スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)

[目次][索引][前へ][次へ]

3.6.2 カスタムセットアップ(詳細定義)の場合の環境設定手順

カスタムセットアップ(詳細定義)の場合の環境設定手順を次に示します。

<この項の構成>
(1) [HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウを表示させます
(2) 詳細定義情報を読み込みます
(3) サーバマシンの情報を定義します
(4) ユニット制御情報定義を編集します
(5) シングルサーバ定義,又は各サーバ定義を編集します
(6) 必要に応じて定義の指定値を編集します
(7) グローバルバッファを定義します
(8) HiRDBシステム定義のチェックをします
(9) リソース所要量を確認します
(10) 詳細定義情報を保存します
(11) セットアップを開始します

(1) [HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウを表示させます

3.5.1 カスタムセットアップの場合の環境設定手順」の手順1.〜2.を実行して,[詳細定義]をクリックします。[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウが表示されます。

(2) 詳細定義情報を読み込みます

ローカルディスク上に保存した詳細定義情報を読み込む場合は,メニューの[ファイル]−[詳細定義情報の読み込み]を選択します。[詳細定義情報の読み込み]ダイアログボックスが表示されます。

[図データ]

保存した詳細定義情報ファイル(ディレクトリ)を選択します。

このダイアログボックスで指定する項目について説明します。

項目名 説明
詳細定義情報ファイル(ディレクトリ) 読み込む詳細定義情報ファイル又はディレクトリをフルパスで指定します。
ディレクトリ構造形式で保存した場合は指定ディレクトリ直下に“conf”及び“ini”ディレクトリが作成されますが,詳細定義情報の保存で指定したディレクトリ名を入力又は選択してください。
ディレクトリ形式で読み込む 詳細定義情報をディレクトリ形式で読み込む場合にチェックします。
HiRDBの規模 [ディレクトリ形式で読み込む]をチェックしている場合に選択できます。指定した規模の定義情報が保存されていない場合はエラーになります。

[読み込み]をクリックすると,詳細定義情報を読み込み,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウに戻ります。

注意事項
HiRDB/パラレルサーバで複数のサーバマシンを指定した場合は,保存時に設定したホスト名に置き換えます。それ以外のホスト名はHOST1,HOST2,のように仮のホスト名に置き換えます。仮のホスト名については,詳細定義情報を読み込んだ後で[マシン情報編集]ウィンドウの[ホスト名],[HiRDB運用ディレクトリ],[システムファイル格納先],及び[RDエリア格納先]を設定し直してください。

(3) サーバマシンの情報を定義します

環境設定をするHiRDBがインストールされているサーバマシンの情報を定義します。なお,HiRDB/パラレルサーバでサーバマシンを追加する場合は,「3.10 HiRDB/パラレルサーバの環境設定をする場合」を参照してください。

(a) マシン情報の編集

環境設定をするHiRDBがインストールされているマシンのホスト名,HiRDB運用ディレクトリ,システムファイル及びRDエリアの格納先を編集します。

  1. システム構成ツリービューで[マシン情報]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[マシン情報]を選択すると,[マシン情報編集]ダイアログボックスが表示されます。

    [図データ]

    [ホスト名]には,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウのシステム構成ツリービューで選択しているマシンのホスト名が,ホスト名,FQDN,又はIPアドレスの形式で表示されます。
    ここでは,システムマネージャノードのHiRDB運用ディレクトリを変更しないでください。変更する場合は開始画面で変更してください。
  2. 環境設定をするマシンのホスト名を変更する場合,[hostsファイルからホスト名を選択]をクリックします。

    [図データ]

