スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)
HiRDB XAライブラリを使用してHiRDBに接続するUAPでは,HiRDBにアクセスしたときと異なるプロセスでトランザクションのコミット処理を実行できます。このことをトランザクションの移行といいます。トランザクションの移行の概要を次の図に示します。
図7-6 トランザクションの移行の概要
トランザクションの移行を使用すると,OpenTP1のコミット最適化及びプリペア最適化にHiRDBが対応します。したがって,OpenTP1のtrnstringオペランドの-dオプションを省略した場合は,この機能を使用してください。-dオプションを指定した場合は,この機能を使用しないでください。
ただし,次の表で示す条件によっては,OpenTP1でトランザクションの移行を使用する設定をしても(コミット最適化及びプリペア最適化を抑止しない設定をしても),HiRDBではトランザクションの移行を使用しない設定ができます。OpenTP1システム定義のトランザクションサービス定義のtrnstringオペランドとHiRDBのPDXAMODEオペランドの関係を次の表に示します。
表7-2 OpenTP1のtrnstringオペランドとHiRDBのPDXAMODEオペランドの関係
条件 | PDXAMODE オペランドの値 |
||
---|---|---|---|
trnstringオペランドの指定 | OpenTP1の状態 | ||
-dオプションを省略 | 同一OpenTP1内では一つのUAPだけでグローバルトランザクションを構成している場合 | 0又は1 | |
同一OpenTP1内では複数のUAPでグローバルトランザクションを構成している場合 | 一つのUAPだけがHiRDB XAライブラリとリンクしている場合 | 0又は1 | |
複数のUAPがHiRDB XAライブラリとリンクしている場合 | 1 | ||
-dオプションを指定 | − | 0 |
trnstringオペランドについては,マニュアル「OpenTP1 システム定義」を参照してください。コミット最適化又はプリペア最適化については,マニュアル「OpenTP1 プログラム作成の手引」を参照してください。
また,OpenTP1とHiRDBを接続したシステムでトランザクションの移行を使用するかどうかは,次に示す適用基準で判断してください。
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