スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)
リソース数に関連する環境変数の設定について説明します。これらの環境変数を設定することで,Windowsにはないメッセージキュー,セマフォ,及び共用メモリの機能が使えるようになります。
環境変数の設定値の見積もりはユニット単位で行います。ただし,設定方法にはOS単位とユニット単位の二つがあります。HiRDBの構成に応じて設定方法を選択してください。
なお,両方で設定した場合,ユニット単位の設定値が優先されます。
見積もり式を次の表に示します。
表20-3 リソース数に関連する環境変数に設定する値(HiRDB/パラレルサーバの場合)
種別 | 計算式 | 対応する環境変数 | 設定範囲 | 省略値 |
---|---|---|---|---|
メッセージキュー識別子数(単位:個) | b ΣVi+2×a+3×b+ i=1 c+d+e+25+1+m |
OS単位:システム環境変数PDUXPLMSGMNI ユニット単位:pdntenv -sr msgmni |
50〜3,600,000※1,2 | ●32ビットモードの場合 50 ●64ビットモードの場合 100 |
メッセージキューテーブル数(単位:個) | h×ユニット数+A+B | OS単位:システム環境変数PDUXPLMSGTQLユニット単位:pdntenv -sr msgtql | 80〜2,048※1,2 | ●32ビットモードの場合 80 ●64ビットモードの場合 2,048 |
セマフォ識別子数(単位:個) | ●影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を使用していない場合 b Σ {↑(Si+Ti+Ui)÷64↑+Wi} i=1 +6×b+2+f ●影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を使用している場合 b Σ {↑{Yi×(j+k)}÷64↑+Wi} i=1 +6×b+2+f |
OS単位:システム環境変数PDUXPLSEMMAXユニット単位:pdntenv -sr semmax | 64〜2,147,483,647※1 | 64 |
共用メモリ使用数(単位:セグメント) | (2+z n +Σ各サーバに指定したpd_max_add_dbbuff_shm_noの値※3 i=1 +(pd_max_resident_rdarea_shm_noの値×バックエンドサーバ数)※4 ) ×(g+Ai+50) |
OS単位:システム環境変数PDUXPLSHMMAXユニット単位:pdntenv -sr shmmax | 4,096〜2,147,483,647※1 | ●32ビットモードの場合 4,096 ●64ビットモードの場合 16,384 |
A:次の値を代入してください。
N Σ{ i=1 サーバiに割り当てたグローバルバッファプール数※1 +サーバiのシンクポイントダンプ有効化のスキップ回数※2×2 +サーバiで実行するpdload,pdrorg,pdrbal,ログレスUAPの最大同時実行数+1 }
|
B:非同期READ機能使用時(pd_max_ard_processに0以外指定時)だけ加算します。非同期READ機能を使用しない場合は0で見積もります。次の値を代入してください。
N Σ{ i=1 サーバiに割り当てたグローバルバッファプールのpdbuffer -m指定値の合計 }
|
a:サーバマシン内のフロントエンドサーバ数
b:サーバマシン内のディクショナリサーバ及びバックエンドサーバ数
c:フロントエンドサーバの場合は4,それ以外は0
d:ディクショナリサーバの場合は8,それ以外は0
e:バックエンドサーバの場合は16,それ以外は0
f:系切り替え機能使用時に加算します。次に示す表から値を求めてください。
条件 | fの値 | ||
---|---|---|---|
pd_ha_acttype=monitor(又は省略) | 0 | ||
pd_ha_acttype=server | pd_ha_agent=standbyunit | 1 | |
pd_ha_agent を省略 |
pd_ha_server_process_standby=Y (又は省略) |
1 | |
pd_ha_server_process_standby=N | 0 |
g:pd_max_server_processオペランドの値
h:pd_max_usersオペランドの値
j:ホストBES数
k:ゲストBES数
m:システムマネジャユニットがある場合は3,ない場合は0
z:↑(ユニット内のグローバルバッファが使用する共用メモリの総量(※)÷SHMMAXの値)↑
A:pd_aud_file_nameオペランドを指定している場合はhの値,pd_aud_file_nameオペランドを指定していない場合は0
Si:各サーバに配置するRDエリアに対するpdbuffer -rオペランドの定義数
Ti:各サーバに配置するRDエリアに対するpdbuffer -iオペランドの定義数
Ui:pdbuffer -oオペランドの定義数
Vi:1(pd_max_ard_processオペランドに1以上を指定する場合)又は0
Wi:2(pd_dfw_awt_processオペランドに値を指定する場合)又は0
Yi:pdbufferオペランドの-cオプションの指定数
メッセージキュー,セマフォ,及び共用メモリの機能を使うことによって使用される共用メモリの計算式を次の表に示します。
表20-4 共用メモリの計算式
共用メモリを使う機能 | 計算式(単位:バイト) |
---|---|
メッセージキュー | ●32ビットモードの場合 ((((16384+(メッセージキューテーブル数×24))+15) ÷16)×16+384) +((メッセージキュー識別子数−1)×64) +((メッセージキューテーブル数−1)×32) ●64ビットモードの場合 ((((16384+(メッセージキューテーブル数×24))+15) ÷16)×16+408) +((メッセージキュー識別子数−1)×80) +((メッセージキューテーブル数−1)×40) |
セマフォ | ●32ビットモードの場合 64+セマフォ識別子数の設定値×176 ●64ビットモードの場合 104+セマフォ識別子数の設定値×184 |
共用メモリ(共用メモリを使用する場合,管理用の共用メモリが必要になる) | ●32ビットモードの場合 16+共用メモリ使用数の設定値×40 ●64ビットモードの場合 24+共用メモリ使用数の設定値×64 |
All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2016, Hitachi, Ltd.