    [hostsファイルからホスト名を選択]ダイアログボックスが表示されるので,ホスト名,Windowsディレクトリ,ユーザ名,及びパスワードを指定します。
    項目名 説明
    ホスト名 環境設定をするマシンのホスト名を指定します。[hostsファイルのホスト名一覧]から選択するか,又は直接入力してください。入力できる形式は,ホスト名,FQDN,又はIPアドレスです。また,簡易セットアップツールを実行しているマシンの場合は,ループバックアドレスも指定できます。
    なお,ホスト名を変更した場合,[ユーザ名]及び[パスワード]の内容はリセットされるため,入力し直してください。ただし,システムマネジャがあるサーバのホスト名は変更しないでください。
    Windowsディレクトリ 環境設定をするマシンがWindowsの場合はWindowsインストールディレクトリをフルパスで指定します。通常は変更する必要はありません。セットアップ先がUNIXの場合は,指定は無視されます。
    セパレータは\と/のどちらも使用できますが,混在して指定できません。また,「ドライブ名:\」と「/ドライブ名」のどちらも指定できます。
    ユーザ名 環境設定をするサーバマシンのHiRDB管理者用のユーザ名を指定します。ドメインユーザの場合はドメインを付けて指定する必要はありません。
    パスワード [ホスト名]で設定したホストのHiRDB管理者のパスワードを指定します。
    選択したホストがUNIXの場合,.rhostsに設定したパスワードを使用してログインするため,パスワードのチェックはしません。
    選択したホストがWindowsの場合,選択したホストにアクセスするとき,このパスワードを併用するため,選択したホストのログインユーザと一致させてください。
    なお,簡易セットアップツールで環境設定をすると,HiRDBに次に示す認可識別子を登録してDBA権限を付与します。
    • [ホスト名]で選択したホストがUNIXの場合
      ユーザ:[ユーザ名]に指定したHiRDB管理者用のユーザ名
      パスワード:[パスワード]に指定したパスワード
    • [ホスト名]で選択したホストがWindowsの場合
      ユーザ:root
      パスワード:root
    また,この設定のリモートホスト接続処理で,セットアップ先にワーク領域を作成します。ワーク領域には,セットアップ先に正常に接続しているかを確認するためのバッチファイルや,バッチファイルの実行結果を保存したファイルを格納します。ワーク領域は,次の場所に作成されます。
    • [ホスト名]で選択したホストがUNIXの場合
      /tmp/[ログインユーザ名]
    • [ホスト名]で選択したホストがWindowsの場合
      %windir%\Temp\[ログインユーザ名]
  3. [HiRDB運用ディレクトリ]でHiRDB運用ディレクトリを指定します。
    セパレータは\と/のどちらも使用できますが,混在して指定できません。また,「ドライブ名:\」と「/ドライブ名」のどちらも指定できます。
    ただし,次の場合のセパレータは\になります。
    • 簡易セットアップツールが作成するシステム定義ファイル中のパス
    • 簡易セットアップツールの画面に表示されるパス
  4. [システムファイル格納先]でシステムファイルの格納先ディレクトリを指定します。
    初期値は%PDDIR%\areaです。セパレータは\と/のどちらも使用できますが,混在して指定できません。また,「ドライブ名:\」と「/ドライブ名」のどちらも指定できます。
  5. [RDエリア格納先]でRDエリアの格納先ディレクトリを指定します。
    初期値は%PDDIR%\areaです。セパレータは\と/のどちらも使用できますが,混在して指定できません。また,「ドライブ名:\」と「/ドライブ名」のどちらも指定できます。
  6. [OK]をクリックすると,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウに戻ります。
(b) サーバ名の設定

環境設定をするHiRDBがインストールされているマシンのサーバ名を設定します。

  1. システム構成ツリービューで各サーバを選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[サーバ名]を選択すると,[サーバ名設定]ダイアログボックスが表示されます。

    [図データ]

  2. 変更後のサーバ名を1〜8文字で指定します。
  3. [OK]をクリックすると,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウに戻ります。

(4) ユニット制御情報定義を編集します

ユニット制御情報定義で定義する内容を編集します。

(a) HiRDBファイルシステム領域を編集します

システム構成ツリービューで[ユニット制御情報定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[HiRDBファイルシステム領域]を選択すると,[HiRDBファイルシステム領域編集]ダイアログボックスが表示されます。

[図データ]

簡易セットアップツールで作成するHiRDBファイルシステム領域を,[作成するHiRDBファイルシステム領域の一覧]リストに[一覧に追加]で追加します。このダイアログボックス表示時は,初期値のHiRDBファイルシステム領域が表示されるので,リストで選択して,[一覧を更新]又は[一覧から削除]で編集したり,削除したりできます。

