び作業用一時ファイルを削除するためのオペランドです。トラブルシュート情報及び作業用一時ファイルを残しておくとHiRDB運用ディレクトリがあるディスクの容量を圧迫する原因になります。HiRDB運用ディレクトリがあるディスクの容量が不足するとHiRDBが異常終了することがあるため,HiRDBは次に示すファイルを定期的に削除します。
  • トラブルシュート情報ファイル(%PDDIR%\spool下のファイル)
  • 作業用一時ファイル(%PDDIR%\tmp下のファイル)
  • pd_tmp_directoryオペランドに指定したディレクトリ下のファイル
このオペランドでは,その削除間隔を時間単位で指定します。例えば,このオペランドに48を指定すると,48時間ごとにこれらのファイルを削除します。通常は(このオペランドを省略すると),24時間ごとにファイルを削除します。
なお,HiRDBの正常開始時点が時間のカウント開始時点になります。HiRDBを正常終了すると,時間のカウントも止まります。そして,次の正常開始時に時間のカウントが0に戻ります。
削除対象のファイルは,次で説明しているpd_spool_cleanup_interval_levelオペランドで指定します。
《オペランドの規則》
0を指定すると,ファイルの削除処理を実行しません。
《指定値の目安》
このオペランドに24,48,72,…を指定すると,決まった時間にファイルの削除処理が実行されます。削除処理はシステムに負荷が掛かる時間帯を外して実施するようにしてください。
《注意事項》
HiRDBが計画停止,強制終了,及び異常終了してHiRDBが停止している間は,時間がカウントされます。ただし,HiRDBの停止中に削除時間になった場合は,ファイルを削除しません。次の削除時間になるまでファイルを削除しません。ファイルを削除してからHiRDBを再開始する場合は,pdcspoolコマンドを実行してください。
《備考》
pd_spool_cleanup_intervalオペランドとpd_spool_cleanupオペランドの違いについて説明します。
  • pd_spool_cleanup_intervalオペランドは,トラブルシュート情報の定期削除に関するオペランドです。
  • pd_spool_cleanupオペランドは,HiRDB開始時のトラブルシュート情報削除に関するオペランドです。
したがって,HiRDBを24時間連続運転する場合はpd_spool_cleanup_intervalオペランドの指定を検討してください。HiRDBを毎日終了する場合はpd_spool_cleanupオペランドの指定を検討してください。

 

