スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)

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10.2 運用上の注意

<この節の構成>
(1) 運用コマンド及びユティリティ
(2) クライアントからの接続用ポート番号の設定
(3) セットアップ識別子付きのHiRDBの起動と終了
(4) 系切り替え機能との関連

(1) 運用コマンド及びユティリティ

セットアップ識別子を指定してインストールしたHiRDBに対して,HiRDBの運用コマンド及びユティリティを実行する場合は,環境変数を設定する必要があります。HiRDBでは,運用コマンド及びユティリティを実行する環境に合わせた環境変数を設定した作業用コンソール及び環境変数設定用バッチファイルを提供しています。

(a) 作業用のコンソールの使用方法

[スタート][プログラム][HiRDBSingleServerセットアップ識別子]又は[HiRDBParallelServerセットアップ識別子][HiRDB コマンドプロンプト]をクリックして作業用コンソールを起動します。この作業用コンソールで,運用コマンド及びユティリティを実行します。

(b) 環境変数設定用バッチファイルの使用方法

環境変数設定用バッチファイル(%PDDIR%\SAMPLE\sampleconf\HiRDBCMD.BAT)を直接カスタマイズすると,更新インストール時に上書きされるため,このバッチファイルを別名でコピーし,必要な環境変数の設定などのカスタマイズをします。そして,運用コマンド及びユティリティの実行に利用してください。

標準のコマンドプロンプト上で実行する場合は,次に示す環境変数の設定が必要です。

環境変数 説明
PDDIR HiRDBのインストールディレクトリを指定します。
PDCONFPATH HiRDBシステム定義ファイルを格納するディレクトリを絶対パスで指定します。ただし,ユニット制御情報は,この指定に関係なく%PDDIR%\conf下のファイルを使用します。
PATH PATH環境変数の先頭に%PDDIR%\BIN;%PDDIR%\CLIENT\UTL;を追加します。
PDUXPLDIR %PDDIR%\UXPLDIRを指定します。
PDDFUXPLDIR %PDDIR%\DFUXPLDIRを指定します。

(2) クライアントからの接続用ポート番号の設定

クライアントからの接続用のHiRDBポート番号は,各HiRDBで異なるポート番号を設定してください。ポート番号は,システム共通定義のpd_name_portオペランドで指定します。pd_name_portオペランドについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム定義」を参照してください。

(3) セットアップ識別子付きのHiRDBの起動と終了

セットアップ識別子を指定してインストールをした場合,起動又は停止するサービス名にセットアップ識別子が付きます。サービスを起動又は停止する場合は,指定したセットアップ識別子の付いたサービス名で操作してください。

(4) 系切り替え機能との関連

(a) MSCS又はMSFCへの登録方法

MSCS又はMSFCに登録してHiRDBを系切り替え構成にする場合は,現用系と予備系のセットアップ識別子を同じにしておく必要があります。

(b) 相互系切り替え構成への移行について

MSCS又はMSFCを利用してHiRDBを系切り替え構成にする場合は,同じサービス名を別サーバマシンで起動します。既存の環境があるときはサービス名が重複するため,既存のサービス名を変更する必要があります。サービス名を変更する場合は,既存のHiRDBをアンインストールした後,同じディレクトリに再度インストールしてください。また,ディレクトリ構成が重複していた場合は,HiRDBサーバを移行して,環境を新規に作成する必要があります。HiRDBサーバの移行については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。