このダイアログボックスで指定する項目について説明します。

項目名 説明
ファイル名 作成するHiRDBファイルシステム領域名をフルパスで指定します。
領域サイズ HiRDBファイルシステム領域として割り当てる容量をメガバイト単位で指定します。
最大ファイル数 HiRDBファイルシステム領域内に作成するHiRDBファイル数の上限を指定します。
増分回数 HiRDBファイルシステム領域内のHiRDBファイルの増分回数の上限値を指定します。
使用目的 HiRDBファイルシステム領域の使用目的を指定します。SDBは指定できません。また,系切り替え機能を使用する(pd_haオペランドにuseを指定)場合,SVRは指定できません。指定すると[OK]時にエラーになります。
領域を自動増分する HiRDBファイルシステム領域の自動増分を行う場合に指定します。
使用目的がDB,SYS,又はWORKのときだけチェックできます。また,使用目的がDB,又はSYSのときにこの項目を指定すると,最大ファイル数と増分回数が変更できなくなります。
HiRDBの規模を拡大させたくない場合については,「3.1.1 簡易セットアップツールとは」の「注意」を参照してください。
領域を初期化する HiRDBファイルシステム領域を最初から初期化する場合に指定します。系切り替え機能使用時は,この項目を必ずチェックしてください。チェックしないと[OK]時にエラーになります。

[HiRDBファイルシステム領域編集]ダイアログボックスで[OK]をクリックすると,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウへ戻ります。

(b) RDエリアを編集します

システム構成ツリービューで[ユニット制御情報定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[RDエリア]を選択すると,[RDエリア編集]ダイアログボックスが表示されます。

[図データ]

簡易セットアップツールで作成するRDエリアを,[RDエリアの一覧]リストに[一覧に追加]で追加します。このダイアログボックス表示時は,初期値のRDエリアが表示されるので,リストで選択して,[一覧を更新]又は[一覧から削除]で編集したり,削除したりできます。また,作成するRDエリアに割り当てるHiRDBファイルを[RDエリアを割り当てるHiRDBファイルの指定]ダイアログボックスで指定します。

[RDエリア編集]ダイアログボックスで[OK]をクリックすると,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウへ戻ります。

●RDエリアの編集
[RDエリア編集]ダイアログボックスで指定する項目について説明します。
項目名 説明
RDエリア名 作成するRDエリア名を1〜30文字で指定します。
RDエリアの種類 RDエリアの種類を選択します。なお,次の指定はできません。
  • shared
  • datadictionary of routine
  • user used by 認可識別子
  • LOB used by HiRDB(任意のディクショナリ表)
  • LOB used by 認可識別子
サーバ名 RDエリアを管理するサーバを選択します。なお,HiRDB/シングルサーバの場合は指定できません。
ページ長 RDエリアを構成するHiRDBファイルのページ長を2,048の倍数のバイト単位で指定します。
セグメントサイズ 1セグメントの大きさをページ数で指定します。
最大リスト登録数 リスト用RDエリアを指定する場合の最大リスト登録数を指定します。シングルサーバ又はバックエンドサーバのときだけ指定できます。
自動増分を適用する 自動増分を適用するかどうかを指定します。ただし,次のRDエリアの場合は選択できません。
  • マスタディレクトリ用RDエリア
  • データディレクトリ用RDエリア
増分セグメント数 自動増分を適用する場合の増分セグメント数を指定します。

●作成したRDエリアに割り当てるHiRDBファイルの指定
[RDエリア編集]ダイアログボックスの[RDエリアに割り当てるHiRDBファイルの指定]をクリックすると,[RDエリアを割り当てるHiRDBファイルの指定]ダイアログボックスが表示されます。
[図データ]
作成するRDエリアに割り当てるHiRDBファイルがあるHiRDBファイルシステム領域,HiRDBファイル名(1〜30文字),及びそのHiRDBのセグメント数を指定します。[OK]をクリックすると,[RDエリア編集]ダイアログボックスに戻ります。
(c) HiRDBファイルシステム領域及びRDエリアの編集時の注意事項
(d) ユニット用ステータスファイルを編集します

簡易セットアップツールで作成するユニット用ステータスファイルは,[ステータスファイル編集]ダイアログボックスでリストに[一覧に追加]で追加します。このダイアログボックス表示時は,初期値の値が表示されるので,リストで選択して,[一覧を更新]又は[一覧から削除]で編集したり,削除したりできます。

ユニット用の[ステータスファイル編集]ダイアログボックスを表示するには,システム構成ツリービューで[ユニット制御情報定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[ステータスファイル]を選択します。

[図データ]

作成できるステータスファイルは7個のため,[作成するステータスファイルの一覧]リストのファイルが7個になると,[一覧に追加]ボタンはクリックできなくなります。また,[作成するステータスファイルの一覧]リストのファイルが3個になると,[一覧から削除]ボタンはクリックできなくなります。