113) pd_spool_cleanup_interval_level = 日数〔,削除種別〕
このオペランドは,出力したトラブルシュート情報及び作業用一時ファイルを削除するためのオペランドです。トラブルシュート情報ファイル及び作業用一時ファイルの定期削除の削除条件を指定します。
日数:〜<符号なし整数>(( 1〜24855))《7》(単位:日)
ここで指定した日よりも前に作成したトラブルシュート情報ファイルを削除します。例えば,3と指定した場合,3日以内(3日×24時間=72時間以内)に作成したトラブルシュート情報ファイルだけを残し,残りをすべて削除します。
削除種別:<文字列>《all》
削除するトラブルシュート情報ファイルの種類を指定します。
all:すべてのファイルを削除対象にします。
dump:HiRDBが内部取得するファイルだけを削除対象にします。
削除対象のファイルを次に示します。
トラブルシュート情報ファイルの種類 ディレクトリ名 all dump 備考
デッドロック・タイムアウト情報 pdlckinf × 排他制御でエラーが発生したときに出力します。
アクセスパス情報 pdsqldump × アクセスパス表示ユティリティ使用時に出力します。
退避コアファイルなど save プロセスが異常終了したときに出力します。
共用メモリダンプファイル pdshmdump プロセス又はユニットが異常終了したときに出力します。
簡易ダンプファイル pdsysdump なし。
pdsdsdump HiRDB/パラレルサーバには存在しません。
pdfesdump
pddicdump
pdbesdump
HiRDB/シングルサーバには存在しません。
システムログファイルの状態情報ファイル pdjnlinf × \pdjnlinf\errinf下のファイルは削除しません。
(凡例)
  ○:削除対象のファイルです。
  ×:削除対象外のファイルです。
注 ディレクトリ名は%PDDIR%\spool下のディレクトリ名です。
作業用一時ファイルについては,削除種別の指定に関係なく次に示すファイル以外を削除します。( )内は%PDDIR%\tmp下のディレクトリ名です。
  • HiRDBが起動するプロセスのカレントワーキングディレクトリ(home)
  • 共用メモリ情報ファイル(pdommenv)
  • pdbuflsコマンドの差分情報ファイル(ファイル名称が"CMb"で始まるファイル)
《前提条件》
pd_spool_cleanup_intervalオペランドに0以外を指定している必要があります。
《指定値の目安》
コマンド(ユティリティを含む)の実行時間より多い日数を指定してください。例えば,バックアップを取得するpdcopyコマンドの実行に24時間(1日)必要な場合は,日数に2以上の値を指定してください。コマンドの実行時間より多い日数を指定しないと,コマンドが使用中の作業用一時ファイルも削除されるため,コマンドが正常に動作しないことがあります。
《オペランドの規則》
日数を指定しないで削除種別だけの指定はできません。
《注意事項》
pd_tmp_directoryオペランドを指定しないで環境変数TMPだけを指定している場合,コマンド又はユティリティが使用する作業用一時ファイルの出力先は環境変数TMPに指定したディレクトリになります。環境変数TMPに指定したディレクトリに出力された作業用一時ファイルは定期削除の対象外になるため,エクスプローラなどで削除してください。
《備考》
pd_spool_cleanup_interval_levelオペランドとpd_spool_cleanup_levelオペランドの違いについて説明します。
  • pd_spool_cleanup_interval_levelオペランドは,トラブルシュート情報の定期削除に関するオペランドです。
  • pd_spool_cleanup_levelオペランドは,HiRDB開始時のトラブルシュート情報削除に関するオペランドです。
したがって,HiRDBを24時間連続運転する場合はpd_spool_cleanup_interval_levelオペランドの指定を検討してください。HiRDBを毎日終了する場合はpd_spool_cleanup_levelオペランドの指定を検討してください。
《ほかのオペランドとの関連》
pd_sysdef_default_optionオペランドにv6compatible又はv7compatibleを指定している場合,このオペランドの削除種別の省略値はdumpになります。

 

114) pd_spool_cleanup = normal | force | no
このオペランドは,出力したトラブルシュート情報を削除するためのオペランドです。
HiRDBが出力したトラブルシュート情報ファイル(%PDDIR%\spool下のファイル)をHiRDB開始時に削除するかどうかを指定します。削除対象のファイルは,次で説明しているpd_spool_cleanup_levelオペランドで指定します。
normal:HiRDBの正常開始及び計画停止後の再開始時に削除します。
force:HiRDBの開始モードに関係なくHiRDBの開始時に削除します。
no:削除しません。
《指定値の目安》
トラブルシュート情報ファイルがディスク容量を圧迫する場合にnormal又はforceを指定してください。
《備考》
pd_spool_cleanup_intervalオペランドとpd_spool_cleanupオペランドの違いについて説明します。
  • pd_spool_cleanup_intervalオペランドは,トラブルシュート情報の定期削除に関するオペランドです。
  • pd_spool_cleanupオペランドは,HiRDB開始時のトラブルシュート情報削除に関するオペランドです。
したがって,HiRDBを24時間連続運転する場合はpd_spool_cleanup_intervalオペランドの指定を検討してください。HiRDBを毎日終了する場合はpd_spool_cleanupオペランドの指定を検討してください。

 

