スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)
文字集合とは,文字データに対する属性です。文字集合は,次の三つの属性を持ちます。
- 使用形式
文字を表現する規約のことです。例えば,ある文字集合ではAを1バイトのコードX'41'と表現しますが,別の文字集合では,これをX'C1'と表現します。このように,文字を表現する規約のことを使用形式といいます。
- 文字レパートリ
表現できる文字の集合のことです。例えば,ある文字集合ではバックスラッシュを表現できますが,別の文字集合ではこれを表現できません。このように,表現できる文字の集まりを文字レパートリといいます。
- 既定の照合順
二つの文字列データを比較する場合の規約のことです。例えば,ある文字集合では'1'>'A'ですが,別の文字集合では'A'>'1'という照合順になります。どの文字集合にも,既定の照合順があります。
なお,文字集合指定を省略して仮定された文字集合を,既定文字集合といいます。
- <この節の構成>
- (1) 文字集合を定義したときの効果
- (2) HiRDBで使用できる文字集合
- (3) 指定方法
- (4) 注意事項
(1) 文字集合を定義したときの効果
文字集合を定義すると,表の列ごとに異なる文字集合の文字列データを格納できます。これによって,文字集合にEBCDIKを指定した場合は,VOS3システムからHiRDBに移行したときに,データベースに格納していた文字データをVOS3システムの文字列データの照合順で検索,代入,比較ができます。また,文字集合にUTF16を指定した場合は,UTF-16で文字データの検索,代入,比較ができます。
(2) HiRDBで使用できる文字集合
HiRDBで使用できる文字集合を次に示します。
- EBCDIK
EBCDIKを使用する場合には,HiRDBセットアップ時,文字コード種別にsjisを指定します。
- UTF16
UTF16を使用する場合には,HiRDBセットアップ時,文字コード種別にutf-8を指定します。
文字集合は文字データ型に指定します。文字集合を指定する場合の形式や規則については,マニュアル「HiRDB Version 8 SQLリファレンス」を参照してください。
- 文字集合を指定した列にデータロードをする場合,入力データファイルはバイナリ形式にしてください。バイナリ形式以外のファイル形式の場合,データロードできません。
- 文字集合を指定した列がある表を再編成する場合,アンロードデータファイルはバイナリ形式にしてください。バイナリ形式以外のファイル形式の場合,アンロード,及びリロードはできません。
- 入力データの文字集合と列の文字集合が異なる場合はデータロードできません。
- 文字集合にUTF16を指定した場合,データベースに格納されるデータはビッグエンディアン形式になります。文字集合にUTF16を指定した列に対して,埋込み変数,又は?パラメタを使用して操作する場合は,埋込み変数,?パラメタに指定する値をビッグエンディアン形式にしてください。これらをリトルエンディアン形式にした場合,文字コード変換をする必要があるため,性能が悪くなります。
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