このダイアログボックスで指定する項目について説明します。

項目名 説明
論理ファイル名 作成するステータスファイルの論理ファイル名を英数字1〜8文字で指定します。初期値を次に示します。

サーバの場合
[サーバ名]sts[論理ファイル数の通番]
ただし,8文字を超える場合は次の名称とします。
[サーバ種別(1文字)][サーバの通番]s[論理ファイル数の通番]
注※
 d:ディクショナリサーバ
 f:フロントエンドサーバ
 b:バックエンドサーバ

ユニットの場合
[ユニット名の1,2,4文字]sts[論理ファイル数の通番]
ただし,8文字を超える場合は次の名称とします。
u[ユニットの通番]s[論理ファイル数の通番]
A系HiRDBファイルシステム領域名 作成するA系ステータスファイルを格納するHiRDBファイルシステム領域名をドロップダウンリストで選択します。種別がSYSとSVR以外のHiRDBファイルシステム領域は選択できません。初期値を次に示します。

サーバの場合
[ファイルの格納先]\[サーバ名]\syssts[サーバの種類][サーバ数の通番]\

ユニットの場合
[ファイルの格納先]\dic1\sysstsut\
A系ステータスファイル名 作成するA系ステータスファイル名を英数字で指定します。初期値は「[サーバ名]sts[論理ファイル数の通番]a」です。
B系HiRDBファイルシステム領域名 作成するB系ステータスファイルを格納するHiRDBファイルシステム領域名をドロップダウンリストで選択します。種別がSYSとSVR以外のHiRDBファイルシステム領域は選択できません。初期値を次に示します。

サーバの場合
[ファイルの格納先]\[サーバ名]\syssts[サーバの種類][サーバ数の通番]\

ユニットの場合
[ファイルの格納先]\dic1\sysstsut\
B系ステータスファイル名 作成するB系ステータスファイル名を英数字で指定します。初期値は「[サーバ名]sts[論理ファイル数の通番]b」です。
レコード長 ステータスファイルのレコード長をバイト単位で指定します。
レコード数 ステータスファイルのレコード数を指定します。

[ステータスファイル編集]ダイアログボックスで[OK]をクリックすると,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウへ戻ります。

(5) シングルサーバ定義,又は各サーバ定義を編集します

簡易セットアップツールで作成するサーバ用ステータスファイル,システムログファイル,及びシンクポイントダンプファイルは,それぞれの編集ダイアログボックスでリストに[一覧に追加]で追加します。それぞれの編集ダイアログボックス表示時は,初期値の値が表示されるので,リストで選択して,[一覧を更新]又は[一覧から削除]で編集したり,削除したりできます。

それぞれのファイルについて説明します。

(a) サーバ用ステータスファイルを編集します

サーバ用の[ステータスファイル編集]ダイアログボックスを表示するには,システム構成ツリービューで各サーバの定義を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[ステータスファイル]を選択します。

注※ 
シングルサーバ,ディクショナリサーバ,バックエンドサーバ,及びフロントエンドサーバのことです。

サーバ用の[ステータスファイル編集]ダイアログボックスで指定する項目については,「3.6.2(4)(d)ユニット用ステータスファイルを編集します」を参照してください。

(b) システムログファイル及びシンクポイントダンプファイルを編集します

編集ダイアログボックスを表示する手順は次のとおりです。

このダイアログボックスは,システム構成ツリービューで各サーバの定義を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[システムログファイル]又は[シンクポイントダンプファイル]を選択すると表示されます。

●システムログファイル
[図データ]
作成できるファイルグループは200個までのため,[作成するシステムログファイルの一覧]リストのファイルグループが200個になると,[一覧に追加]ボタンはクリックできなくなります。また,[作成するシステムログファイルの一覧]リストのファイルグループが2個(pd_log_rerun_swap=Y,又はpd_spd_assurance_count=2の場合は3個)になると,[一覧から削除]ボタンはクリックできなくなります。

●シンクポイントダンプファイル
[図データ]
作成できるファイルグループは60個までのため,[作成するシンクポイントダンプファイルの一覧]リストのファイルグループが60個([ONL(HiRDB稼動開始と同時にオープン)]をチェックしている場合は30個)になると,[一覧に追加]ボタンはクリックできなくなります。また,[作成するシンクポイントダンプファイルの一覧]リストのファイルグループが2個になると,[一覧から削除]ボタンはクリックできなくなります。
 