115) pd_spool_cleanup_level = 日数〔,削除種別〕
このオペランドは,出力したトラブルシュート情報を削除するためのオペランドです。HiRDB開始時のトラブルシュート情報ファイルの削除条件を指定します。
日数:〜<符号なし整数>(( 0〜24855))《7》(単位:日)
ここで指定した日よりも前に作成したトラブルシュート情報ファイルを削除します。例えば,3と指定した場合,3日以内(3日×24時間=72時間以内)に作成したトラブルシュート情報ファイルだけを残し,残りをすべて削除します。
0を指定した場合はすべてのファイルを削除します。
削除種別:<文字列>《all》
削除するトラブルシュート情報ファイルの種類を指定します。
all:すべてのファイルを削除対象にします。
dump:HiRDBが内部取得するファイルだけを削除対象にします。
削除対象のファイルを次に示します。
トラブルシュート情報ファイルの種類 ディレクトリ名 all dump 備考
デッドロック・タイムアウト情報 pdlckinf × 排他制御でエラーが発生したときに出力します。
アクセスパス情報 pdsqldump × アクセスパス表示ユティリティ使用時に出力します。
退避コアファイルなど save プロセスが異常終了したときに出力します。
共用メモリダンプファイル pdshmdump プロセス又はユニットが異常終了したときに出力します。
簡易ダンプファイル pdsysdump なし。
pdsdsdump HiRDB/パラレルサーバには存在しません。
pdfesdump
pddicdump
pdbesdump
HiRDB/シングルサーバには存在しません。
システムログファイルの状態情報ファイル pdjnlinf × \pdjnlinf\errinf下のファイルは削除しません。
(凡例)
  ○:削除対象のファイルです。
  ×:削除対象外のファイルです。
注 ディレクトリ名は%PDDIR%\spool下のディレクトリ名です。
《前提条件》
pd_spool_cleanupオペランドでnormal又はforce(省略値)を指定している必要があります。
《オペランドの規則》
日数を指定しないで削除種別だけを指定できません。
《備考》
pd_spool_cleanup_interval_levelオペランドとpd_spool_cleanup_levelオペランドの違いについて説明します。
  • pd_spool_cleanup_interval_levelオペランドは,トラブルシュート情報の定期削除に関するオペランドです。
  • pd_spool_cleanup_levelオペランドは,HiRDB開始時のトラブルシュート情報削除に関するオペランドです。
したがって,HiRDBを24時間連続運転する場合はpd_spool_cleanup_interval_levelオペランドの指定を検討してください。HiRDBを毎日終了する場合はpd_spool_cleanup_levelオペランドの指定を検討してください。
《ほかのオペランドとの関連》
pd_sysdef_default_optionオペランドにv6compatible又はv7compatibleを指定している場合,このオペランドの削除種別の省略値はdumpになります。

 

116) pd_module_trace_max = モジュールトレース格納最大数
〜<符号なし整数>((126〜16383))《126》
HiRDBのプロセスは,実行した関数やマクロの履歴をプロセス固有メモリ中に記録しています。この履歴をモジュールトレースといい,このオペランドではモジュールトレースのレコード数を指定します。この履歴の内容はcoreファイルに取り込まれ,プロセス異常終了時に出力されます。
《指定値の目安》
通常は,このオペランドを指定する必要はありません。性能調査などで,保守員がこのオペランドの指定を依頼した場合は,保守員の指示に従ってください。
《注意事項》
各プロセスでは,以下のサイズのプロセス固有メモリが確保されます。
32ビットモードの場合:64+48×pd_module_trace_maxオペランドの値(バイト)
64ビットモードの場合:64+64×pd_module_trace_maxオペランドの値(バイト)

 

117) pd_module_trace_timer_level = 0 | 10 | 20
モジュールトレースに出力する時刻の取得方法を指定します。このオペランドの指定値の意味を次に示します。
指定値 時刻取得方法
0 すべてのモジュールトレース出力箇所で,秒単位で取得します。
10 すべてのモジュールトレース出力箇所のうち,入出力処理前後など性能調査で問題となりやすい箇所だけマイクロ秒単位で取得し,そのほかの箇所では秒単位で取得します。
20 すべてのモジュールトレース出力箇所で,マイクロ秒単位で取得します。
《指定値の目安》
通常は,このオペランドを指定する必要はありません。性能調査などで,保守員がこのオペランドの指定を依頼した場合は,保守員の指示に従ってください。
《注意事項》
このオペランドに0以外の値を指定すると,時刻をマイクロ秒で取得する関数を発行するため,性能が低下することがあります。