スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(Windows(R)用)
系の切り替え時間を短縮する機能として次に示す機能があります。
なお,これらの機能はサーバモードでの運用が前提条件になります。モニタモードで運用する場合はこれらの機能を使用できません。
系切り替えが発生したとき,待機系HiRDBを開始するのに次に示す処理が実施されます。
この中のサーバプロセスの起動処理に掛かる時間は,系の切り替え時間の中で大きな割合を占めています。サーバプロセスの起動処理に掛かる時間はサーバプロセスの常駐数に比例するため,常駐数が多いと系の切り替え時間が長くなります。そこで,待機系HiRDBのサーバプロセスをあらかじめ起動しておいて,系の切り替え時にサーバプロセスの起動処理をしないようにします。系の切り替え時にサーバプロセスの起動処理がない分,系の切り替え時間を短縮できます。これをユーザサーバホットスタンバイといいます。例えば,100MIPSぐらいのサーバマシンでサーバプロセスを一つ起動するのに約1秒掛かります。その分,系の切り替え時間を短縮できます。
ユーザサーバホットスタンバイについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。
待機系HiRDBのサーバプロセスをあらかじめ起動しておいて,系の切り替え時にサーバプロセスの起動処理をしません。これを高速系切り替え機能といいます。系の切り替え時にサーバプロセスの起動処理がない分,系の切り替え時間を短縮できます。高速系切り替え機能については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。
なお,高速系切り替え機能の方がユーザサーバホットスタンバイより系の切り替え時間を短縮できます(高速系切り替え機能はユーザサーバホットスタンバイの機能を包括しています)。系の切り替え時間の比較を次の図に示します。
図8-12 系の切り替え時間の比較
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