システムログファイル又はシンクポイントダンプファイルを二重化(pd_log_dual又はpd_spd_dualオペランドにYを指定)する場合,B系HiRDBファイルシステム領域名を指定してください。なお,二重化しているファイルと二重化していないファイルを[作成するシステムログファイルの一覧]リストに混在させることはできません。混在した状態で[OK]をクリックするとエラーになります。どちらかに統一してください。

このダイアログボックスで指定する項目について説明します。

項目名 説明
ファイルグループ名 作成するシステムログファイル又はシンクポイントダンプファイルのファイルグループ名を英数字1〜8文字で指定します。初期値を次に示します。

システムログファイルの場合
[サーバ名]log[ファイルグループ数の通番]
ただし,8文字を超える場合は次の名称とします。
[サーバ種別(1文字)][サーバの通番]l[ファイルグループ数の通番]

シンクポイントダンプファイルの場合
[サーバ名]spd[ファイルグループ数の通番]
ただし,8文字を超える場合は次の名称とします。
[サーバ種別(1文字)][サーバの通番]d[ファイルグループ数の通番]

注※
d:ディクショナリサーバ
f:フロントエンドサーバ
b:バックエンドサーバ
A系HiRDBファイルシステム領域名 作成するA系システムログファイル又はA系シンクポイントダンプファイルを格納するHiRDBファイルシステム領域名をドロップダウンリストで選択します。種別がSYSとSVR以外のHiRDBファイルシステム領域は選択できません。初期値を次に示します。

システムログファイルの場合
[ファイルの格納先]\[サーバ名]\syslog[サーバの種類][サーバ数の通番]\

シンクポイントダンプファイルの場合
[ファイルの格納先]\[サーバ名]\sysspd[サーバの種類][サーバ数の通番]\
A系システムログファイル名又はA系シンクポイントダンプファイル名 作成するA系システムログファイル名又はA系シンクポイントダンプファイルを英数字で指定します。初期値を次に示します。

システムログファイルの場合
[サーバ名]log[ファイルグループ数の通番]a

シンクポイントダンプファイルの場合
[サーバ名]spd[ファイルグループ数の通番]a
B系HiRDBファイルシステム領域名 作成するB系システムログファイル又はB系シンクポイントダンプファイルを格納するHiRDBファイルシステム領域名をドロップダウンリストで選択します。種別がSYSとSVR以外のHiRDBファイルシステム領域は選択できません。システムログファイルを二重化する場合,障害発生に備えて,A系とB系のシステムログファイルは別々のハードディスクに作成することをお勧めします。A系と異なるハードディスクのHiRDBファイルシステム領域を選択してください。初期値は空です。
B系システムログファイル名又はB系シンクポイントダンプファイル名 作成するB系システムログファイル名又はB系シンクポイントダンプファイル名を英数字で指定します。初期値は空ですが,B系HiRDBファイルシステム領域名が選択されると,「[サーバ名]log[ファイルグループ数の通番]b」又は「[サーバ名]spd[ファイルグループ数の通番]b」が表示されます。
レコード数 システムログファイル又はシンクポイントダンプファイルのレコード数を指定します。
ONL このシステムログファイル又はシンクポイントダンプファイルのファイルグループを,HiRDB開始と同時に使用できる状態(オープン状態)にする場合にチェックします。

[システムログファイル編集]又は[シンクポイントダンプファイル編集]ダイアログボックスで[OK]をクリックすると,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウへ戻ります。

(6) 必要に応じて定義の指定値を編集します

HiRDBシステム定義の指定値を簡易セットアップツールの初期値から変更したい場合,HiRDBシステム定義を編集します。システム構成ツリービューで作成する定義を選択します。オペランド情報リストビューに初期値が表示されるので,オペランドを追加又は削除したり,指定値を変更したりします。なお,HiRDBシステム定義を編集する場合の注意事項については,「3.9 HiRDBシステム定義を編集する場合の注意事項」を参照してください。簡易セットアップツールで作成できる定義については,「3.1.2(1)システム定義ファイル」を参照してください。

注意
簡易セットアップツールでは次の定義は作成できません。
  • UAP環境定義
  • SQL予約語定義
  • 外部サーバ情報定義
  • Hub最適化情報定義
(a) オペランド又はオプションフラグの追加

