スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)
HiRDB/パラレルサーバの場合,複数の表を結合するとき,それぞれの表が配置されたバックエンドサーバから表データを読み込み,別のバックエンドサーバで突き合わせ処理をします。そのため,複数のサーバを接続し,データを転送する処理が発生します。このとき,結合処理のための検索範囲のデータが一つのバックエンドサーバにあれば,そのデータを共用表として作成することで一つのバックエンドサーバで結合処理が完結します。共用表とは,共用RDエリアに格納された表で,すべてのバックエンドサーバから参照できる表のことです。また,共用表に定義するインデクスを,共用インデクスといいます。共用表を更新できるのは更新可能バックエンドサーバだけです。ほかのバックエンドサーバは参照専用バックエンドサーバになります。ただし,共用表の更新には制限があるため,原則としてオンライン中は更新しないでください。共用表の更新については,「12.18.3 共用表の操作」を参照してください。共用表を使用しない結合処理を図12-29に,使用した結合処理を図12-30に示します。
図12-29 共用表を使用しない結合処理
図12-30 共用表を使用した結合処理
共用表及び共用インデクスはHiRDB/シングルサーバにも定義できます。これによって,HiRDB/パラレルサーバとSQL及びUAPの互換性を保つことができます。共用表及び共用インデクスはHiRDB/パラレルサーバで有効なので,通常はHiRDB/パラレルサーバで使用します。ここでは,HiRDB/パラレルサーバで共用表を使用する場合について説明します。HiRDB/シングルサーバで共用表を使用する場合については,「12.18.6 HiRDB/シングルサーバで共用表を使用する場合」を参照してください。
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