オペランド,又はオプションフラグを追加します。オプションフラグを追加できるのは,オペランド情報リストビューでコマンド形式のオペランドを選択している場合です。追加手順を次に示します。

(b) オペランド値の編集

オペランドの指定値を編集します。

  1. 次のどちらかの操作をして,オペランドの形式に応じた[オペランド値編集]ダイアログボックスを表示させます。
    • メニューの[編集]−[編集]−[オペランド]を選択
    • [追加オペランド選択]及び[追加オプションフラグ選択]ダイアログボックスでオペランドを選択して[OK]をクリック

      [図データ]

    なお,オペランドの形式によってタイトルバーの表示が異なります。「単一値」,「複数値」,「単一選択」,「複数選択」,及び「単一選択または任意」の5種類のダイアログボックスが表示されます。
  2. オペランドの形式に応じてオペランドの指定値を編集します。
    指定値が一つの場合,オペランドの値を指定します。指定値を選択する場合,ドロップダウンリストになっているので,一つ又は複数選択します。
    指定値を一つ選択するか,又は任意の値を入力して編集する場合,ドロップダウンリスト中の選択肢から値を選択します。またテキスト部に任意の値を直接入力することもできます。
  3. 必要に応じてユーザコメントを入力します。
    ユーザコメントは任意です。コマンド形式オペランドのオプションフラグの場合は,そのオペランド全体に対するコメントになります。最大で半角78文字まで入力できます。
(c) オペランドの削除

削除するオペランドを,オペランド情報リストビューから選択して,メニューの[編集]−[削除]を選択します。

(7) グローバルバッファを定義します

システム構成ツリービューで[システム共通定義]を選択した状態で,メニューの[編集]−[編集]−[グローバルバッファ]を選択すると,[グローバルバッファ編集]ダイアログボックスが表示されます。

[図データ]

簡易セットアップツールで定義するグローバルバッファを,[グローバルバッファの一覧]リストに[一覧に追加]で追加します。このダイアログボックス表示時は,初期値のグローバルバッファが表示されるので,リストで選択して,[一覧を更新]又は[一覧から削除]で編集したり,削除したりできます。また,作成するグローバルバッファを割り当てるRDエリアを[グローバルバッファを割り当てるRDエリアの指定]ダイアログボックスで指定します。

[グローバルバッファ編集]ダイアログボックスで[OK]をクリックすると,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウへ戻ります。

●グローバルバッファの定義
[グローバルバッファ編集]ダイアログボックスで指定する項目について説明します。
項目名 説明
バッファ名 グローバルバッファの名称を1〜16文字で指定します。
バッファ面数 グローバルバッファの面数を指定します。
残りの全てのRDエリアにグローバルバッファを割り当てる pdbufferオペランドの-rオプションで指定していない全RDエリアにグローバルバッファを割り当てる場合にチェックします。なお,この項目をチェックしていると,[グローバルバッファを割り当てるRDエリアの指定]はクリックできません。

●作成したグローバルバッファを割り当てるRDエリアの指定
[グローバルバッファ編集]ダイアログボックスの[グローバルバッファを割り当てるRDエリアの指定]をクリックすると,[グローバルバッファを割り当てるRDエリアの指定]ダイアログボックスが表示されます。
[図データ]
グローバルバッファを割り当てるRDエリアを[残りのRDエリア](グローバルバッファが割り当てられていないRDエリアの一覧)から[割り当てるRDエリア]に[追加]します。又は,[割り当てるRDエリア]から[削除]します。[OK]をクリックすると,[グローバルバッファ編集]ダイアログボックスに戻ります。

(8) HiRDBシステム定義のチェックをします

HiRDBシステム定義の値を変更した場合,メニューの[ファイル]−[システム定義のチェック]を選択して,HiRDBシステム定義のチェックをする必要があります。チェックをしないと指定値の変更は有効になりません。チェック結果は[システム定義のチェック結果]ダイアログボックスに表示されます。

HiRDBシステム定義のチェックでエラーがあると,セットアップはできません。エラーの原因を取り除いてから再度HiRDBシステム定義のチェックをしてください。

(9) リソース所要量を確認します

簡易セットアップツールで設定したHiRDBシステム定義で必要となるメモリ所要量とディスク容量を計算できます。セットアップを開始する前にメモリ所要量とディスク容量が十分かどうか確認してください。

メニューの[リソース]−[リソース所要量の計算]を選択すると,[リソース所要量計算結果]ダイアログボックスに計算結果が表示されます。計算はメガバイト単位で行い,端数は繰り上げます。

[図データ]

ディスク容量は,「システムファイル格納先」と「RDエリア格納先」が同じ場合は「セットアップディレクトリ」として表示し,異なる場合は別々に表示します。また,「システムファイル格納先」と「RDエリア格納先」以外に作成するように指定した場合,「その他」として,ドライブごとの合計値を表示します。

[リソース所要量結果]ダイアログボックスを表示したまま,ほかのシステム定義を設定するダイアログボックスで指定を変更できます。オペランドを追加又は値を編集して,メニューの[リソース]−[リソース所要量の計算]を選択すると計算結果が更新されます。[HiRDBセットアップツール−詳細定義]ウィンドウを閉じると,[リソース所要量結果]ダイアログボックスも閉じます。

計算対象とするリソースを次の表に示します。

表3-3 リソース所要量の計算対象となるリソース

リソース
メモリ所要量 ユニットコントローラが使用する共用メモリ
各サーバが使用する共用メモリ
グローバルバッファが使用する共用メモリ
RDエリアの容量 ユーザ用RDエリアの容量
データディクショナリ用RDエリアの容量
マスタディレクトリ用RDエリアの容量
データディレクトリ用RDエリアの容量
データディクショナリ用RDエリアの容量
データディクショナリLOB用RDエリアの容量
ユーザLOB用RDエリアの容量
リスト用RDエリアの容量
システムファイルの容量 システムログファイルの容量
シンクポイントダンプファイルの容量
ステータスファイルの容量
作業表用ファイルの容量 作業表用ファイルの容量
ユティリティ実行時の容量 ユティリティ用のHiRDBファイルシステムの容量

メモリ所要量は,指定された定義オペランドを基に見積もります。また,ディスク所要量は,[HiRDBファイルシステム領域編集]ダイアログボックスで作成するように指定されたHiRDBファイルシステム領域について,指定値を基に見積もります。

なお,ここで表示されるのは,HiRDB構築時のディスク所要量です。HiRDB開始後の運用によっては,規模が拡大する場合があります。その場合の詳細については,「3.6.2(4)(a) HiRDBファイルシステム領域を編集します」の注を参照してください。

(10) 詳細定義情報を保存します

名前を付けて保存する場合
設定した詳細定義情報をローカルディスク上に名前を付けて保存する場合は,メニューの[ファイル]−[詳細定義情報の保存]を選択します。
[詳細定義情報の保存]ダイアログボックスが表示されます。
[図データ]
詳細定義情報ファイル(ディレクトリ)名を指定します。
このダイアログボックスで指定する項目について説明します。
項目名 説明
詳細定義情報ファイル(ディレクトリ) 詳細定義情報ファイル名又はディレクトリ名をフルパスで指定します。ファイル形式で保存する場合,拡張子はdatとしてください。
ディレクトリ形式で保存する 詳細定義情報をディレクトリ形式で保存する場合にチェックします。
HiRDBの規模 [ディレクトリ形式で保存する]をチェックしている場合に選択できます。
ディレクトリ構造形式では,異なる規模の詳細定義情報を同じディレクトリ下に保存できます。ただし,サーバ種別が異なる場合(HiRDB/パラレルサーバとHiRDB/シングルサーバなど)は,同じディレクトリ下には保存できません。
[保存]をクリックすると,確認メッセージを表示した後に詳細定義情報を保存し,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウに戻ります。

上書き保存する場合
設定した詳細定義情報をローカルディスク上に上書き保存する場合は,メニューの[ファイル]−[詳細定義情報の上書き保存]を選択します。確認メッセージを表示した後に詳細定義情報を保存し,[HiRDBセットアップツール−詳細定義(セットアップ)]ウィンドウに戻ります。

(11) セットアップを開始します

メニューの[ファイル]−[終了]を選択すると,[HiRDBセットアップツール−カスタム]ウィンドウに戻ります。[セットアップ開始]をクリックすると,セットアップが開始されます。

注※
ウィザードセットアップで環境設定をした後に詳細定義を行った場合は,[HiRDBセットアップツール−ウィザードセットアップ[確認]]ウィンドウに戻ります。